2014-03-19[n年前へ]
■「宇宙の始まりはどこまで見えたか? 137億年、宇宙の旅」
今週末に出るという父の本が郵便で届いた。頁をめくり興味を惹かれたのが、こんな一節など。
アインシュタインは革新的な理論を生み出しながらも、基本は保守的な見方を貫くところがあったようです。アインシュタイン方程式から導かれるブラックホールの考えについても違和感を持って、そんなものが存在しないような論理が存在することを願っていたのです。
「宇宙の始まりはどこまで見えたか? 137億年、宇宙の旅 (角川選書) 」
宇宙は本当に熱的死に向かうのでしょうか。物理学者のルートヴィッヒ・ボルツマンは熱力学でたいへん重要な役割をした人ですが、宇宙の熱的死を悲観的に考えて自殺してしまったと言われます。ボルツマンには論的もいて精神的に追い詰められていたようなので、彼の死の責任を宇宙だけに負わせるのもどうかと思います。
私たちの周りには、熱平衡にない現象がたくさん見られます。そもそも生きものたちは熱平衡とはおよそ違うでき方、生き方をしています。生きているということは、そもそも熱平衡とはおよそ逆の過程を作り出し、無理をしてがんばっているようです。そして死とともに熱平衡の状態に向かって行きます。
「宇宙の始まりはどこまで見えたか? 137億年、宇宙の旅 (角川選書) 」
2017-02-26[n年前へ]
■Ricoh Theta S で24時間のHDR(多段露出)撮影をして遊んでみる!?
Ricoh Theta Sを制御するPython 3.xコードを書いた (「Ricoh Theta S で2017年旧暦1月満月の夜を撮ってみる」)ので、Theta Sを載せた三脚を高く立て、24時間を少し超えるくらいの時間にわたり、11段階の露出時間での撮影を交互に続けてみました。ちなみに、撮影に使ったPython コードは下記になります。
import osc import theta import time thetas = RicohThetaS() thetas.setCaptureMode( 'image' ) thetas.setOption("exposureProgram", 1 ) thetas.setOption("ISO", "100") thetas.setOption("whiteBalance", "daylight") shutterSpeeds1 = [0.00015625, 0.0005, 0.002,0.008,0.03333333,0.125,0.5, 2,8,30,60] for i in range(400): for shutterSpeed in shutterSpeeds1: thetas.setOption("shutterSpeed", shutterSpeed) time.sleep(1) response = thetas.takePicture() thetas.waitForProcessing(response['id']) time.sleep(1) thetas.getLatestImage() time.sleep(1) thetas.closeSession()
こうして、 1/6400秒~60秒までの11段階にわたる露出時間で撮影した画像群を、下記のPythonコードでHDR(ハイダイナミックレンジ)合成します。
import cv2 import numpy as np iniID = 11006 # fileName for i in range(400): files=["hoge"+"R00"+str(iniID+j+i*11)+".JPG" for j in range(11)] imgs = [cv2.imread(file) for file in files] mertens = cv2.createMergeMertens() resImg = mertens.process(imgs) resImg = np.clip( resImg*255, 0, 255 ).astype('uint8') cv2.imwrite("hoge"+ "out_"+str(1000+i)+".jpg", resImg)そして、11段階の多段露出画像を合成した連番画像ファイルを動画ファイルとして結合することで、たとえば、下に貼り付けたようなLittle Planet風のタイムラプス(微速度)動画として眺めることができます。撮影を行ったのは、都会に近い薄曇りの空の下ですが…それでも恒星が浮かぶ宇宙空間を回転する地球が進んでいるさまが見えるような気がしてきます。
2017-03-05[n年前へ]
■現実のリアルタイム風景と、そこから眺めた好きな時間・瞬間を合成してVR的に眺めてみよう!?
先日、周囲全方向を撮影することができるRicoh Theta Sを使い、24時間にわたり11段階の多段露出撮影画像からリトル・プラネット(とても小さな星を上空から撮影したような)風動画を作ってみました(Ricoh Theta S で24時間のHDR(多段露出)撮影をして遊んでみる!?)。けれど、そんな風に景色を離れたところから第三者的・客観的に眺めるのではなくて、その場に立って一人称的に景色を眺めたくなりました。そこで、合成した高画質4K動画をYoutubeに(360度映像だというタグを付けて)アップロードしてみました。
こうすることで、スマホからYoutubeアプリケーションでアクセスし、VR用レンズセットを取り付けて眺めれば、あたかもこの場所に立ち・数百倍近く速く時間が流れる中で、夜空や太陽の影を眺めることができます。
そして一番面白いのは、24時間の撮影を行った場所に立って、目の前にあるリアルタイムな実際の景色を眺めつつ、「東の空に昇る太陽や夜星や夕焼けや」…24時間の中にある美しい瞬間や一番好きな時間を、スマホに覗いて自由自在にVR合成しながら眺めてみると…とても不思議で面白い気持ちになってきます。
今日は、24時間にわたる、周囲全ての4πステラジアンの全天周風景を、11段階多段露出のハイダイナミックレンジ撮影をして、その映像を4K映像に変換して眺めてみました。
2018-11-16[n年前へ]
■「本当なら見えるはずの星空」を景色に重ねて映すカメラを作る!
「本当なら見えるはずの星空」を景色に重ねて映すカメラを作る!を、「ソフトウェアデザイン 2018年12月号」に書きました。台風が直撃中の韓国大邱で、つまりは「とても天気が悪い夜空を見ながら」、文章とコードを書いてみたものです。個人的には、(この回で)7回目となる記事群中で一番「自分の好み」です。
宇宙(と書いて”そら”と読む)に浮かぶ地球から見ることができる銀河天体が好きで、自分が住む街から、そんな宇宙を眺めたい…と思ったりしたことがある人向けのAR( Augmented Reality)製作記事です。たとえば、夜更け、あるいは、葉の散ってしまった晩秋の木々を見ながら、そんな夜に似合った星空を眺めたい…と思ったことがある人のために作った記事になります。…なぜか途中、レイ・ブラッドベリ意識の文章になってしまいました。