hirax.net::Keywords::「TabletPC」のブログ



2009-03-09[n年前へ]

未だに登場しないタブレットMacが欲しい 

 もし「こんなモノ」が出荷されたら欲しいと思いつつも、残念なことに未だに登場しない製品の一つがタブレットMacintoshだ。Macintoshには(Ink機能として)手書き文字認識機能もデフォルト状態でインストールされているので、普通に(タブレット用のペン)を使ってさまざまな操作をすることもできるし、文章入力や書類作成などをすることもできる。もちろん、WEBブラウジングも自然な感覚でできる。色んな作業を自然な操作感とともに行うことができる、はずである。

 その端的な例が、下の動画だ。手書きで絵を描いたり、Keynote資料を手書きで作成したり…と実にさまざまな作業をしている。こんな風に、TabletPCをMacintosh化して使っている人もいるようだが、現実には、そのようなMacintosh は出荷されていない。

 未だにタブレットMacintoshは登場していないのだが、「これは欲しい」というタグをつけるものがあるとしたら、その一つには、必ずタブレットMacintoshを入れる人も多い…とずっと思っている。そう「これは欲しい」と期待するのは、私だけだろうか。




2009-03-20[n年前へ]

タブレットPCとデータ処理ソフトウェアの相性は最高だ 

 データを順々に処理していくような作業、そんな作業をデザイン(設計)したりする言語・開発環境は多いと思います。たとえば、LabVIEWやSimulink、あるいは、Yahoo! Pipes のようなものです。さまざまな機能を持ったパーツの入出力間を線で繋ぐことで、データを処理する過程を記述していくわけです。そんな設計作業は、「描く」という作業にかなり似ています。

 PCを使って「描く」ということを考えると、もちろん頭の中にはタブレットPCが浮かんでくるはずです。そこで、タブレットPC上でデータ処理・制御を行うためのソフトウェアSimulinkを使ってみたのが、下に張り付けた動画です。ちなみに、ここでは部品を2つだけ使って、PCのサウンド入力をオシロスコープのように表示するモジュールを作った(描いた)さまを撮影したものです。

 ペンの感度や較正をきちんとしてさえおけば、タブレットPCとデータ処理ソフトウェアの相性は最高です。まさに、お絵かき感覚で設計(デザイン)作業を行うことができるのです。SimulinkやLabVIEWあるいはYahoo! Pipesなどのユーザーの方は、一度タブレットPCを触ってみるのも良いのではないかと思います。




2010-01-21[n年前へ]

手書きの「ピタゴラ・シミュレータ」  (初出:2006年01月15日) 

 コンピュータの液晶画面上を直接ペンで操作する「タブレットPC」は、とても直感的に使うことができます。例えば、アイコンをクリックしたければ、「そのアイコンをペンで触るだけ」です。もちろん、ウィンドーを動かしたければ、「そのウィンドーのタイトルバーをペンで触れ(つかみ)、そしてそのままペンを動かすだけ」です。そうすれば、ペン先にくっついたウィンドーが動くわけです。コンピュータ画面の中のさまざまな「モノ」を、まるで現実にあるもののように手(に持ったペン先)で操作することができます。

 そんな風に、直感的に使うことができるタブレットPCならではのソフトウェアが「Physics Illustrator for Tablet PC」です。これは、ラクガキをすると、その描いたラクガキで「物理シミュレーション」をすることができるソフトウェアで、マイクロソフト・リサーチ(Microsoft Research)が公開しているものです(ちなみに、この Physics Illustrator for Tablet PC のソースコードは Microsoft Research のサイトで公開されています)。このソフトウェアがどういったものであるかは、研究紹介ページやデモンストレーション動画(WMVフォーマット 20MB)などを眺めてみれば、きっとわかると思います。ペンで「○」を描けば、それは自動的に「球(正確には円柱ですね)」に変身し、そして転がしたりすることができます。もちろん、壁を描いたりすることもできます。そして、バネを描いて、「壁」と「球」をバネでくっつけたりすることもできるのです。壁や球や全てのものに重力を与えたり、摩擦力や弾性を設定したり…などと色々遊ぶことができるのです。しかも、それが全部ラクガキで簡単にできるわけです。

 ちなみに、右上の画像はそんなラクガキ物理シミュレーションの実効例です。「ピタゴラスイッチ」のカラクリ仕掛け「ピタゴラそうち」のようなものをラクガキで作ったサンプル・ファイルです。こういったラクガキ・シミュレーションで遊んでいるうちに、「車が凍結の坂道を登ることは難しいこと」や「四輪駆動の自動車が二輪駆動の自動車より上り坂に強いこと」などを直感的に理解することができるのです。実に楽しく、素晴らしいソフトウェアです。

 このPhysics Illustrator for Tablet PCのインストーラは、残念ながらTablet PC上でしか動きません。ですから、Microsoftのサイトからダウンロードしてきても、Tablet PCユーザ以外はPhysics Illustrator for Tablet PCのインストールはできないのです…。しかし、実は"Physics Illustrator for Tablet PC"のアプリケーション自体は、通常のWindows XP上でも動作するのです…。ですから、もしもアプリケーション(及び付属ファイル)を探し出し、そしてダウンロードしてくることができれば(補足:リンク先にあるフォルダ内のファイルを全部コピーし、このインストールメモを参考にして下さい)、Tablet PC ユーザでなくても色々遊んでみることができるかもしれません(それに、ソースも公開されているわけですから、他OSだって何とかできるわけですし…)。というわけで、このソフトをもしもいじることができた人がいたならば、きっととても楽しめるだろう、と思います。



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