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2009-11-26[n年前へ]

NEWS今昔物語「男と女と世界が動く」編 (初出2004年09月30日) 

5年前のNEWS(未来)を振り返ってみて思うこと

 今年の(検索エンジンから本サイトへ辿りついた際に用いられた)検索ワード・トップ3を今眺めてみると、「スクール水着」「直江喜一」「モザイク」だ。「スクール水着」は、ここ十年近く不動の一位である。ちなみに、4位は「スク水」だ…。

 SPAMの世界も色々変わっていそうだが、最近はGmailのSPAM判定にすべてをまかせてしまっている。多分、きちんとしたメールなのにSPAMメールだと誤判定されてしまっているメールもあるだろうが、SPAMフォルダをチェックするのも面倒で、多分読んでいない連絡メールなどもあるに違いない。

(記事を書いた時の)ひとこと

 私のサイトは「水着 赤外線 透ける」で検索したりすると何故か上位に来てしまう。そのせいで、今年の夏はそんなキーワードを携えて検索エンジン経由で私のサイトに訪れる人々が多かった。困ったものだ。

「透けない?ごみ袋」と「透けない?水着」

 最近は、中身を確認することができる指定の半透明ゴミ袋でなければ使ってはいけない自治体が多くなった。それに伴って、中身が透けたゴミ袋がカラスに突き破かれ問題になっているという。そこで、先日15日、大倉工業が「黄色いゴミ袋」を開発した。今回開発された「ゴミ袋」は、人間には普通に中身が透けてみるためゴミ分別状況を確認できるが、カラスの色覚では袋の中身が見えないため、カラスに荒らされることが少ないという。

 今夏にはデサントが赤外線カメラの水着透過撮影による盗撮防止の素材を開発したというニュースが流れた。 従来の水着が「(人間には見えない)赤外線では透けて見えてしまっていた」ものを、(赤外線でも)透けないようにしたものだ。「ゴミ分別問題」と「盗撮問題」という全く別の問題に対する解決策が少し似ているのが、何だか面白い。

「男と女」のプログラミング・スタイルと100m走記録

  以前、視覚・感性・プログラミング・スタイルで眺めた「男と女のニュース」を書いたが、先月は「男と女の性的行動の違い」をプログラミングの例外処理で例えた「性的(≠静的)型付け言語(例外処理編)」という面白い解説が公開された。プログラマなら、男性でも女性もきっと楽しめると思う。

 ところで、「オリンピックの100m走の記録解析によれば西暦2056年には女性の記録(8秒079)が男性記録(8秒098)を越える」というビックリ研究結果Natureの先月30日号に掲載された。100mを8秒08で走る女性アスリートが出現する時代には、「男と女の違い」はどんなものになっているのだろうか?

フォント解析で政治が動く

 以前、「米国防省のイラクに関する文書から「検閲により消されてしまった文字」が、技術的に復元された」という記事を書いた。フォント解析が機密文書の秘密を暴露した、という話だ。

 今度は、米国大統領選の行方をまたもやフォント解析が握っているという。先月、ブッシュ大統領の徴兵回避工作の証拠としてCBSで公開された文書('70年台にIBMのタイプライターで作成されたものだという)が、フォント解析の結果によると、Microsoft WordでTimes New Romanというフォントで用いて作成されたものだ(日本語による記事)という。つまり、ブッシュ大統領に対するその疑惑文書は真っ赤なニセモノだったというわけだ。昔の文書は、電子文書化されていないが故に偽造が難しい…のである。

SPAMメールの震源地

 インターネット上でメールアドレスを公開していると、SPAM(迷惑)メールやウィルス・メールの大津波に日々襲われてしまう。そんな迷惑なメール津波の発信源を刻々描く世界地図がSPAM対策サービス会社のPostiniにより作成されている。

 その迷惑メール世界地図(Mapsタブから見ることができる)を見れば、中国・日本・韓国をはじめとする大震源地を知ることができる。知ってもどうにもならないかもしれない…けれど。

2009-12-03[n年前へ]

NEWS今昔物語「他人と自分」編 (2004年06月00日) 

5年前のNEWS(未来)を振り返ってみて思うこと

 この時、つまり5年以上前のNEWSは「評価」「比較」ということを主題に集めたように思う。NEWSを書きながら、他者との評価・比較や他者からの評価・比較といったことが念頭に浮かんだ。だから、「他人と自分」編というサブタイトルを付けた。

