2008-07-27[n年前へ]
■懐かしい景色と懐かしい音
港で運動した帰りに銭湯に行った。
大正浪漫を感じさせるようなレトロな建物だけれど、明治12年創業と聞けば、そんな佇まいも至極当然に見えてくる。
引き戸の入口をから中に入れば、そこは何十年も違う時代に見える。体重計には数字の横に「貫」という文字も刻まれていて、あぁ、1貫は4kgで、百貫デブは400kgのことだったんだということに気づかされる。
さらに浴室の中に進むと、その中はまるで古い教会のようだ。狭いけれど三角屋根の高い天井に、音が響く。声を出せば、パイプオルガンが教会に響くように声が残り、丸い浴槽の中に漬かっていると、外から聞こえる排気音が、ダイハツ・ミゼットの音にしか聞こえなくなってくる。
ここに入ってくる新しいものは、ガラスビンから缶に変わったコーヒー牛乳と、ほんの少しづつ、微かに入れ替わっていく「人」自身だけかもしれない。
コダクロームで撮影したような、不思議に濁った色合いの日暮れを見た後に、港に流れる川沿いを歩き、道沿いに座る。すると、人々のざわめきと花火の爆音が響いている。音が、街の「通り」の四方八方から違う周波数とタイミングで響きわたり、空気を震わせ続けてる。
懐かしい景色と懐かしい音が、目の前に心地良く広がっている。
2010-08-14[n年前へ]
■「花火が好きで鉄道も好きな人」向けの動画
「花火が好きで鉄道も好きな人」向けの景色を眺めたので、下にその動画を貼り付けておきます。列車の窓の灯りと花火と、そしてそれらが水面にも写し出される。…そんな景色です。
特に2本目の動画、空へ昇っていく花火の光とともに、鉄橋の影が水面の上で姿を美しく変えていくようす、その中を突き抜けていく列車の姿には、思わず心奪われます。
HD動画でYouTubeにアップロードしてありますから、YouTubeから全画面で眺めてみれば、星空の中を進む「銀河鉄道」を思い起こさせる景色が見えるかもしれません。
2015-08-15[n年前へ]
■スケベニンゲン海岸の国際花火大会
夜10時近く、スケベニンゲン(Scheveningen)海岸に行ってみた。「国際花火大会」が開催されていて、波間の向こうで打ち上げられている花火を眺めていると、(夏が始まっていた実感すら未だないのに)もういつの間にか夏が終わっちゃうんだなぁ…と不思議な気持ちになってくる。
方向的には、この花火の先、海の向こう150kmくらい先に、イギリスがあるはずだ。…といっても、地球は丸いから、いくら障害物が無かったとしても4kmくらい先までしか見通すことはできない。
けれど、今眺めてる場所から1700mくらいの上空まで視点を高く上げてみれば、海の向こうのイギリスが見えるはず。たとえば、地上2000m近くまで、空高く上昇することができるドローンがあったなら(そして法規制がそれを許すなら)、遙か遠くまで広い視界を見通すことができて…とても心地良いに違いない。
2016-07-18[n年前へ]
■大きな線香花火を作るのはやっぱり難しいよね!?の巻
「100本近くの線香花火に火を付けるとバレーボールサイズに膨らんだ」というtweetを眺め、そんなわけはないよなぁ…と考える。線香花火100本を線香花火1本と比較すると、体積では最大限でも100の3乗根、つまり約4.6倍でせいぜい野球ボール程度にしかなりそうにない。実際のところ、線形に重ね合わされるわけでもないから、そんなサイズにもならないに違いない。実際、引き出しに入っていた30本強の線香花火に火を付けてみたが、下に貼り付けたように「普通」としか言いようがないサイズである。
…で、一体全体どうして引き出しに線香花火がたくさん入っていたかというと、「直径1メートルの線香花火を作りたい」という実験依頼を受けて、「火薬だけを体積的にまとめるのではなく・表面貼り付けの形とかにしないと難しいですね〜」とか「火薬類取締法的に何ですね〜」という試行錯誤をした経験があるため…なのである。大きな線香花火を作るのはやっぱり難しいのである。