2007-12-18[n年前へ]
2007-12-24[n年前へ]
■「おにぎり包装」発明史
コンビニの定番商品の一つが「おにぎり」である。 コンビニに入れば、色々な種類の三角おにぎりが棚一面に並んでいる。 ずっと以前は、ご飯の周りの海苔は湿気っているのが普通だった。 しかし、ごはんと海苔の間をビニールで仕切る三角おにぎりの包装が生まれ、パリパリの海苔で巻かれたおにぎりを食べることができるようになった。
最初の頃は、三角おにぎりの頂点からビニール中袋を引き出すやり方だった。調べてみると、 長野県の総菜屋さんが考案したものを大阪の海苔問屋が広めた 、ということらしい。ご飯にサラダ油を含有させることで、ビニール中袋を引き出す時の「ごはんとビニール中袋の摩擦抵抗」を下げ、古米でも使えるような工夫がされていたりして、技術発明史としてとても面白い。
さらに、単なる純粋な技術史というだけでない面白さが、「おにぎり包装」発明史には(にも)詰まっている。 大阪の海苔問屋 v.s. 発明者のロイヤリティー金額の交渉や、大阪の海苔問屋 v.s. 類似技術を用いた会社との間で行われた「おにぎり海苔包装フィルム事件」といった闘争史もあれば、「のり」パリパリ自動包装加工機の開発秘話など後続技術の開発史もさらに連なっている(ビニール中袋引き抜き技術から見れば「サラダ油が味を美味しくしている」であるし、後続技術から見れば「サラダ油が味を悪くしている」となるのが、発明史らしくて面白い)。「おにぎり海苔巻き」の物語は、まさに波瀾万丈の歴史絵巻である。
2008-07-10[n年前へ]
2008-11-21[n年前へ]
■「ニューシネマパラダイス完全版」と女と男
20年前に作られた映画「ニューシネマパラダイス」を、何度目になるのかわからないけれど見ました。見たのは、劇場版でした。エンディング近くでは、完全版で描かれた風景を思い浮かべながら、これも何度目かわからないくらいに泣いてしまいました。
この映画は本当に男性泣かせの映画だと思っています。どうして、男性泣かせだと感じるかというと、女性にはきっと「当たり前」のことが(特に完全版では)描かれていて、そんな当たり前のことが、私たち男にはわかりづらいからなのかもしれない、と想像しています。だから、その当たり前のことに泣くのかもしれない、とふと思います。
この映画は手に入れた者の映画ではない。手に入れることができなかった人間の映画だ。
しかし大多数の人間は何かを失って生きてきた。むしろその離別や喪失の後にその場所に固執せずに、いかに歩みを進めることができるかが、人の成長ではないか。この映画はそれを淡々とつづっているような気がする。
from ニュー・シネマ・パラダイス 完全オリジナル版 スペシャル・エディション [DVD]
エンディングシーン、エンディングロール、そして、 その間にはさまれる"FINE"の文字は、劇場公開版と完全版では、ずいぶんと違う印象になります。エンディングシーン、エンディングロール、その間の"FINE"の文字、そのどれも強く否定のしようのないものに変わります。
もしも、20年前に映画館でニューシネマパラダイスを見た人がいたら、20年の時を経て、またもう一つ別の物語を完全版で見ると・・・また違うものが見えてくることと思います。ラストシーンでスクリーンに映し出されるフィルムと、そのフィルムを見る主人公の表情を見ながら、そんなことを考えたりします。
2009-03-22[n年前へ]
■「フィルムシミュレーション」機能付きデジタルカメラ
「FinePix F200EXR」を3名の専門家が評価!【クロスレビュー】
富士フイルムのコンパクトデジカメ「FinePix」で人気を博しているのが、画質を重視した高性能シリーズ「FinePix Fシリーズ」と、デザインと薄さにこだわった女性向けの「FinePix Zシリーズ」だ。
前者の最新モデルとしてこの春に登場した「FUJIFILM F200 EXR シルバー FX-F200EXRS 」は、富士フイルムが開発した新撮像素子「スーパーCCDハニカムEXR」を搭載した初めてのデジカメ。高感度画質の向上とダイナミックレンジの拡大を図り、画質面でライバルとの差異化を図っている。
同社が販売しているポジフィルムの色再現をシミュレーションした仕上げで撮影できる「フィルムシミュレーション」機能も搭載。フィルムカメラ世代のユーザーを取り込む工夫も凝らされている。