2010-03-29[n年前へ]
■「巨大テトラポッド」の作り方 (初出:2005年08月29日)
右の写真はテトラポッドです。近くに停まっているRV車と比べて眺めてみれば、ずいぶんと大きいことがわかると思います。高さは…、ちょうど5mくらいありそうです。この巨大なテトラポッドは静岡県 富士市近くの田子の浦海岸に置いてありました。なんと、(テトラポッドに書いてある番号を眺めてみると)二百個近く並んでいるようです。テトラポッドが並ぶ景色は、とても壮大でもあり、何だか少し不思議でもあります。
普通、テトラポッドは海沿いギリギリに設置されているわけですから、(防波堤大好きな釣り師ならともかく)なかなか近くでテトラポッドを眺めることがありません。そこで、近くに寄ってしげしげと眺めていると、「この巨大なテトラポッドをどうやって作ったんだろう?」という疑問が湧いてきました。そして、「こんなに巨大なテトラポッドをどうやってここまで持ってきたんだろう?」という疑問も頭の中でグルグル回り出しました。100トンはありそうな巨大コンクリートを一体どうやってココまで…?という製造法のナゾが不思議に思えてきたわけです。
そこで、周りをさらに眺めているとその秘密が中央部に設置されてありました。その秘密が右の写真です。「その場で(鉄筋コンクリートの)鉄筋を組んで、その周りに『型枠』を組んで」、その『型枠』の中にコンクリートをその場でトクトクと注ぎ込んで、このテトラポッド群を作っていたのでした。つまり、「現場」で全て作りだしていたわけです。この巨大なテトラポッドが作り出されていたのは、工場でも会議室でもなく、「現場」で作り出されていたのです。ヒミツを知ってみれば当たり前の話に思えてきます。…とはいえ、この巨大なテトラポッドを量産しているようすを眺めていると、ヒミツが明らかになった後でも迫力があって、ずいぶんと長い間、見とれてしまいました。
もしかしたら、私以外にもこんな「巨大テトラポッド」に見とれる人がいるかもしれないので、テトラポッドの「骨」や、立体十字型テトラポッドの生産工場の写真を下に貼り付けておきます。なんだか、立体十字型テトラポッドが、太平洋に浮かぶイースター島で、水平線の彼方を眺めるモアイ像のように見えてくるのは私だけでしょうか?
2010-07-31[n年前へ]
■「その存在が外から見えないような場所」
比較的手軽に行けるのに、人がそれほどいなくて、けれど、水は綺麗で、そして、周りがすべて自然に包まれている感じの海辺があります。それは、たとえば、手軽に行ける距離にあるのに、その存在が外からは見えないような場所です。
海岸沿いを走る道が、少し、海から離れ走るような場所を通る時、道から離れて小さな岬や入り江が道から離れて見えるとき、そんな、一見「存在が外から見えないような場所」が隠れていることが多いような気がします。たとえば、午後4時ごろに夕立が来ると、もうすぐ、この雨が上がれば虹が見える、とわかるように、海辺を走る道が妙にまっすぐに海辺から離れて走り始めた時には、その近くに気持ち良い海辺の存在を強く感じたりします。
そういう場所を探して、道から外れることも多いのですが、道が途中で分かれていたりして、迷うことも多いような気がします。ただ、そうして、ようやく見つけることができた場所には、とても愛着が湧きます。
そんな海辺で浮かんで山と空を見上げてみたり、対岸の小島の砂辺に座り込んで水面を眺めていると、不思議に満たされた感覚に陥ります。海中を泳ぐ魚の近くに行こうと水の中に潜ると、耳からはまったく音が聞こえなくなり、本当に「存在が外から見えないような場所」にいることを実感します。
2015-08-15[n年前へ]
■スケベニンゲン海岸の国際花火大会
夜10時近く、スケベニンゲン(Scheveningen)海岸に行ってみた。「国際花火大会」が開催されていて、波間の向こうで打ち上げられている花火を眺めていると、(夏が始まっていた実感すら未だないのに)もういつの間にか夏が終わっちゃうんだなぁ…と不思議な気持ちになってくる。
方向的には、この花火の先、海の向こう150kmくらい先に、イギリスがあるはずだ。…といっても、地球は丸いから、いくら障害物が無かったとしても4kmくらい先までしか見通すことはできない。
けれど、今眺めてる場所から1700mくらいの上空まで視点を高く上げてみれば、海の向こうのイギリスが見えるはず。たとえば、地上2000m近くまで、空高く上昇することができるドローンがあったなら(そして法規制がそれを許すなら)、遙か遠くまで広い視界を見通すことができて…とても心地良いに違いない。