2008-10-15[n年前へ]
■「鳥の群れ」と「資本主義」
株価の乱高下に関するニュースがメディア上に溢れている。
資本主義はなぜ不安定なのだろうか。それは基本的に投機によって成立しているからだ。投機とか経済というキーワードを聞くと、なぜかBoidsを思い出す。Boidsとは鳥の群れの動きを模すモデルだ。Boidsを眺めていると、その動きは鳥の集団に限らず、まるで人々の・群衆の動きを模すモデルにも見えてくる。
岩井克人
Boidsは大きく分ければ2つのルールで動く。「近くのものから少し離れる」・「けれど、周りの集団に動きを合わせ・その集団に近づこうとする」というルールで動く。投機を動かす鳥たちも、何か経済の言葉で翻訳してみれば、きっとそんなルールで動いているのだろう。
どの馬券を買えばいいかわからない?
ほなら、一番人気を買っておけばええやろ。
俺は違うけどな。
競馬を見に行った時の友人の言葉
競馬を成り立たせているのは、意見の違いだ。
マーク・トウェーン
2009-01-18[n年前へ]
■「相場師」のケインズ
「相場ヒーロー伝説 -ケインズから怪人伊東ハンニまで」から。
「(ジョン・メイナード・ケインズ)彼が残した財産は総額四十五万ポンド。今なら二十億円を超す額だ。投機の決算は『大もうけ』だった」(中略)勝海舟が言っている。「経済のことは経済学者にはわからない。それは理屈一方から見るゆえだ。世の中はそう理屈通りいくものではない。人気というものがあって、何事も勢いだからね」(『氷川清話』)勝海舟は経済学者には経済はわからないと決め付けるが、どうして、どうしてケインズは「人気」も「勢い」もわかっていた。だからこそ投機という難事業に成功したのである。
お金というのは不思議なものです。・・・ほんのわずかな知識と、特別な経験の成果として、金は容易に(そして、文字通り不当にも)ころがり込んでくるものです。
ジョン・メイナード・ケインズ 「母にあてた手紙」
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