2011-04-19[n年前へ]
■「空気」という「妖怪」
東京工業大学の学生たちに向けて、猪瀬直樹が行った「時代に流されずに生きる」ための授業内容をまとめたのが「空気と戦争 」です。最初の言葉は、「空気と戦争」中で引用されている「空気」の研究から。
『空気』とはまことに大きな絶対権をもった妖怪である。一種の『超能力」かもしれない。(中略)こうなると、統計も資料も分析も、またそれに類する科学的手段や論理的論証も、一切は無駄であって、そういうものをいかに精微に組み立てておいても、いざというときは、それらが一切消しとんで、すべてが『空気』に決定されることになるかも知れぬ。そして、「空気と戦争 」お中で書かれている、太平洋戦争に突入する理由ともなった「需給予測」「南方石油の取得見込み量」を作り上げた技術者が振り返る「悔恨」が、次のような言葉。
これならなんとか戦争をやれそうだ、ということをみなが納得しあうために数字を並べたようなものだった。赤字になって、これではとても無理という表をつくる雰囲気ではなかった。そうするよ、と決めるためには、そうかしようがないな、というプロセスがあって、じゃあこうなのだから納得しなくちゃな、という感じだった。
考えてみれば、石油のトータルな量だけで根拠を説明しているけど、中身はどのくらいが重油でどのくらいがガソリンなのかも詰めていない。しかも数字の根拠をロクに知らされていない企画院総裁が、天皇陛下の前でご説明されるわけですから、おかしなものです。
2012-03-13[n年前へ]
■「潮風とビル風」と「空気を読む」
東京ローカルのテレビ局、東京MX TVの夕方の番組「5時に夢中」を眺めていると、(出演日は違えども)出演者の美保純と岡本夏生が醸し出す”空気”が、何だかとてもいい感じで、彼女たちを眺めているととても心地良く安らがされます。
美保純と岡本夏生…その2人の趣(おもむき)はそれぞれ違うにしても、その2人の心地良さは「空気を読まない」「空気とズレている」ところに起因するような気がします。何の根拠もありませんが、そんな風に思います。
ふと気がつけば…2人とも静岡県の静岡市出身です。何しろ、美保純の「美保」は静岡県の三保(みほ)の松原の「みほ」に由来する…というくらいで、2人とも静岡市で生まれ、海辺にに佇む静岡市で育っているのです。
美保純と岡本夏生も、…太平洋の波とともに海から山に向かって吹く潮風を浴びて生まれ来たのか…と考えていると、都会から少し離れた海辺の静岡市には「(場の)空気」を読まない地域性でも詰まっているのだろうか?とも考えます。
どうせ「風を読む」のであれば、都会で局所的に吹くビル風を読むよりは、…静岡市あたりで吹いているのかもしれない、塩分濃度の高い潮風の向きでも読んでいる方が気持ち良いのかもしれない、と思います。
「自分」の周りを通り抜けていく「風」は、自然の潮風や季節の風なのでしょうか?それとも、ごく局所的に吹くビル風なのでしょうか?
2014-08-29[n年前へ]
■「おしっこの匂い」の拡散を防ぐにはどうしたら良いか!?
太平洋と日本海の分水嶺に立ち、二手に分かれていくおしっこをしながら考えました。おしっこをすると、その匂いをすぐに感じ取ることができます。…言い換えれば、おしっこから揮発したアンモニア等の分子が鼻の中に侵入してきているわけです。自分が排出したものとはいえ、それほど心地良い香りではありませんから、アンモニア分子などが鼻孔に押し寄せてくるのは少し避けたいところです。
空気中におけるアンモニア分子の拡散は、「気体の拡散速度は、分子量の平方根に逆比例する」というグレアムの法則にもしたがうかもしれませんが、こと立ちションの場合には、空気中に「(暖かい)おしっこが放たれることにより、空気が掻き乱されたり・上に立ち上る空気流が生み出されたりしそうです。実際、下に貼り付けた「(シュリーレン光学系で可視化した)カップに注がれるお湯が作り出す空気の流れ」を眺めてみても、上に立ち上る暖かな空気の流れが見て取れます。
立ちションをして、下からアンモニアの湯気が立ち上ってくれば、当然のごとく、すぐに鼻の中に侵入してくるに違いありません。そうした下腹部から立ち上り攻めてくるアンモニア分子たちから逃げる方法はないのだろうか?そんなの無理なことなのだろうか?…さらには、立ちションする人体周辺の空気流を可視化したら、きっと恐ろしい姿が映し出されるに違いない…などと考え悩む夏の終わり、です。