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2012-02-13[n年前へ]

"Enjoy your life.Have Fun!" 

 TVで放映された映画「ナイトミュージアム2」を観ました。夜が明ければ、もう永遠に動けなくなる(博物館に展示されている)挑戦好きな女性が、短いけれど密度の高い冒険に満ちた一夜を過ごした後、主人公に「楽しんでね」という言葉をささやき、別れを告げる。

 「楽しんでね」という言葉は、どういう言葉だったんだろう?と考える。 "Enjoy your life."とでも言ったのだろうか?もしそうなら、映画に描かれた「短いけれど・冒険に満ちた一晩」が、まさに"Life"を象徴するかのようだ…と思いつつ、(吹き替えでないビデオを)観てみた。

 字幕版を眺めてみると、「楽しんでね」は、"Have fun."だった。ほんの一瞬の「時間」を、どういうものにするか…と、いつも々悩んでしまう。

2012-10-09[n年前へ]

未来はどうなる? それはガリレオに訊いてみる。 

 映画を見ると、その映画を見ることで「何か力をもらえる」ような気がします。まるで、宇宙を飛行する探査機が、万有引力を介して天体の運動エネルギーを得て、さらに宇宙の彼方に飛ぶ力を得るように、映画に近づく(そして離れる)中で何かを得ることができたりします。

 2009年のタイ映画「Dear ガリレオ」を観ました。 ガリレオがピサの斜塔から落とした2つの玉のように「絶対離れない」と約束をして、ヨーロッパを旅をし始めた2人の(大人になりつつある)女の子の物語です。一人は失恋をして、もう一人は大学を落第をして家族の元を離れてみることにした…そんな2人の青春物語です。

 一緒にバンジージャンプをした、そして絶対離れないと誓いつつ旅をし始めた2人にも、世の中に「絶対」なんていう存在がないように、いつか「別れ」が訪れます。

「同じものでできているものならば、たとえ大きさが違っていても、同じように落ちていく。そうガリレオが言ったの」
「たとえ重さが違っても、同じ瞬間に地面に辿り着くの」

 主人公たち2人だけでなく、異国の地で「同じものでできている」同胞たちと出会い、けれど時にバラバラに離れていく姿を描き、「ガリレオ」は一体どんなことを伝えたかったのだろう?と考えます。

「理論通りに、同じタイミングで落ちなかったとしたら、それは風が吹いたとか…つまりは運とかタイミングが悪かったってことなの。(だから、そんなことも受け入れるしかないの)」

 けれど、映画のラスト・シーン近くで気づかされます。世界という3次元空間の中を、誰もがそれぞれに離れていくように見えても、「時間という軸」にただ並べてみれば、その時間軸上で、みな一直線に並び・同じように動き続けているのだということに気づきます。周りを眺めてみれば、つかず・離れずみな同じように走っている…と思い至るのです。

 未来がどうなるにしても、そんな未来に続く時間軸の上で同じ時間を共有し、みな同じように動いてる。そして、ガリレオの言うことは当たったりもするけれど、自分たちの意志はたまにガリレオの予言に縛られなかったりもする…「Dear ガリレオ」は、そんなことを気づかされたりする・そんな「力」を得ることができたりする映画です。

2013-06-22[n年前へ]

30年前、庵野秀明や岡田斗司夫が大学生時代に作った「ウルトラマン特撮映画」 

 島本和彦が(在籍していた)大阪芸術大学を舞台に、青春を描いた「アオイホノオ 」を読んでいると、同じく大阪芸術大学に在籍していた庵野秀明や岡田斗司夫が授業の課題で作ったという「ウルトラマン映画」が登場していました。その映画、ちょうど30年前の1983年に撮影された「帰ってきたウルトラマン マットアロー1号発進命令」をYoutubeで眺めてみると、これがセットもミニチュアモデルもほぼすべてが紙製だと思えないリアリティで驚きました。

 映画動画「DAICON FILM - 帰ってきたウルトラマン マットアロー1号発進命令」を見た後、そのメイキング動画「DAICON FILM - 帰ってきたウルトラマン メイキング映像」をさらに見ると、何だか限りなく楽しそうで・活力があって、自分の中にエネルギーが注入されていくような心地になります。そして、舞台裏と完成映像の違いに、新鮮に驚かされます。

 でもねぇ、大阪にその時いたのは、俺にしても…その最低の俺にしても、山賀にしても庵野にしても、多分ね、この番組を見ている君らとそんなに変わらないんだよ。

ガイナックスが生まれた本当の理由

2014-02-13[n年前へ]

Physics at the Movies 

 ヒットした映画中で描かれている現象を科学的に検証してみよう!という Physics at the Movies 1, 2.

Film is a great medium for conveying concepts and ideas. Therefore it has the potential to convey many different scientific concepts and ideas. However the main use of a film is for entertainment (telling a story), which means that correct science is often left at the wayside.

2014-06-08[n年前へ]

映画ゼロ・グラビティの「デブリ」は45分ごとに左右から繰り返し襲いくる! 

 映画「(ゼロ・グラビティで)90分毎に次のデブリ襲来が起きると表現しているのはリアル」という内容や(下記のような)解説は変だよね 、という話をtweetで読みました。

 映画の中では某国が衛星破壊実験を行い、次々とデブリ被害が拡大してケスラーシンドローム(※)が起きているかのようなストーリーでした。(中略)90分ごとに次のデブリ襲来が起きると表現しているところ等はなかなかリアルです。

映画ゼロ・グラビティについて (宇宙技術開発株式会社)
 この話が面白かったので、同じ高度で地球を回る物体軌道を描いてみたのが右下図です。約90分ほどで地球を1周する軌道だと、(その軌道が一致していない限りは)地球の裏側で45分後にまた出会ってしまいます。

 たとえば、(右図のような場合で)もしも右前方からデブリが襲来して来たとしたら、次の45分後には(今度は左右逆の)左前方からデブリたちが襲ってきます。あたかも異なる方向からデブリが襲ってくるような具合です。
 あるいは、(右上図とは違い)もしも、軌道が一致していた場合は、回転方向が同じなら45分ごとに正面衝突を繰り返しますし、回転方向が逆ならば未来永劫ぶつかることはありません。

 それにしても…自分が(狭い視野でしか見てなくて)3次元空間を2次元平面として人指摘している…と感じさせられるのは、右前(とか後ろ)から襲ってきたデブリが、45分後の次の襲来では左前(とか後ろ)から襲ってくると「(いつの間にか)方向変えて戻ってきやがった!」と認識してしまう、ということです。

 3次元空間の球面上では、地球の裏側で再び出会う時に、左右逆方向からすれ違うのはいたって当たり前のはずなのに、それを「不思議」と感じてしまうのは、何だか面白い感覚かもしれない…と思います。

映画ゼロ・グラビティの「デブリ」は45分ごとに左右から繰り返し襲いくる! 








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