2009-10-25[n年前へ]
■完全主義へのこだわりを捨てると、新しい道が見えてくる
重力多体問題の専用計算機GRAPEなどを作り上げ、同時に「栄光なき天才たち 」の原作者でもあった伊藤智義の「スーパーコンピューターを20万円で創る (集英社新書)」から。
そのとき、「ワシントン・ポスト」紙の広告面に、ワインが半分だけ入ったグラスが描かれているのを目にした。そこには次のような問いかけが付記されていた。
「あなたはこれをハーフ・フル(半分も入っている)だと思いますか、ハーフ・エンプティ(半分しか入っていない)だと思いますか」
「半分では不十分」といつまでも完全主義にとらわれていると、一歩も前に進めなくなる。「半分もあれば十分」と完全主義を捨てた時、肩の力が抜けて、かえって大きな前進がもたされるという考え方だ。
この本は、第五章以降から、特に面白くなる(都立武蔵高校出身者なら、第四章から面白く感じられるかもしれない)。少なくとも、第三章より先まで読み進めると、読むことを途中で止められなくなる、と思う。
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