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2011-03-16[n年前へ]

「地震の発生メカニズム」という典型的な"ディスコミュニケーション" 

 テレビを見ていると「けれど、地震の発生メカニズムが違いますから…」という言葉を聞くことが多いように思います。多くの場合、そんなフレーズを聞くことができるのは「○×の地震と△□の地震は関係があるか」といった質問に対して発せられることが多いように思います。その受け答えは、少なくとも上に書いたような言葉だけであれば「全く受け答えになっていない」ような気もしますが、とりあえず、こんな「地震の発生メカニズム」という言葉を語る人たちの言葉を聞く時、その言葉を口にする人たちを、実は二種類に分けることができるような気がします。

 まず片方の人たちは、「逆断層」「正断層」とか「横ずれ」「縦ずれ」とかいった言葉を念頭において、それらの言葉を話します。あるいはまた、「プレート境界」と「プレート内部」といった地震の発生箇所を区別しつつ、その発生過程を考えます。

 けれど、それらの言葉を「その人たちとは違う人」に向かって話すと、それらの言葉は”伝わらない””的確でない”言葉になります。なぜなら、もう片方の人たちは、「プレートが変形したり歪んだりすることで起きる地震」と「火山の近くで地面にかかる圧力が変化することで起きる地震」くらいの違い、としてそれらの言葉を聞くからです。

 「地震の発生メカニズムが違いますから…」という言葉を聞いて、「なるほど(比較的大きな)地殻が変形したり歪んだりすることで起きる地震ではないのか」と伝わってしまうと、実はそれは間違っている、ということも多々あるような気がします。

 だから、もしかしたら、「まぁ、なんちゅーか、どちらも、地殻にストレスがかかって起きる地震なんやけどね(森毅風)」くらいの大雑破な言葉の方が実は正確だったりするかもしれない、と思ったりします。

 「○×の地震と△□の地震は関係があるか」という質問をされた時、「地震の発生メカニズムが違いますから…」という答えるよりは「まだ、わからん」というのが意外によっぽど正確なような気もします。

2019-08-13[n年前へ]

プレート境界で揺れ動く!日本列島の動きを可視化せよ! 

 ソフトウェアデザイン 2019年9月号に『プレート境界で揺れ動く!日本列島の動きを可視化せよ!』を書きました。測地データをダウンロードした上で、Python / Jupyterを使い、変位解析・簡易歪み解析をとても簡単に遊んでみたりする記事です。

 日本列島近くの地震発生分布や地殻変動の変位分布、あるいは、地殻変動から推定される歪み分布…そんなものを眺めてみると、色んな解析をしてみたくなるはずです。

 たとえば、右にあるのは、そんな解析を行った結果の数例。こんな日本列島が刻々と形を変えるさまを眺めてみると、きっと、地震予知とかそんな無理目の挑戦をしたくなる人も多いかもしれません。

 また、記事中の解説コードや処理はすべてフル3Dです。つまり、たとえば、The Looking Glass をお持ちなら、日本の地殻変動をリアルに立体的に眺めることができる…ということになります。プレート境界で揺れ動く日本列島の動きを、立体的に眺めてみるのも面白いのではないでしょうか。

プレート境界で揺れ動く!日本列島の動きを可視化せよ!プレート境界で揺れ動く!日本列島の動きを可視化せよ!








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