2007-12-31[n年前へ]
■続 読みづらいSPA!のヒミツは「アナログ工程」か「老眼」か?
先日の『読みづらいSPA!のヒミツは「アナログ工程」か「老眼」か?』にSPA!の記事が読みにくいのは、製版工程でなくて刷版工程のせいではないか、具体的には、SPA!の表紙と中折以外の部分が、オフセット印刷でなくグラビア印刷になっているせいだろう、と教えて頂きました(印刷屋は「広義の製版」を論理工程と物理工程に分け、論理工程を「製版」として、物理工程を「刷版」と区別するそうです)。グラビア印刷はほとんどの場合ヘリオクリショグラフなどの機械彫刻により刷版されるので、350DPI程度でしかドットを生成できず前回のような文字出力になる、ということでした。
「オフセット印刷はCTP(レーザでダイレクト刷版)が一般的なので画線が綺麗だけれど、色再現を重視する女性ファッション雑誌や用紙を薄くしたいカタログ誌などではグラビアが多く使われる」ということなので、あまり色が綺麗とは思えないSPA!の場合には薄い用紙を使うためにグラビア印刷が使われているのでしょうか?
2008-03-04[n年前へ]
■「ルイ・ヴィトンのモノグラム」を見てみよう
アクセサリーサイズの計測器を持ち歩いている。10円玉くらいの圧力分布計測器や、非接触温度測定器や…つまりは、小さなサイズのオモチャをいつも持ち歩いている。といっても、それは持ち歩いているだけで、実際に使う機会に恵まれることはあまりない。けれど、そんなものをいつも持ち歩いている。
メモ書きをしていると、ルイ・ヴィトン(モノグラムの6穴リング手帳を使っている人がいた。ルイ・ヴィトンがそんな文房具まで作っていることに驚き、その手帖の"LOUIS VUITTON"というブランド名"LV"の部分を15倍の小さな顕微鏡で眺めてみた。すると、少し奇妙に感じた。よくある普通の”ビニールへのハーフトーン印刷”にしか見えなかったからだ。こんな風に革に印刷することがあるものだろうか…何か変だ。
右上の画像は、15倍の小さな顕微鏡をさらにケータイ電話のカメラ機能で写したものである。安紙に印刷した雑誌と同じような印刷がされていることが見て取れる。これでは、まるで子供ようのビニール財布だ…と思ったら、ルイ・ヴィトンのモノグラムの素材は「革」ではないという実は、キャンバス地にビニール加工した素材だということであるらしい。だから、"LOUIS VUITTON"というブランド・ロゴの部分が普通の”ビニールへのハーフトーン印刷に見えるのも当たり前の話だった…というわけである。
革や木と見分けをしづらいプラスチックが溢れていることはわかっていても、よく聞く有名ブランドのルイ・ヴィトンなどもビニール・コーティングされたものを作り・売っていたのだとは知らなかった。ブランド品に興味ある人であれば常識であることに違いないが、特に興味もなく眺めることも少なかったものなので、「ルイ・ヴィトンのモノグラム」を拡大して眺めた結果は、何だか面白く・意外だった。