2013-09-24[n年前へ]
■赤外光で見た「千円札」…それは実は「五千円札紙幣」です!?
貼り付けた写真は「千円札」…のはずですが、よく見ると何だか少し奇妙です。そもそも千円札に描かれていたのは「女性」でしたっけ? しかも、何だか…この女性、国語の教科書に載っていた樋口一葉に似ています。…あれ?樋口一葉が描かれていたのは、千円札ではないような??
というわけで、赤外線で眺めると「千円札」にしか見えないこの紙幣、可視光で眺めれば、実は「五千円札」紙幣であることがわかります。普段見慣れているものも(ビンボだから五千円札なんてあまり見たことないけれど)、目で見ることができる波長とは全然違う波長で眺めてみれば、意外な姿に見えたりするものです。
…それにしても、五千円札の「五」と「千円札」の字、完全に同じ色のように見えていても、実は組成が全然違う色材が使われているなんて全くわからないですよね。
2013-10-09[n年前へ]
■赤外線カメラでトランプ透視術!?
100円ショ)ップに「ジャンボトランプ」と「黒い巾着袋」が置いてあったので、(撮影波長が900nmくらいの赤外線カメラを使ってトランプ透視術をしてみました。
(可視光しか見ることができない)自分の目で眺めれば、トランプは真っ黒な袋の中に隠されて、何のカードが入っているのか全然わかりません。
けれど、赤外線カメラで眺めれば、真っ黒いはずの・けれど透明な巾着袋の中には、クローバのキングが一番上になっている…という風にわかるというわけです。
可視光と近赤外線で同時撮影することができたなら、たとえば、RGB(可視光)画像とIR(赤外)画像を適度な比率で合成することができるような「透視術カメラ」を作ってみたくなります。つまり、私たちが眺める色も保ちつつ・自由自在にモノを透かして見ることができるカメラが欲しくなります。
Lomography の アクションサンプラー みたいに、たとえば4つのレンズが並んでいて(ベイヤーマトリクスの1/4がIRという作りでもいいですが)R+G+B+IR を同時撮影できるカメラ!なんてモノがあったなら…思わず欲しくなりませんか?
2013-11-20[n年前へ]
■Epson と Evena Medical の「注射を楽にする近赤外線メガネ」
近赤外線で眺めると「血管が面白いほど浮かび上がる!」と遊んでいた時(赤外線で体中の血管を浮かび上がらせてみよう!)、一番多く言われたことが「こんな風に見えるメガネがあれば、注射するのが簡単になって、痛い思いをすることが無くなるかも!」というものでした。・・・と思ったら、 Epson と Evena Medical が「注射を楽にする近赤外線メガネ」を出したというニュースを読みました。
製品イメージ動画を眺めると、皮膚の上から血管を抑えると血液の流れが滞るようすとか、血管への圧迫を止めた途端に血液が瞬時に流れるようすとか・・・自分たちの身体なのに意外なほど新鮮に見え・面白いものです。
2015-10-19[n年前へ]
■紫外線と赤外線で自撮りして「夜の女性が働くお店=ピンク灯の法則」を納得しよう!?
赤外線/紫外線の切り替えができるカメラを仕立てたので、自分の顔を「自撮り」をしてみました。すると、左下に貼り付けた赤外線で自撮りした写真は肌内部で大きく広がった内部散乱光が、外に染みだした結果「美肌フィルタ」が激しく掛かりまくった状態です。それに対して、右下に貼り付けた紫外線の自撮り写真は(メラニンやヘモグロビンの光吸収率が高く、肌内部で光散乱が繰り返されることで内部拡散光の吸収も大きいことから)ほぼ肌の表面反射光だけが見えて、肌表面のデコボコが派手に見えて哀れな状態が顕著です。
こうして眺めてみると、「短波長(紫外線)眺めた顔」に対して、「長波長(赤外線)で眺めた顔」はずいぶんと柔らかく綺麗に見えることを強く意識させられます。すると、次の事実に気づかされるはずです。つまり、「夜の女性たちが働くお店」がピンク/赤色(長波長)の照明を使うのは科学的に100%正しい!ということです。なにしろ、そんな照明を使うだけで、肌年齢が30歳くらい若く、そして柔らかく・美しく化けさせることができるのです。「夜の女性が働くお店=ピンク灯の法則」の有効性は、紫外線と赤外線で自撮りしてみれば誰でも納得できるのではないでしょうか。
2017-01-08[n年前へ]
■ネット画像から有名人の個人情報(静脈パターン)を可視化してみよう!?
SNSなど投稿した「ピースマークなどの指写真」から指紋を推定する記事「指紋がネットで狙われている! 手の画像は悪用恐れ… 国立情報学研が新技術の実用化目指す」を読みました。写真の解像度が高ければ、指紋の抽出は確かにできそうです。もっとも、2017年時点の、よくある撮影解像度やアップロード画像解像度を考えると、指紋抽出はまだ困難な気がします。
撮影の解像度だけを考えれば、皮膚内での波長毎の吸収・散乱特性の違いによる静脈可視化の方が楽かもしれません。掌を走る静脈は、その模様が人ごとに違うため、個人認証機器に多く使われたりします。そこで、各波長(RGB画像)の特性の違いを利用して、静脈推定をしてみることにしました。
まずはネット上から掌が映った写真を探してみることにします。有名人の掌が映った写真はとても多く、観客に手を振る写真・演説中に両手の掌を開いて聴衆に見せている写真など、さまざまなパターンの画像が手に入ります。
そして、静脈を可視化するために色の違いを利用するとなると、重要なことは「圧縮率が低い画像を探す」ということです。なぜかというと、人の視覚系は明度に対しては敏感ですが、色の違いに対しては解像力が低いため、多くの画像ファイルでは色情報が圧縮され低解像度になっているからです。
圧縮率が低く・掌が映った有名人画像を探してみると、まず最初に見つかったのが綾瀬はるかさんの写真です(下左図)。この画像に「静脈部分を抽出する画像処理」を掛けてみると、皮膚下を走る静脈が浮かび上がってきます(下右図)。
静脈模様を可視化する用途には、ネットにアップロードされている画像では圧縮率が問題になります。しかし、自分で撮影する画像なら、撮影さえすれば、圧縮が掛かっていない画像が手に入ります。…ということは、個人情報を狙われやすい有名人の人は、静脈模様を覆い隠す「静脈盗撮防止用のコンシーラー」などが必需品になるかもしれません。