hirax.net::Keywords::「受動歩行」のブログ



2008-12-05[n年前へ]

受動歩行メカのネガティブ・フィードバック構造 

 動力を持つわけでもなく、何かのプログラムで動くわけでもなく、ただ坂道に置くだけで、トコトコと歩いていく受動歩行ロボットを見た。機械仕掛けというほど複雑でもなく、けれど驚くほど自然に歩くその物体に、不思議なくらい興味をかき立てられた。

 さらに、受動歩行ロボットの歩行動作自体に、ネガティブ・フィードバック構造、つまりは歩行動作が不安定になりかけると、それを安定に直すような仕組みが内包されているという話を聞いた。その話はとても面白くて、メモを必死に取りながら色々なことを考えてしまった。

 たとえば、義足を作るときにも、こういったメカニカルに安定歩行を実現するシステム(バランス)が考えて設計がされているのだろうか。私たちの体自体の「バランス」は一体どのようになっているのだろうか。


2009-01-02[n年前へ]

「箱根駅伝」と「ダイナミックベースド制御」 

 正月の箱根駅伝で選手たちが下り坂を駆け下りていく姿を見ていると、「受動歩行」を連想します。人体(や動物)を模した機構を坂道に置くと、坂道の傾斜や、その機構の各部分の重さや関節のバランスで、自然に歩いたり、走り出したりします。

 基本的には「骨」と「関節」だけの機構を持つ物体ですから、何か力を使うことで足や体を動かし、歩いたり・走ったりするわけではありません。ただ、体のバランスで、体の動きが自然にそんな風に収斂していくわけです。

 力を使うのは、その定常的にな「歩き・走り」の状態から何か変化をさせたいとき、たとえば速度を上げたいとき屋下げたいとき、あるいはバランスを崩す何かの外乱があったときにだけ、ということになります。

 東京の日本橋から箱根の芦ノ湖まで、そして芦ノ湖から日本橋まで走る駅伝の選手たちは、どんな風に自分の体を動かしているのでしょう。選手たちの人体機構のバランスはどのようになっていて、その人体機構がどんな自然な動きを実現して、そして、その自然な動きからさらなる速さを求めて選手たちはいかにして力を絞り出し使っているのだろうか、と想像を巡らせくなります。選手たちが走るさまに目を奪われます。


2010-01-20[n年前へ]

受動歩行を用いた「歩くモアイ」の作り方 

 受動歩行による、「歩く(イースター島の)モアイ」の作り方。受動歩行については、「受動歩行メカのネガティブ・フィードバック構造」といった過去記事も参考にすると面白いかもしれません。





2010-01-31[n年前へ]

手描きシミュレーションで「歩くモアイ」を計算してみる  

 受動歩行による、「歩く(イースター島の)モアイ」を作る、という「受動歩行を用いた「歩くモアイ」の作り方」が新鮮だったので、タブレットPC上で動く(タブレットPC上でなくても動きます)「手書きの「ピタゴラ・シミュレータ」」を使って歩くモアイ・シミュレーションに挑戦してみました。それが下の二つの動画です。傾いた地面を作り、木の支え棒と石のモアイ像を作った上で、支え棒とモアイ像の上部を固定し、重力場を適用させ、シミュレーション計算を行っています。

 チョコチョコっと描いた条件では、受動歩行動作を行うようなシステムに上手くできないせいでしょうか、なかなか「歩くモアイ像」シミュレーション計算にはなりませんでした。今のままでは、弾性で跳ねつつ動くモアイ像になってしまっています。

 しかし、手書きで物理シミュレーションを簡単にすることができる、というのはやはり楽しいものです。いつかきっと、古代イースター島のモアイを手元のPCの中で歩かせてみよう、と思います。

2012-02-01[n年前へ]

「受動歩行」と「乳が小さくなると歩けない」のヒミツ!? 

  力をかけず・複雑な制御もせず、ただ自然に任せるだけで歩く「仕組み」があります。それは、受動歩行と呼ばれる「仕組み」です。構造とバランス(と少しの力)が、自然に「歩行」のような動きを生み出すのです。

 受動歩行のような仕組み・機構を使うと、石で作られただけのイースター島のモアイですら、スタスタスタ…と、島の斜面を歩かせることもできたりします。人が歩くとき、多くは「受動歩行」が行われていて、そして、少しの力と補正制御が行われているのだろうと思います。

 巨乳専門AVレーベル「GAS」の高槻監督から、爆乳の女優さんは「巨乳でなくなったら、歩き方がわからなくなる」という話を聞いたことがあります

 (IとかKカップとかいった爆乳の女優さんの多くが言うことには)「バストが小さくなったら、歩き方がわからなくなる」「歩けなくなってしまうかもしれない」
 人の「歩行」のかなりの(動きをつかさどる)部分が、「人体の構造とバランス」によって生み出されているのであれば、その構造・バランスが変わってしまったら受動歩行メカニズムが成り立たなくなってしまうだろう、…つまりは、確かに「バストが小さくなったら、歩き方がわからなくなり、歩けなくなってしまうかもしれない」のだろうと納得するのです。



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