hirax.net::Keywords::「ボールペン」のブログ



2013-02-26[n年前へ]

一瞬で消せる「フルカラープリント」を作ってみた! 

 PILOTのフリクションボールは、温度が高くなると色が消えるインクを使ったボールペンです。レーザビームプリンタ(LBP)などは、インク(トナー)を高温で溶かして紙に固着させるので、フリクションボールで文字などが書かれた紙を(高温の過程を経る)LBPに通すと、フリクションボールで書いた部分を(気持ち良いくらい)綺麗さっぱり消すことができます。そこで、最近では、そんなインク(トナー)を使ったプリンタ・コピー機が発売されていたりもします(東芝テック Loops)。

 …しかし、残念なことに、まだ単色のプリントしかできません。そこで、今日は「一瞬で消せるフルカラープリント」を作ってみました。やり方はとっても簡単です。4色のフリクションボール、「黒(K)・シアン(C)・マジェンタ(M)・イエロー(Y)(っぽい色)」を買い、後はひたすらガッツな手作業でフルカラー画像を描き出してみたのです(CMYKの4色を適切に使えばフルカラー画像を描くことができるのです)。

 フルカラー画像を4本のボールペンで描いてみた後に、(レーザビームプリンタなどがインクを溶かす温度とほぼ同じ)180℃ほどに熱した(逆さにした)フライパンの上に、手書きフルカラープリント用紙を載せてみると…一瞬でカラー画像が消え・真っ白な紙へと戻っていきます。つまり、一瞬で消せる「フルカラープリント」のできあがり!です。

 今日作ってみた「一瞬で消せるフルカラープリント」は、ポップ・アートの(アンディ・ウォーホルと並ぶ)代名詞画家、ロイ・リキテンスタイン(Roy Lichtenstein)の”M-MAYBE”です。消えるのは「一瞬」でしたが、4色のボールペンでフルカラー画像を手作業で描くのは、優に2時間かかってます。描くのは2時間、消すのは一瞬…今日は「一瞬で消せるフルカラープリント」を作ってみました。


 フルカラープリントが一瞬で消えてしまったか…と思いきや、フリクションボールのインクは消した後「冷蔵庫に入れて冷やすと、復活する!」ということで、今は冷凍庫でロイ・リキテンスタイン(Roy Lichtenstein)の”M-MAYBEはリハビリ色復活中…です。I'll be back!

一瞬で消せる「フルカラープリント」を作ってみた!一瞬で消せる「フルカラープリント」を作ってみた!一瞬で消せる「フルカラープリント」を作ってみた!






2013-09-23[n年前へ]

赤外光吸収特性が違うボールペンを使い分けて「秘密のメッセージ」を作ってみよう!? 

 ボールペンの中には、近赤外波長を吸収しないインクが使われているものと、近赤外波長を吸収するインクが使われているものの両方があります。そこで、「近赤外波長を吸収するインクのボールペン」で秘密のメッセージを書き、その上から「近赤外波長を吸収しないインクのボールペン」で塗りつぶしたり・関係ない文字を書き込んだりすると、可視光では判別できないけれど赤外波長で眺めると一目瞭然の秘密メッセージが浮かび上がります。

 たとえば、そんな風に秘密メッセージを描いてみたところを赤外波長で撮影したのが動画です。最初にパイロット ハイテックCコレト の黒色(赤外光を吸収します)で秘密メッセージを描き、その後にゼブラ クリップオンマルチ の黒色(赤外光を吸収しません)でラクガキをしてみたところです。ちなみに、可視光で眺めると右上写真のようになり、全く読むことができません。

 赤外線撮影ができるカメラが手元にあれば、こんな秘密メッセージを作ってみると面白いかも。

ボールペンを使い分けて「秘密のメッセージ」を作ってみよう!?






2014-07-18[n年前へ]

肌色絵の具と赤ボールペンで、「赤い血が流れる静脈が青く見える理由を実感してみよう! 

 「赤い血」が流れてるはずの静脈が「青く」見える理由(納得したい人向け)を実感するために、肌色(かつて「肌色」と呼ばれていた色)絵の具と赤ボールペンで実験をしてみました。

 「皮膚下部に静脈がある箇所の色」と「周囲の皮膚部分の色」を比べると、「皮膚下部に静脈がある箇所の色」は(周囲に比べると)青色光の強さは他の部分と同じくらい強く返ってくるのに、赤色の光は周囲よりも少ない量しか返ってこない…というわけで、「(近傍周囲と比較すると)皮膚の上から見た静脈が青色がかる」ということになります。**

「赤い血」が流れてるはずの静脈が「青く」見える理由(納得したい人向け)

 水に溶かした肌色絵の具を試験管に注ぎ入れ、その中に赤ボールペンの芯を入れてみます。赤ボールペンの芯は「脱酸素化ヘモグロビン*により暗赤色に見える静脈」を模しています。肌色の腕ならぬ肌色の(おそらく材料的にはミー散乱・レイリー散乱で模せる程度の)光拡散体に、暗赤色の静脈ならぬボールペンの芯を入れてみます。

 すると、肌色光拡散体の中に入れた赤ボールペン芯は、試験管表面近くにあると赤く見え、表面から離れて・内部にいくほど薄蒼色に見えてきます。静脈の深さ次第で(近傍周囲の反射スペクトルと比較して)蒼色光が多くなり・蒼色に見えたりすることや、血マメができた箇所が深くなると(皮膚表面からの距離が長くなると)青い血マメに見えてくるんだろうなぁ…と実感できたりします。

 …というわけで、100円ショップで買った赤ボールペンと肌色絵の具、トータル200円ナリの体感実験をしてみました。

---------------------
*「酸化ヘモグロビン」だと「Feイオンがすべて酸化したメトヘモグロビン」になってしまうので、「酸素と結合しているヘモグロビン」は酸素化ヘモグロビン、酸素と結合してないヘモグロビンは脱酸素化ヘモグロビンが適切だろうと松延先生に教えてもらいました。

---------------------
**50年前に「テレビジョン」に掲載された解説論文「肌色(富士写真フィルム研究所 鉅鹿明宏)に、おおよそ解説されています

肌色絵の具と赤ボールペンで、「赤い血が流れる静脈が青く見える理由を実感してみよう!肌色絵の具と赤ボールペンで、「赤い血が流れる静脈が青く見える理由を実感してみよう!肌色絵の具と赤ボールペンで、「赤い血が流れる静脈が青く見える理由を実感してみよう!肌色絵の具と赤ボールペンで、「赤い血が流れる静脈が青く見える理由を実感してみよう!肌色絵の具と赤ボールペンで、「赤い血が流れる静脈が青く見える理由を実感してみよう!








■Powered by yagm.net