hirax.net::Keywords::「弾性体」のブログ



2013-07-19[n年前へ]

「下向きにかがんだ時のおっぱい変形具合」を暗算計算する方法!? 

 おっぱいのヤング率が 0.5〜25×10^3 Pa 程度という数字を使うと、たとえば「下向きにかがんだ時のおっぱい変形具合」も大雑把に見積もることができます。(参考:「10%ゼラチン・ゼリーの柔らかさ」は「おっぱいより、ほんの少し堅いくらい」という必ず役に立つ豆知識!?

 まずは、おっぱいの形状を10cm四方の立方体として考えてみることにします。脂肪の密度は水より少し軽い程度ですから、このおっぱい立方体の重量は約1kgです。1kg重=9.8Nの力が10cm四方のおっぱいに働くということは、1m^2あたりの応力に直すと、これまた大雑把に見積もるならば、おっぱいを「伸ばす」向きに9.8 N / (0.1 m × 0.1 m) ≒ 1×10^3 Paの力が掛かるということになります。

 たとえば、おっぱいのヤング率を 1×10^3 Paとすると、

おっぱいの変形(歪み量)= 1×10^3 Pa/1×10^3 Pa =1
ということになります。それは、「おっぱいが下方向に(元の長さを1とすれば)2倍の長さまで伸びる」ということですから、10cm四方のおっぱいは 20cm×7cm×7cm 程度にまで変形する…というわけです。(何だかとてもリアルでしょう?)

 ここで「実に面白い点」は、「地球上で(おっぱいに)働く重力がおっぱいのヤング率とほぼ同じ」という不思議な偶然です。言い換えれば、極めて興味深い点は、地球で生活するおっぱいの変形が数倍程度に収まるような特性になっている…という奇妙な事実です。

 …しかし、考えてみればその半分は必然です。なぜなら、おっぱいのヤング率が重力に対して小さかったら、誰しも「おっぱいが地面にまで垂れる垂乳根の母状態」になってしまい、ズリズリ…とおっぱいを引きずり歩くような生物が生存することはとても難しそうだからです。

 それでは、ヤング率が高い場合=おっぱいが堅く変形しない場合にはどうか、なぜ堅いオッパイではなかったのか…ということについては、識者のご意見を拝聴したいところです。

2013-08-06[n年前へ]

「豆腐」と「おっぱい」 

 右の写真、皿の上に乗った豆腐に指を当てているように見えます。一体なぜこんなことになったのか…それは数分前に遡ります。

 飲み屋で「おっぱいのヤング率のオーダーが10の4乗パスカル程度なんですよね〜」という話をしていると、「えっ?そんなに柔らかい?」という声が上がりました。…その言葉は、(ヤング率の値で、柔らかさがすぐに実感できるのなんて…ある意味凄いぞ!?と感じさせつつ)当然のごとく「一体何を基準に”柔らかすぎ”なんて言えるんだー!?」とツッコミが入ります。…ちなみに、「そんなに柔らかい?」と思わずもらした人いわく、「だってゴムのヤング率が10の6乗くらいだから…」と呟きます。…念のために書きますが、おっぱいはゴムではありません。

 その後、「豆腐のヤング率は10の3乗パスカルくらいなんだからさ〜」という話になった時、飲み屋さんの店主が「はいよっ」と豆腐を瞬時のアドリブでテーブルに出してきたわけです。…もちろん、男どもがしたことは、豆腐のヤング率を(おっぱいとの比較を夢想しつつ)指で確認しているという・・・そんな風景です。

「豆腐」と「おっぱい」






2016-03-14[n年前へ]

「体に密着するように見えるレオタード」と「織物と編物の違い」 

 「布地と皮膚の応力ーひずみ曲線」のグラフ、言い換えると(皮膚を基準として)布地を伸ばして変形させた時に生じる応力を描いたグラフを眺めてみると…とても面白く感じます。たとえば、木綿やデニムは少し変形させようとしただけで強い応力が生じるとか(つまり変形しづらくて履き辛そうとか)、それとは逆にレオタードは(伸びる時は皮膚と同じ程度の柔らかさで)容易に変形するけれど、伸びるときと縮む時の動作の違い(ヒステリシス)が大きくて、縮む動作では(時に魅力的な)シワが発生しやすそう…とか、そんなさまが想像できます。

 このグラフを眺めた時に一番面白く感じるのは、織物(木綿・デニム・羊毛)が伸度に対し生じる応力が大きな「伸びにくいグループ」で、編地(レオタードなど)が伸びに対して応力が生じづらい伸縮性豊かなグループだということです。…しかし、それも実はあたりまえ、なぜかというと「織物」と「編み物」の構造には違いがあって、(下記の言葉の定義にはあくまで部分的なものしか言及されていませんが)「織物」は比較的「伸び縮み=弾性体」として扱えるような構造で、「編み物」は「繊維間のズレ=まるで粘性のような挙動」が無視できない構造となっているからです。

 織物とは、たて糸とよこ糸が直角に交わり、一本ずつ浮沈しながら隣の糸と密着して平面的に連なり、組織を作ります。伸縮性はあまり無く空間が少ない実用的な織り地となります。 実用的なものに多く使われ、丈夫な製品に使用されることが多いようです。
 編み物はというと、一本あるいは数本の糸がループを作り、そのループに次の糸を引っ掛けて新しいループを作ることを連続して作った編み地です。

織物と編み物の違い…

 自由自在に伸びるように見える(そして時に微妙に生じるシワが魅力的に見える)レオタードも、その編み目形状に特徴があって、そして、その編み目の3次元幾何学形状が生み出す光反射模様が、実はその魅力的な質感を生み出していたりするのかも…と想像してみるのも面白い気がします。

「体に密着するように見えるレオタード」と「織物と編物の違い」「体に密着するように見えるレオタード」と「織物と編物の違い」








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