2009-11-23[n年前へ]
■NEWS今昔物語「毎日の記録と想い出の写真」編 (初出2004年10月28日)
5年前のNEWS(未来)を振り返ってみて思うこと
今日も、シリーズ「今昔物語」です(古い文章なので、リンク先は「リンク切れ」になっているものばかりだとは思いますが、ご容赦ください)。たった5年前のものですが、時の流れは早いもの。温故知新の気持ちで、まずは、5年前のNEWS(未来)を振り返ってみて思うことから先に書いてみます。
この後、「食べたものを淡々と記録するよ」は、結婚し食生活記録ログを停止した。この頃読んでいたWEB日記のうち、一体どれだけが今も続いているものだろうか。・・・どんな世界も、少しづつ少しづつ入れ替わりが進み、やがてすべてが入れ替わっていくのだろう。
携帯電話は、これら過去の記事以降も、ますます高機能化が進んでいる。そのため、この後に、一眼レフデジカメを買ったのだが、今では持ち歩く頻度が減ってしまった。つまりは、持ち歩いている携帯電話のカメラで済ますことが増えてしまった。それどころか、携帯電話、いや、ケータイはもう腕の先にいつもある「体の一部」だという感覚の人も多いかもしれない。
DVDは耐久性に劣るものも多く、私が持っている初期に記録したデータDVDなどは、すでに読めなくなっているものも多い。「ネガフィルムや写真を詰めた箱」と「想い出いっぱいのDVD」では、実は「ネガフィルムや写真を詰めた箱」の方が長い年月を経ても残るのかもしれない。
(記事を書いた時の)ひとこと
一眼レフデジカメが欲しいのだが、先立つお金は無い。しょうがないから、カメラ付き携帯電話用のアタッチメントレンズをコンビニで買って、一眼レフ気分に浸ってる。というわけで、携帯電話・写真関連のニュースになった。
毎日続く「食べたものを淡々と記録するよ」
「食べたものを淡々と記録するよ」というWEBログがある。その名の通り、毎日食べたものをただ淡々と記録(ログ)しているだけである。書き手は二十歳の学生さんで、「おにぎり・ラーメン・カレー」が多い典型的な若者の食生活を続けていた。
ところが、10月23日の夕飯「ぶどうぱんとウィンナー」以降、彼の食べるものは一変する。その日の午後六時頃に新潟県中越地震が起き、そして彼は新潟県長岡市に住んでいたからだ。同じ「おにぎりやラーメン」を食べていても、それ以前のものとはずいぶんと違っていて大変さが伝わってくる。それでも、彼は食べたものを淡々と記録する。そして彼の毎日は続く。
携帯電話は体の一部
最近、携帯電話を通して何かをみる技術が増えている。例えば、先月およそ一月間にわたって実験が行われていた 携帯電話に音楽を聴かせると曲名を検索してくれるサービス などは「あれっ?この曲なんだっけ?」というような場合にとても重宝しそうだ。また、先月20日に発売開始された"カメラ付き携帯電話で色を識別を手助け"するケータイアプリ「なにいろ」は色識別に苦労していた人の手助けができるかもしれない。こうなってくると、携帯電話はもう私たちの体の一部だ。
さらに、先月20日にデモされた携帯電話で顔認証を行う技術なんかを使えば、携帯電話をどこかに置き忘れたりしても 悪用されたりすることがないようになるかもししれない 。そして、PCで録画したテレビ番組を携帯電話で再生できるようにする変換ソフトも今月12日から発売されるという。私たちは携帯電話越しに今後どんなものを眺め、どのように助けられていくのだろうか?
家族の想い出が蘇る「フォトマイニングサービス」
先月12日、富士写真フィルムは「ネガフィルムや写真を箱に詰めて送るだけで想い出いっぱいのDVDを作成してくれるフォトマイニングサービス」を始めた。撮影したフィルムや写真を箱に詰めて送るだけで「フィルム製造情報・写真の裏印字・撮影者が書いたコメント」などを手がかりに撮影年代を分類した上でDVDスライドショーにする」という。そういえば、1977年にヒットしたドラマ「岸辺のアルバム」のラストは洪水で流されていく家から「家族のアルバム」を持ち出そうとするシーンだった。未来の家族のアルバムはDVDディスクになるのかも。
SPAMを生み出す「女性の理想!?」
SPAMには誰しも悩まされている(前回の「SPAMメールの震源地」参照)が、私のところに届くSPAMはほとんどがアメリカ発「バイアグラ・増毛・ペニス増大法」の広告である。そんなにアメリカ人はナニがナニで困っているのか??と思い、「平均ペニスサイズ」を調べると…「平均長は15.64 cm、平均周囲長は12.28 cm。最近のカリフォルニア大学サンフランシスコ校での調査では、平均長は13cmで周囲長は12.5cm。ブラジル人の調査では平均長は14.5cm 平均周囲長は11.9cm」だという。ホントに困っているのか?
