hirax.net::Keywords::「避妊具」のブログ



2010-02-03[n年前へ]

「磁気力」「フレミング左手の法則」で究極コンドーム (初出:2006年10月03日) 

 いつの時代も、「チタンネックレス」「ゲルマニウムネックレス」「マイナスイオンドライヤー」「酸素水」など、健康グッズが世の中には溢れています。色々なグッズがあると言っても、やはり「健康グッズ」の老舗中の老舗と言えば「磁気力」でしょう。

 そんな「健康グッズのキング・オブ・キングとも言える磁気力」を使った「コンドーム」が特許出願されているのを見つけて(リンク先は特許電子図書館)、思わず笑ってしまいました。何しろ、要約文を読むと、「従来のコンドーム、ペッサリーなどの避妊具と違い、磁性を持たせることにより、磁気が性器組織の血行を促進し、性交行為をより円滑にしたり、避妊具の認識を改めるさせる要素を持つ発明」と書いてあるのです。

 「磁気力が血行促進により肩コリをなくす」といった謳い文句はよく見かけますが、「性器組織の血行促進(によるアレのパワーアップ)」を謳っているというのには、やはり驚かされてしまいます。しかも、この特許がさらにスゴイのは「コンドーム、ペッサリーなど避妊具に磁性を持たせることにより、スチール製のモノに付着する、例えば冷蔵庫のドアに付着させて置いたりという、避妊具のイメージを改善しうる」という保管方法をも特許請求しているところです。

 「冷蔵庫のドアにコンドームを貼り付けておく」…これはまさに意識改革・文化大革命です。男女の文化が大きく変わること間違いありません。

 世の中にはスゴイ特許申請もあるものだなぁと感心しつつ関連特許申請を調べてみると、やっぱりあの人の特許申請もありました…。あの人と言えば、それはもちろんドクター中松です。発明の名称はズバリ「感度が向上するコンドーム(特許公開平7-136207」、特許の請求範囲は「磁気又は電導性を一部又は全部に有する事を特徴とするコンドーム」です。こちらの特許がスゴイのは、動作機構が詳細に説明されているところです。

 何と、「男性の抽送(ピストン)運動によりマグネットも抽送運動され、フレミング左手の法則により、女性性器内血管が発電し、その電流は女性のみならず導電性コンドームにより男性側にも流れ脳神経に達し、ベータードパーミンを脳内に発生させ、男女共に性感度が著しく増大する」と記述されているのです。まさか、高校生の頃に習った(磁界と電流と力の向きを示す)フレミングの左手の法則が、「男性のピストン運動(の起電力)」や「女性内部の血管での発電」に繋がっているとは思いもしませんでした。…ドクター中松の妄想発想力には本当に驚かされます。しかも、それが導電性コンドームにより男性の脳神経に達するメカニズムまでも解明しようとするところが、恐るべし…ドクター中松です。

 今回の2件の特許申請、「効果を信じる・信じない」はさておいて、その発想力・行動力は見習いたいものだ…とふと思います。繰り返しになりますが、「効果を信じる・信じない」はさておいて。

2010-02-16[n年前へ]

「コンドーム」開発秘話に涙しろ (初出:2006年08月11日) 

 昼休みに外を散歩していると、ゴム風船のようなものが落ちていました。男性のアレにつけるゴム風船、つまりは、コンドームが落ちていたのです。箱根の山中というロマンチック?な場所柄、そんなグッズが転がっていることもよくあります。
 ダッチワイフの下半身部分だけが転がっていたこともありますが(最初は死体かと思ってビックリした)、さすがにゴム人形と対面したのは一度だけです。

 コンドームと言えば、コンドームの代名詞ともなっているオカモト株式会社(オカモトコンドーム)が自社WEBサイトに掲載している「世界最高品質のコンドーム開発秘話~40ミクロンの壁を突破せよ!~」は必見です(2010年現在では、下記の本でしか読むことはできません)。「栄光なき挑戦者たち~NHKには絶対できないもうひとつのプロジェクトX~」という本に収録もされている文章で、一見"プロジェクトX"のパロディに見えるタイトルです。しかし、内容はパロディどころか、本家"プロジェクトX"を遥かに超えていて、ちょっと眺め始めた途端、

初めてコンドームを吉原の遊廓に持っていったときのことだった。それを見て、吉原のお姐さんはウンザリした表情でこう言った。「使えば、オソソ(陰部)が傷つく。使わなければ梅毒で鼻がもげる。さてさて、どっちを選ぶべきか。ま、どっちを選んでも地獄だわねえ」

という第一章から、

今日、世界に冠たる日本の製造業は、中国やインドなどの猛追で喘いでいる。トップメーカーは相次いで外国に生産拠点を移し、産業の空洞化も懸念されている。文部科学省は日本人の創造性を高めようと、「ゆとり教育」を導入した。

 会社は、そこで働く者すべてのもの。経営者も従業員より偉い存在ではない。ただ社長は企業の方向性を考える役割を与えられているだけ。

という最終章まで、とても真剣に読んでしまうだろうと思います。

 そういえば、以前八方尾根スキー場で「ポシェットの落とし物が届きました。男性向けのデザインで、はオカモトさんが中に入っています。心当たりの方は、案内所までお越し下さい」というアナウンスを聞いたことがあります。

 「ポシェットに人が入ってるの?」と誰もが一瞬首を傾げた後、「あぁ!(コンドームか!)」と周りで失笑・爆笑が起こりました。まさに、「考えオチ」です。オカモトさんの持ち主は、あの後どうしたんでしょうか。



■Powered by yagm.net