2010-12-04[n年前へ]
■ドッグイヤーに生きる「文明人」は近視眼的な発想に陥りがちだ
縣 秀彦「天文学者はロマンティストか?—知られざるその仕事と素顔 (生活人新書) 」から。
純粋な科学の追究は、その成果を応用することで、人々の生活を豊かにしたり、(中略)人類の歩みや個人個人の生活と深く繋がってきました。そして二十一世紀を迎えた今、科学の成果は、タイムラグなく直接人々の生活と関わりを持つようになってきています。
これはとりもなおさず、今を生きる文明人たちが、近視眼的な発想に陥りがちだということを意味します。その結果、愚かなことだとわかっていながらも、私たちは無意識のうちに、「役に立つ」「立たない」という評価軸のみで人の営みを測ってしまいがちなのです。
「役に立たない」「知っていても得しない」ことに、人類は古くから取り組んできました。文化とはそういうものです。
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