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2009-10-08[n年前へ]

「雑誌」について考える 

 無料の「ネット記事」を読むなら、無料の「GRAPHICATION」も読みませんか? を、さらに続けます。GRAPHICATION(グラフィケーション)の最新号である 2009 No.164 通巻353号 特集「雑誌を考える」から、気になった言葉を書き写してみることにします。これらの言葉は、すべて「雑誌」に向けられた言葉です。

 雑誌の愉しみ方にはいろいろあるが、総じて雑誌が、知る喜び、読む楽しみにつながる知的訓練手段であることにも目を向けるべきではないだろうか。

巻頭言

 雑誌というのは本来、それを始めた人の志が常に続いていくのが基本です。

池内 紀

 歴史学者のE.H.カーは「歴史とは何か」と問われて、「それは現代の光を過去にあて、過去の光で現代をみることだ」と答えている。

佐野愼一

 パラパラと紙を操るたびに似ても似つかぬ雑多なパラレルワオルドが目まぐるしく展開していくこの構造は、ネットサーフィン(もう死語かな)とは似て非なるものだ。関連記事のみに相互リンクが張られ、検索すべきキーワーすら思いつけない未知の世界には永遠にたどり着けそうにないウェブの構造に、そんな雑誌の構造的快楽を「移植」するのは、それほど簡単なことではないのだ。

山崎浩一

 若い人は(書くのに慣れていない年寄りも)専門のことしか頭にないから、どうしても単調で硬い文章になってしまう。ありていに言えば、読んでいて楽しくないのである。
 わかりやすく、深みのある文章にするためには時間をかけねばならないが、まだ片手間仕事の意識が強いから書き飛ばしになっていることもある。
 また、専門の話だけでなく、もっと話題の幅を広げてくれればいいのだが、なかなかそうにはなっていない。科学は想像だけで書けるものではなく、事実の蒐集が不可欠なのだが、その余裕を持って執筆しないのだ。
池内 了

 雑誌について本誌は1975年10月号で「雑誌考」という特集を組んでいる。「雑誌とは何か(PR誌というあり方を含めて)を読者と共に考えたい」と編集後記にあるので、今回とほぼ同じ主題を扱っている。30数年を経て、何が変わり、何が変わらないかを確認したいという思いと、雑誌を取り巻く環境の問題もあり、今回の特集号を組むことにした。

編集者 (T)

 さて、GRAPHICATIONの定期購読申し込みはされたでしょうか? 読みたくなっては…きませんか?



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