と思ったら,男性の「長さと太さ」と女性の「満足度」のグラフなんていうものがあった。「完璧・理想的」なのは長さ8.5インチ(21cm)で周長7インチ(18cm)って…。それじゃぁ、増大させたくもなるかもね。
2010-02-09[n年前へ]
■「記憶の中の瞬間」と「スローモーション動画作成サービス」 (初出:2006年02月01日)
最近では、ビデオカメラを持っていることが普通になっているのでしょうか。
たとえば、結婚していて子供もいるなんていう方の場合、かなりの高い確率でビデオカメラがあったりするのかもしれません。生まれたばかりのお子さんが「小さな手を広げている姿」、「運動会でトラックを走っている勇姿」、そんな風景を撮影するために、ビデオカメラを買ったという方々ををよく見かけます。
少し前まで、といっても二十年近く前までは、「大事な一瞬をカメラで静止画として記録する」のが一般的でした。しかし、今は、動画記録可能なカメラも安く便利になっているために、「ちょっと良いなと思った景色を動画で記録する」ことも、ありふれた日常の1シーンになっているように思います。
それでも、(動画を記録する)ビデオカメラではなくて、一瞬を捉える静止画を撮影する(スティル)カメラを使い続ける人、動画より静止画を好む人も多いように感じます。そういった人たちがまだまだ存在し続ける理由は色々あるのでしょう。たとえば、そんな理由の一つがこんなことです。
それは、「一瞬ならともかく、ある程度の時間の”良い瞬間”を撮影するのは結構難しい」なんていう理由かもしれません。あるいは、「動画はデータ量が多くて扱いづらい」なんていう理由もあるかもしれません。…そして、理由の一つに、「人の記憶がそれほど”豊か”でない」ことがあるのではないか、と私は思うことがあります。
人の記憶の中では、「長い動画を保存しておく」ことはできなくて、せいぜい「一瞬の風景を記憶しておく」ことしかできないのではないか。だから、「長い動画」を見たとしても、記憶の中の景色とは一致させることはできないのではないだろうか。そして、「一瞬の画像」では、「今イチ感」もあるけれど、「一瞬の風景」の方が(動画よりも)むしろ記憶の中の景色と一致して「懐かしい感じ」を強く呼び起こすのではないだろうか?と思ったりするのです。
そんなことをふと思い出したキッカケは SONY BRAVIAのコマーシャル映像です。「サンフランシスコの坂の景色を背景に、数え切れない色とりどりのスーパーボールが弾み駆けていく、坂を跳ね降りていくスーパーボールや、一緒に飛び跳ねるカエル、建物の影からボールたちを振り返る男の子などが写されたスローモーション映像」を眺めたせいです。
ほんの一瞬の風景が「スローモーションの走馬燈のように長く見える景色」になる、それは「記憶の中の景色」と実に良く似ているのではないだろうか、と思ったわけです。「記憶の中の景色」は動いてはいるけれど、それは普通の「時間が普通の”速さ”で動いている動画」とは少し違って「”ほんの一瞬の時間”が長く引き延ばされたような動画」なのではないだろうか、と思ったのです。
だから、それはビデオカメラで撮影された動画よりも、まだ(静止画像を撮影する)スティルカメラによって記録された写真の方に近いのではないだろうか、とふと妄想をめぐらせてみたのです。だから、スティルカメラを好む人も多いのではないだろうか、と考えてみたのです。
だとしたら、「スローモーションの走馬燈のような景色」を撮影することができるビデオカメラがあったら、「記憶の中の景色」と同じような景色を撮影することができるかもしれません。つまりは、「高速度に風景を撮影し、それをゆっくりと再生することができる」高速度カメラがあったとしたら、記憶に忠実な景色を撮影することができるかもしれない、とふと思ったのです。…とはいえ、高速度カメラなんてそうそう買えたものではありません。安くても、普通は100万円くらいのお値段になってしまいます。それでは、そう簡単に買えるわけがありません…。
しかし、最近「普通のビデオカメラで撮影した動画や通常のビデオ動画などから、スローモーション動画を作る」というサービスを知りました。 例えば この動画(.wmv形式) から こんな品質のスローモーション動画(.wmv形式) を作成するようなサービスです。こんなサービスを使えば、値段が高い「高速度カメラ」を使わなくても、記憶に忠実な景色を再現することができるかもしれません。生まれたばかりのお子さんが「小さな手をゆっくりと広げていく瞬間」や、「お子さんが運動会で地面を蹴って走っている瞬間」のスローモーション動画を作成してみるのはいかがでしょうか。
もしかしたら、それはまさに「記憶の中の瞬間」と同じ景色になるのかもしれません。
2019-12-18[n年前へ]
■銀塩写真をスマホで再現!?…一番大好きな思い出は、一番似合うフィルムの色で染めてやる。
大瀧詠一「君は天然色」や、ポール・サイモン「僕のコダクローム」を聴きながら書いた記事が、12月18日発売のソフトウェアデザイン 2020年1月号に掲載されています。題して、「銀塩写真をスマホで再現 !?......一番大好きな思い出は、一番 似合うフィルムの色で染めてやる」です。もしも、「切なく懐かしく思い出す風景があったなら、そんな景色には「一体どんなフィルムの色調・階調が似合うだろう? 」と考えながら、書いた記事です。
11月の満月の夜、東南アジアで灯籠流しを眺めたり、日本に戻り通夜に行ったり、連れ合いを亡くした人がいたり…そんな逆戻りできない時の流れを眺めながら、二度と戻らないそんな景色を、いつか誰もが見送る時を考えながら、Pythonコードとその説明記事を書いたものです。