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2010-10-04[n年前へ]

ひとつだけでなく、複数のものを知るということ 

 鴻上尚史 「ドン・キホーテのピアス (13) どうしてニッポンはこんなに便利で息苦しいのか? 」の中にある「電波少年」の土屋敏男の言葉から。

 「師匠を2人持つっていうのがいいと思う。一人しか持たないと、師匠のミニにしかならないからね。二人持つと、ミックスされて、自分独自のものが出来上がるから」

 この「師匠」という言葉は、さまざまな言葉に入れ替えることができるような気がします。それはたとえば、「文化」なんていう言葉に入れ替えて良いし、「考え方」とか「やり方」といったものに入れ替えても良いようにも思います。あるいは、「○×系」でも「グループ」でも「価値観」でも、ありとあらゆることを意味する言葉をあてはめてみると、何か新しいものを見ることができて、面白いようにも感じられます。

 ひとつのものしか知らない時、ひとつのものしか見る機会がない時には、体の中で警鐘を鳴らし、複数のものに接するようにすることが大事なのかもしれません。

 さて、下に、「師匠がしていること」を、自分がしようとすると、さて何ができるか、ということを描いてみました。人はそれぞれできることが違いますし、「師匠がしていること」を”ただ”なぞろうとしても、それは”劣化”コピーにしかならないように思います。

 ふと、こんなことを考えます。”劣化”コピーなのか、それとも、意味あるコピーなのかは、その瞬間にはわからないものです。人は完全でないコピーをし続けることで進化し、そして、今の世界があります。それでも、「ひとつだけでなく、複数のものを知る」ことで、どんな意味を持つかということを、少し長い時間軸に沿って眺めることができるのかもしれません。

ひとつだけでなく、複数のものを知るということ








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