hirax.net::Keywords::「ライオン株式会社」のブログ



2009-12-01[n年前へ]

NEWS今昔物語「女と男と旅に出る」編 (2004年09月02日) 

5年前のNEWS(未来)を振り返ってみて思うこと

 洋式トイレで男性が小便をする時、一体どういう風に「する」のが一番汚れが少なくてすむのかは、昔から調べてみたいと思っています。「座ってするなら、どの下向き角度で放水を行い・どういう面に・どういう角度で水流をあてるのが良いのか」あるいは「立ってするなら、一体便器のどの部分にどういう角度で当てるのが一番良いのか」を調べてみたいと思っているのです。はたして、ライオン株式会社の研究報告のように、本当に「水たまりの中央を狙うのが一番飛沫が飛び散らない」のかが、どうしても納得ができないのです。他の条件に比べて、どういう風に「飛沫飛散が変化するから、汚れが改善する」という「過程」と「結果」を実際に眺めてみたい、というわけです。そういうわけで、"ToDo"リストに「洋式便所での小便シミュレータ作成」を、追加しておくことにします。

 「美人になる湯」のニュースを読むと、ふと、こんなことを考えます。温泉は好きですが、自分が男性であるせいか、「美人になる湯」よりも、ただ浸かっているだけで、「ハードウェア作りが得意になる湯」とか「語学力が向上する湯」とか「絵を描くテクニックが上達する湯」といった温泉があった方がうれしいように思います。そういう、快適かつ実践的な温泉はないものでしょうか。

 とはいえ、「美人になる湯」ならお湯に浸かっているだけでも効果があることもあるかもしれませんが、私の欲しい「温泉」は「怠け者の夢」としか言いようがないものかもしれません。

(記事を書いた時の)ひとこと

 あなたが男性だとして、洋式便所で小便をするときには、座ってする派だろうか、それとも立ってする派だろうか。「小便の飛び散り」による汚れを気にして、座ってする人も多いことだろう。一体、「座る派 v.s. 座らない派」の比率はどの程度なのだろうか?今回は、「男」と「女」という観点から気になるニュースをいくつか集めてみた。

「男の立ちション」は「的外れ」

 8月3日に開催された日本家政学会の研究発表会で、ライオン株式会社が「洋式トイレのニオイの原因で落としにくい"ふち裏汚れ"」の大きな原因が「洋式トイレで男性が立ちションを行い、便器内の水たまりの"手前"や"奥"を狙っている」であるという研究報告を行った。小便の飛沫が飛び散らないようにするためには、なるべく中央を「狙う」べきらしい。これは、洋式トイレで立って小便をする派の男性にとっては、少し覚えておくと良い豆知識だろう。

 ドイツでは、「座って小便をする奴="Sitzpinkler"」という単語は「弱虫」を意味する。しかし、そのドイツでも「立ちションをすると警告を発する装置」が大いに売れていて(Oliver@「スラッシュドットジャパン」さんの記事参照)、掃除の手間を考えるともはやドイツ男も座りションベンをしなければいけないのかもしれない、というニュースが8月18日に流れた。男らしさの象徴たる立ちションも、「過去の遺物として流されてしまう」のかもしれない。

 ところで、母親が幼児にトイレ・トレーニングをすることが実は多く、「男らしさの象徴たる立ちション」という考えがそもそも「的外れ」だという鋭い指摘もされている…。

「温泉の科学」と「美人の湯」

 今年の夏は、「"温泉の素"を入れた温泉」や「不当表表示温泉」とか「温泉でないといいつつ実は正真正銘の温泉(だけど無許可…)」など、各種パターの「温泉」についてのニュースが巷を騒がせた。そこで、色んな温泉の科学を読んで、温泉に詳しくなってみるのも「エンジニア」的に面白いと思う。また、女性には「お肌が滑らかになるという "美人の湯"の謎 」もきっと興味が惹かれることだろう。

 ちなみに、「美人の湯」度のトップは「奥熊野温泉([体験レポート:http://www2.sen-shu.ne.jp/yatakarasu/mikumano/mikumano_004.htm)」と梅香丘温泉で、いずれも和歌山県である。美人になりたいと思ったら、和歌山へ温泉旅行をするに限る?

