2001-03-04[n年前へ]
■漫画の時間 いしかわじゅん
この本(漫画の時間 )は頻繁に読み直している。何がいいって、いしかわじゅんの漫画に対する気持ちがもう溢れまくっていて、とても気持ちが良いのである。本当に気持ちが良くなるのだ。ここまでくると、これは単なる漫画評論ではないと思う。
2001-05-05[n年前へ]
■できる、できない? パート2
「ぼくは、進歩しようとしない人を好きではない。自分の土俵の中だけでひたすら闘おうとする人を、評価しないのだ。」from いしかわじゅん 「漫画の時間」。
2001-05-12[n年前へ]
■愛がなくちゃね
「高岡凡太郎の作品の典型のような、このぼんやりと暖かい連載漫画を、ある日読んでいて、ぼくは、ふいに感動してしまった。
--- 赤ん坊だった娘がだんだん大きくなり、初めて幼稚園にいく日、一緒についていった、娘しか目に入らない高岡は、娘が先生から呼ばれて大きな声で返事をしたので、嬉しくなってしまう。
彼は、こう書いている。
それでも少しだけ周りを観察すると…
教室の外でハンカチで目元をふいているお母さんを見つけました
きっとあのお母さんの子供も大きな声で返事をしたのだと思います
そして、廊下で、ほかのお母さんたちと離れて、そっと涙をふいているお腹の大きい若い母親の絵が描いてあった。 ---
ぼくは、突然、心動かされて、泣きそうになってしまった。
(中略)
そうだ。高岡凡太郎には、愛がある。ぼくがずっと彼を好きだったのは、きっとそれが理由だったのだ。」
from いしかわじゅん 漫画の時間
2004-11-09[n年前へ]
■掘り起こして、見つける
掘り起こしているうちに、自然に見つかるもの。「自然に」とは言っても、掘り起こして初めて見つかるもの、かな。
物語はね、書いてると、あるんだよね、見つけてしまうことってさ。…ずらっと並べた、並列に並んだキャラクターの中に、業田はある日、この幸江とイサオを見つけてしまったんだよね。「あっ、オレはこの二人が描きたかったんだ」ってことに気づいてしまったんだよね。で、この二人をずーと描いているうちに、「この二人にはこういう過去があったんだ」ってことに気づいてしまったんだよ。それは最初からそこにあったの。この二人は最初からそこにいたし、この二人の過去は最初からそこにあったんだよ。業田はそれを掘り起こして見つけてしまったんだよね。…どんどん、もうすでにあるものを業田は見つけていくんだよ。これは絶対、業田が創ったんじゃないんだよ。ほんとに自分が穴を掘っていくうちに、見つけてしまったんだよ。…もうそこにあるものを、描いただけなんだよ。 いしかわじゅん BSマンガ夜話 「自虐の詩」
2005-03-05[n年前へ]
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