 最近のNEWSのひとつに「事業仕分け」がある。これもひとつの「他者による評価」「他者との比較」である。5年前の記事中にスーパーコンピュータに関する記事もあるが、今現在、次世代スーパーコンピュータも俎上(そじょう)に上がっている。一体、スーパーコンピュータに関する「事業仕分け」では、どのような「評価」「比較」がされていくのだろうか。

 ところで、「自分への視線を発見・記録するメガネ」だが、自分への評価を眺めることができて、さらに、「自分を対象とした事業仕分け」まで解析・表示することができる「新カメラ」すら、いつの日か生まれるかもしれない。まるで、SFのようだが、これまでの科学技術の歴史はSF本の中のものをたくさん具現化してきた。もしも、そんな「個人対象の事業仕分けカメラ」が生み出されてしまったら…考えるだけで恐ろしい。

(記事を書いた時の)ひとこと

 「他人」と「自分」という「人」と、「機械」や「機械ができること」についてのNEWSを集めてみました。

「センター試験」と「2次試験」の数学の得点は無関係?

 東北大学の理学部志願者の「センター試験」と「二次試験」の各教科成績を調べ、外国語などはセンター得点が高ければ2次得点も高いという相関が表れたが(例:基礎統計学から見た入試)、数学では相関が極めて低かった、との 森田康夫氏による分析結果が5月30日に報告された。 その点数のズレの原因は、大学が重視(評価)する二次試験は「論理的思考能力」を重視し、センター試験は「計算能力」を重視(評価)しているためであるという。

 最近は、エンジニアに対する評価をどのように行うか、という論議もよく見かける。 しかし、誰もが納得するような評価を行うということは極めて難しい問題である。少なくとも大学入試には解ける問題しか出題されないが、この評価制度の場合は解くことが未来永劫できない難問だったりするのかもしれない。

自分への視線を発見・記録するメガネ

 「赤外線を投光し、角膜からの反射光が瞳の中心に位置するかどうかを解析することにより、自分への視線を発見・記録する」というメガネの研究が5月4日に視線入力に関するシンポジウムで報告された。このメガネをかければ、自分が何を眺めたかだけでなく、誰が自分を見つめたかまで記録される(MPEGビデオ)。逆に言えば、自分の視線が何処を向いているかを記録されてしまうのだから、サングラスをかけて自分の視線を隠す人が増えるかもしれない。

 そういえば、携帯電話で撮影した顔写真を送信すると、その「顔」がどの芸能人に似ているか評価・採点してくれるサービスなどもある。同じように、他人が自分を眺めながら「どんな評価・採点をしているか」まで視線から知らされてしまったら…? そんな「評価スカウター」があったら、人の視線・評価が気になってたまらなくなってしまうに違いない。

高性能計算用途のWindowsと2テラFLOPSのGRAPE-DR

 先日、Microsoftが「高性能コンピューティング向けのWindows」の計画を開始した。 並列計算をWindowsで行いやすくする、という計画である。とはいえ、私たちの手元にあるようなクライアント用のWindowsではなく、あくまでサーバー用のWindowsの話だ。ExcelからグリッドPCを用いた演算機能を利用できるようにするという製品もあるが、残念ながらそういった環境はまだ一般的にはなっていない。一般的でもお手軽でもないからこそ、「スーパー」コンピュータなのである。

 当初は「20万円で作ったスーパーコンピュータ」という売り文句で有名になったGRAPEだって進化を続け、先日は2ペタフロップスを実現しようとするGRAPE-DR計画発表された。汎用計算ができるわけではなく、あくまで専用計算機であるから、比較するわけにはいかないが、2テラFLOPSというのはスゴイ世界だ。何しろ、一秒間に2千兆(2000000000000000)回もの浮動小数点演算を行ってしまうのだから。

米国防省の検閲語句がフォント解析で解読される

 米国防省のイラクに関する文書から「検閲により消されてしまった文字」を、消された単語の幅を推定し、フォント(字体)の種類を考慮して(その単語の幅になる)文字の組み合わせを調べだし、妥当な単語・名称をしらみつぶしに検索することで、消された文字を復元したという5月13日の Natureで報告された。コンピュータ上の電子辞書と文章解析ソフトだけで、米国防省の検閲を突破できたわけである。

 ところで、こんな風に機密保持のために塗り潰した部分が解読されてしまったのも、そもそも紙資料の画像で機密文章を公開したからである。いつまで紙文化が続いていくのだろうか。



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