2007-12-30[n年前へ]
■読みづらいSPA!のヒミツは「アナログ工程」か「老眼」か?
SPA!を読んでいる時、ふと「なんだか読みづらいし、読むと目が疲れるなぁ…」と感じた。もしや、これが老眼というものだろうか…?と不安になりながら、念のためSPA!のページを拡大して色々眺めてみたら、これが明らかに読みづらそうな文字印刷になっていた。黒単色文字でさえもスクリーン(階調処理)がかけられていて、なんとも読みにくい汚い文字になっている。
おそらくSPA!の原稿編集印刷工程はデジタル化されていないのだろう。記事・ページによっても違うだろうが、文字も写真もすべて同じように処理されているに違いない。その結果、文字部の印刷もこういう写真処理と同じような処理になっているのだろう。(ちなみに、こちらの画像は朝日新聞の天気予報欄の印刷である。こちらの場合は、読みやすい綺麗な文字であることがわかる。)
とりあえず、読みづらいSPA!記事の原因は必ずしも老眼のせいというわけではなさそうだ。これで「老眼の訪れ」から逃れられたわけではないけれど、少しだけホッとした今日この頃だ。
2008-02-27[n年前へ]
■「1bit変調」と「誤差拡散法」
「ゴールデン/デッド・クロス」と「ナンシー版画」と同じように、一見違う分野の技術に見えても、実は全く同じ仕組みで動いている技術のペア(対)はたくさんある。そんな技術ペアの一つが「ΔΣ変調」と「誤差拡散法」である。ΔΣ変調の方は「1bit変調」といったキャッチフレーズとともに、オーディオ機器のAD(アナログ→デジタル)・DA(デジタル→アナログ)変換において使われることが多く、誤差拡散法はアナログ画像をデジタルの離散階調(多くの場合1bit=2値)で表現する場合によく使われる技術である。どちらも、結局のところ、離散的に表現した結果の誤差を、「将来」にフィードバック(ズレの帳尻合わせ)をするだけである。そうすれば、ちゃんと帳尻が合う、という技術である。
それは、変な例えかもしれないが、一日1200kcalのカロリー制限をしているのに、今日は「天丼詰め合わせの一杯(たとえば、1800kcal)」食べてしまったから、明日は絶食しよう、(そして、それとは逆に)必要カロリーがもしも足りなければ、次の日は天丼一杯食べよう…そういうことを続けていれば長期的には「必要カロリーと摂取カロリーの帳尻」はきちんと合うよね、というような仕組みだ。つまりは、「ただそれだけ」の仕組みである。
と書きながら、「ただそれだけ」の単純なやり方だからこそ、色々な分野に応用が利くのかもしれない、と考えた。きっと、基本的なことは色んな応用ができる、ということなのだろう。たぶん、そういうことなのだろう。