「高速道路上を飛行するハト」と「長くて短いカメの家出」

 7月27日のSCIENTIFIC AMERICAN.COMチューリッヒ大学のPeter LippらがGPS機器をハトに負わせて帰巣するようすを確認したところ、旅慣れたハトほど高速道路上空を飛び、しかも長距離になればなるほど高速道路の上を飛びたがる、というという研究結果が掲載された(日本語訳)。それが楽で安全だかららしいが、GPSを載せて高速道路上を移動するだなんて、あんまり賢く無さそうなハトも実は人間とたいして変わらない知恵を持っていることに驚く。

 高速道路上を滑空するハトの記事とは全く逆に、9月1日に英国で記事になった亀の家出の話も面白い。30歳代の亀が飼い主の元から家出したが、長く3ヶ月かかって、それでもわずか5kmしか進まなかったという。この話を「自分の歩み」や「遠くへ行きたいけれど…」といった自分の気持ちに重ねて、ふとしみじみする人も多いかもしれない。

2009-12-13[n年前へ]

NEWS今昔物語 「楽器と媚薬と掌の中の可能性」編 (初出2004年11月25日) 

5年前のNEWS(未来)を振り返ってみて思うこと

 数年前の技術を眺めていると、確実に成長した技術・所品・サービスもあれば、同じような技術・サービスが何度も出される割に、いつも続かず・広まらない技術・商品・サービスもあることに気づかされます。その違いを考えながら、過去のNEWSを眺めています。

(記事を書いた時の)ひとこと

 スウィングガールズ中の「A列車で行こう」を聴きながら、この文章を書いています。

 この曲の題名と歌詞には、「(ジャズを楽しめる)ハーレムに行くなら、速く行ける (ニューヨーク市地下鉄(の)"A"看板の電車(すなわち "A" train = 8番街急行)にお乗りなさい」という意味がこめられているのである。

「鼻歌トランペット」と「楽器の科学」でスウィングしよう!

 「鼻歌を歌うだけで、音を誰でも出すこともできる」という電子トランペット「イージートランペット」がヤマハから11月1日に発売された。  この製品は一般ユーザ参加のサイト「たのみこむ」でアイデアを募集しつつ開発が進められたというが、(鼻歌で)奏でているようすを眺めると、とても楽しそうで思わず欲しくなる。大人気の映画「スウィングガールズ」を観たばかりなので、なおさらにそう思う。

 面白く楽しい楽器と言えば、手作りでさまざまな楽器を作り上げている人がいる。科学が好きなあなたなら、「チェロの力学」「ハープの力学」「ギターの力学」を眺めれば、楽器を司(つかさど)る物理学に絶対ハマるはずだ。

 また、モノを作るのが好きなエンジニアならば、"電磁気学の理論を駆使した"エレキギターの特許明細書や、改造した(飾り物の)小さなミニチュア・チェロにも目からウロコかもしれない。

女性が嫌う男性の「悪臭」は究極の「媚薬」?

 11月17日、ライオン株式会社が「女性の体臭を不快に感じたことがある男性はたった15%ほどであるのに対し、全ての女性が男性の体臭を不快に感じたことがあり、その原因物質は"アンドロステノン"だ」という研究結果を発表した。

 しかし、その一方で"アンドロステノン"は究極の「女性を惹き付ける男性用フェロモンで、"アンドロステノン"を出している男性には多くの女性がすぐにまいってしまうという謳い文句の商品もある。

 "アンドロステノン"で女性がすぐに"まいってしまう"のは「あまりに不快」だからか、それとも「あまりの魅力」のせいか、その謎は深まるばかりだ。試しに、自分の体中に塗りたくって真実を確認してみるのも一つの手だが、とりあえず狭い場所で実験するのだけは(他人への迷惑を考えると)止めておいた方が良さそうだ。

「25億ピクセルのデジタル写真」と「携帯電話がスキャナに変わる」

 11月16日、オランダ応用科学研究機構25億画素のデジタル写真を公開した。一時間強かけて撮影した600枚の画像を繋げ、78797ピクセル x 31565ピクセルの超高精細デジタル写が作り出されている。画面の中にズームインしていくと、遠くの葉っぱ一枚一枚も大きく見えてくるスゴイ画像だ。

 

しかし、「25億ピクセルのデジタル写真」というとスゴイように思えるが、メガ(100万)ピクセルのカメラ付き携帯電話で2500枚分というと、私たちにも実現可能にも思えてくる。11月25日にはXEROXメガ・ピクセルのカメラ付き携帯電話をスキャナ・ファックス代わりにする技術も発表したし、Amazonは携帯電話をバーコードスキャナ代わりにして、(実際に)手にした商品を検索し通販で買うことができるサービスも始めた。巨大な「25億ピクセル」よりも、手元のカメラ付き携帯電話の方が実はずっと凄く活躍・成長していくのかもしれない。



■Powered by yagm.net