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2012-07-26[n年前へ]

シュリーレン光学系とソニック・ブーム(衝撃波) 

 シュリーレン光学系を使うと、完全に透明で同じように見える状況から、密度などの違いを浮かび上がらせることができます。点光源と凹面鏡1枚を使って撮影する、つまりは比較的簡単に撮影することができるシュリーレン法写真を眺めると、これが実に面白そうです。チャッカマン(着火・点火用ライター)から吹き出すガスや熱で渦をまく空気、口や鼻から出る呼吸が作り出す流体力学を…美しく可視化した風景は、通常は見ることができない景色ですから、実に新鮮に感じます。

 さらにシュリーレン法で撮影された写真を眺めていると、発射された弾丸が作り出す衝撃波(ソニック・ブーム)を見つけました。まるで静かな水面の上を小舟が素早く動いた時にできるような波面が、弾丸の先から発せられていて、これぞまさに「ザ・見たいことがない瞬間」です。

 衝撃波(ソニック・ブーム)繋がりで、Youtubeを眺めると、「超音速で飛行する戦闘機が作り出すソニック・ブーム雲」映像がありました。この映像に映っている衝撃波(ソニック・ブーム)は、弾丸の場合と違い、目に見えます。…目で見ることができる「衝撃波」というのも、これはまたこれで凄いものです。

@hirax 最後の動画ですが、断熱圧縮と膨張によるベイパーコーンと呼ばれる雲で、必ずしも(超音速の)衝撃波が見えているものではないようです。
@ksmakoto

 Lytroのようなピント合わせを後から行うことができるリフォーカスカメラや、立体(3D)写真を撮影することができるカメラなど、特殊撮影を楽しめるカメラはいくつもありますが、そうしたカメラが撮影することができるのは「普通に目にしている風景」でしかありません。自分の目では見ることができない景色を撮影できるカメラ、たとえばシュリーレン法で撮影したような景色を簡単に楽しめるカメラがあったら、身の回りの世界が異次元ワールドへと大きく姿を変え、ものすごくワクワクさせられるに違いありません。

2016-08-31[n年前へ]

100円ショップのダイソー凹面鏡(200円)で、シュリーレン光学系撮影をしてみよう!? 

 空気中の屈折率分布・密度分布を可視化するシュリーレン撮影のデモ映像で、「たて v.s. ほこ」的にドライヤー2本が勝負をし合う動画を面白く楽しみました。それが、下に貼り付けた動画です。

 面白く楽しいなら、それはもちろん真似てやってみよう!というわけで、100円ショップのダイソーに行き、一個200円ナリの大型凹面鏡を2個買い、シュリーレン光学系を簡易的に組んでみました。組んだ光学系は、おおよそ右のようなレイアウトです(右の写真はカメラ画角に納まるように、実際に使用したレイアウトより少し小さく配置しています)。また、使ったライトは机の上に転がっていた、小さなLEDライトスタンドです。

 この凹面鏡2個のトータル400円ナリで作ったシュリーレン光学系、雑極まりない作りですが、ライターから出るガスや炎の動きを可視化するくらいならとても簡単にできます。空気のような「その動きを普通は目にすることができないもの」が一体どんな風に流れているのか、それを眺めることができるというのは意外に楽しいものです。…というわけで、100円ショップのダイソー凹面鏡(200円)で、シュリーレン光学系を組んでみて、遊んでみるのは少しお勧めです。

 100円ショップでどんなもの買い、そしてどんな風に並べれば超簡単なシュリーレン光学系撮影実験をすることができるか…は明日以降に書いてみることにします。

100円ショップのダイソー凹面鏡(200円)で、シュリーレン光学系撮影をしてみよう!?








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