2010-05-13[n年前へ]
■ブルースから流れる「歌の三段構成」
「グラフィケーション」 2010 No.168 から、赤木昭夫の「失われた道を求めて」より。
(アメリカの黒人たちの)四回もの大移住は、アメリカに大きな文化遺産をもたらした。第一回目には、ドラムに合わせて足踏みで踊るという、リズムという音楽の基本要素がアフリカから伝わった。
二回目の移住の過程で生まれたのが、ブルースだ。ブルースの歌詞は、という三段構成になっている。
- 苦しみをつぶやき
- 嘆き
- だが耐えるしかない
次に三回目の、セントルイス、シカゴ、デトロイトなどの工業都市への移住の中で、リズム&ブルースが生まれたが、という三段構成になる。
- 怒りや苦しみをぶつける
- ぶつける
- そして解放される
そこからロックが生まれた。ロックン・ロールの元祖には諸説あるが、セントルイスで育ちシカゴでデビューしたチャック・ベリーもその一人だ。
もはやロックとなると、もうつぶやいたり、嘆いたり、諦めたりしていない。しかし、ブルース以来の、音楽の運びの基本の三段構成は継承。
ちなみに、四回目の移住ではレゲエ文化が新たに加わった。
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