hirax.net::Keywords::「美味しい」のブログ



2008-07-22[n年前へ]

エクセルでシミュレーション Vol.5 [冷たく美味しい湧水 編] 

 暑い夏空の下、私たちが立つ地面の遥か奥底で流れる地下水が、長い時間をかけ湧水地にまで流れてくるようすを眺めてみたくなりました。そこで、そんなシミュレーション計算をしようと エクセルでシミュレーション Vol.4 [定常理想流体準備 編]で計算の準備をしてみました。

 というわけで、準備したワークシートが下の画像です。左上に山腹の高原湖があって、右下には海辺近くにある湧水群がある、という具合です。右上半分は青空で、一番下の列は固い岩盤が水を遮っている、というのがこのエクセルのセルで描かれたモザイク画です。



 上のような状態で、定常な理想流体のポテンシャル流れを計算してみた結果が、下の図になります。左上の湖水が地中に沁みわたり、ゆっくりと時間をかけて冷えて漉されて美味しい水となって、湧水地に辿り着くまでの姿が見えてくるような気がします。


 エクセルのグラフからは見えてこないかもしれませんが、富士の近くで眺める湧水は本当に澄んでいます。空の色を少し映して、ほんのりと水底を青緑色に染め、その上の水面に夏の青空と白雲を重ねた、そんな景色を見せています。

計算結果エクセルの表






2008-08-05[n年前へ]

エクセルでシミュレーション Vol.6 「夏にフライパンで卵焼き 編」 

 「表計算ソフトウェアでシミュレーションをする」という講習を見続け、何よりも面白かったのが「非定常の3次元熱計算を簡単に、それでいて、できる限りきちんと計算をやってみよう」という(I氏が講師の)シリーズです。

 一次元非定常の熱拡散問題を陰的解法で解く「熱伝導方程式を表計算ソフトで解くサンプル」は多いように思いますが、「非定常の3次元熱計算を表計算ソフトウェアで解く簡単にやるテクニック・サンプル」は、(私は)他では見たことがありません。しかも、このシリーズは本当に簡単で、なおかつ、できる限り精度を保証して解く、というとても稀有な例です。「難しい問題」を「簡単に」「きちんと」「精度を保証して」解く…といったようなものたちは相反することが多いわけですから、そういったものを兼ね備えているというのは、とても珍しいと思うわけです。

 下の例は、そのテキストを利用して、陽的解法で安定性条件が成り立つようにして、「夏の朝に、角型フライパンをコンロで加熱した際のフライパン温度分布」を計算した例になります。ある厚みを持ったフライパンが、コンロのガスの炎が当たっている部分が「100度」に(熱)されているような条件の時、フライパンの温度分布が時々刻々と変わっていくようすを計算した結果です。こんな計算をエクセルで数回しておけば、「美味しい卵焼きを作るための最適条件・最適なやり方」を導き出すことだってできるかも、と思わされるのです。エクセル上で、フライパンの厚みや熱伝導度を変え、コンロの炎分布を色々変えてみたりしたならば、究極・至高の卵焼きを作るための最適・必須条件が見つかるかもしれない、と楽しく思えてきたりします。

 ところで、この「非定常3次元熱計算」のエクセルシートは、本当に簡単に作ることができるのですが、その一方で、このシートは(簡単なのに)実に巧みに作られています。だからこそ、「難しい問題」を「簡単に」「きちんと」「精度を保証して」解くことができるわけです。

 その「巧みさ」を紐解いてみると、これが実に綺麗なパズルのようで、とても面白いのです。・・・というわけで、その「巧みさ」「面白さ」についての感想文は、また後ほど書いてみようと思います。

2008-09-09[n年前へ]

ハインツのケチャップの粘性のナゾ? 

 『使いこなしにくい「不揃い」は美味しい。』で書いたように、ハインツのトマトケチャップは平均果肉粒径が大きく、また粘性が高い、という話を聞いたことがあります。

 そういった話を聞いたことがある一方で、(その話を聞いた後に)色々な会社のトマトケチャップを買い、容器からケチャップが出るようすを観察したり、ケチャップを舐めて果肉の大きさを味わってみたりした結果では、ハインツのケチャップは決して粘性が高いというようにも感じませんでしたし、また、果肉も他社に比べて大きいというようには感じなかったのです。ですから、いつか答えを知りたいことの1つが、この「ハインツのケチャップの粘性が本当に高いのか?」「ハインツのケチャップの果肉粒径は本当に大きいのか?」というナゾ・疑問です。

 ハインツのケチャップは「容器からケチャップから出にくい」ことを見せつつ、(下に貼り付けた動画のような)"It's slow good!"と謳うコマーシャルで有名です。このコマーシャルは、"slow"を"so"に掛けた現象的には特に根拠がないコマーシャルなのか、それとも実際の現象と相関がある”科学的”なコマーシャルなのか・・・それが知りたくてたまりません。「ハインツのケチャップは瓶から出にくくて、粘性が本当に高いのか」・・・それが「知りたいナゾ」のTOP10に必ず入る疑問なのです。



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