2005-05-25[n年前へ]
■「力」が「加速度」に比例する
Thinkpad開発者である内藤在正の「(Thiknpadに関して)LINK http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0516/lenovo.htm変化はない、進化がある」という言葉を見る。「変化はない、進化がある」というその言葉は、ほんの一瞬だけ、不思議に響く。しかし、それは至極当然の事実に違いない。なぜなら、多くの場合において「変わらないことは、変わるということ」なのだから。変わらずにい続けるためには、進化(=これまでと同じように変化)することが欠かせないのだから。
例えるならば、「変化し続けるはてなにとって、変化するということはてながはてなたる所以であること」が良いかもしれない。もしも、「はてなが変化(進化)し続けることを止めてしまった」としたら、きっと「あぁ、はてなは変わって(変化して)しまった」と多くの人が呟くに違いない。「はてな」を例にとれば、「変わらないことは、変わるということ」であると、直感的にも理解しやすいように思える。
運動方程式では、力が加速度に比例する。いや、もっと正しく言えば、「目に見えない力というもの」は「目に見える加速度」の変化としてしか、認識されえない。だから、私たちは「力」は加速度の変化を媒介物として、感じることになる。
もしも、何かが同じ力を維持し続けたとしたら、その何かの位置はもちろん速度だってどんどん変わっていくことになる。「位置」ではなく、「力(あるいは加速度)」を無意識のうちに「変わる、変わらない」の基準として感じているように思う、少なくとも私は。
…変わらない力を維持し続けたとしたら、時が経るに従って(位置の変化分を表す)速度は変わっていく。加速度が変わっていくようすを眺めて初めて、私たちは「あぁ、(その何かの)力はずっと変わっていないなぁ」と感じるに違いない。だから、「(力が)変化しないと感じるためには、速度や位置はどんどん変わっていくことが必要」なんだろう、と思う。いや、そんな小うるさい屁理屈を持ち出すまでもなく、「変わらないことは、変わるということだ」と、言い切ってしまえば良いのか。
2010-01-04[n年前へ]
■ナヴィエ・ストークス方程式の誕生秘話
「オッパイ星人の力学 仏の手にも煩悩編::(2001.01.27)」から。
「指を通り過ぎてく空気は、指をとおる前後で運動量がそのまま変わってないってことさ。つまり、空気は指を通り過ぎる時になんら抵抗を受けてないってことだ。」
「えっ?おかしいじゃないか、それなら逆に言うと、指も空気からは何の抵抗も受けないってことか?この指先に感じる、まぎれもないおっぱいの感触は幻だとでもいうのか!?」
「これがダランベールのパラドックスだ。」
「そもそも、空気をサラサラな理想流体として取り扱ったところが間違っているわけだ。そこで、登場するのがナヴィエとストークスだ。彼らはオイラーの運動方程式に粘性を導入した。全ては疑似おっぱいの感触を説明するために、だ。」
2012-05-29[n年前へ]
■ニュートンも解けなかった「しょんべん小僧のションベンの軌跡」
「ドイツで16歳の少年、ニュートンも解けなかった難問の答えを見つける」という記事を読みました。関連記事を読んでみると、次のような形に書き下すことができる、「速度に比例する抵抗を受けながら、空気中を飛翔する物体の軌跡」を解いた、ということのようです。
x''[t] = -a * x'[t] * sqrt( x'[t]^2 + y'[t]2 )
y'' [t]= -a * y'[t] * sqrt( x'[t]^2 + y'[t]2 ) - g
ニュートンも解けなかったという「この問題」、これはまさに『風上に向かう「しょんべん小僧」』で扱った問題です。
今からちょうど10年前、「しょうべん小僧」の解析をした時には(今回明らかになった解析解がありませんでしたから)数値解析をもとに記事を書いたわけですが、そんな「しょんべん小僧のションベンの軌跡」に関する解析解を、ドイツ在住16歳の少年が明らかにした、というわけです。
そんなこんなで(16歳の少年が見つけた)「ニュートンも解けなかった難問の答」…つまりは、ニュートンも解けなかった「しょんべん小僧のションベンの軌跡」を(彼が見つけた解析解を用いて)図示してみたのが右の画像です。
ドイツ在住の16歳の少年が見つけ出した解析解、…強風の中で「立ちション」せざるをえない状況に立たされた男性たちは、この解析解を読み解き・最適な立ちションスタイルを見つけ出すと、大惨事にならずに済むのかもしれません!?
(なお、グラフ描画に用いた数式は下に貼り付けたものになります)