2017-10-27[n年前へ]
■スマホの1ショット撮影でHDR(ハイダイナミックレンジ)画像を作り出してみる!?
機械学習を使った「単一露光画像からのHDR(ハイダイナミックレンジ)画像生成」の Paper PDF が出ていて、プロジェクトページ には Tensorflow / Pythonによるコードが公開されていた。
そこで、まずは iPhone 6s で撮影した1ショット RAW(DNG)画像(右)から、詳細がわかるように…というかGPUメモリが許す画像サイズに切り抜いた上で、HDR画像を生成してみました。それが下の結果です。下左側画像が(1ショット単一露光画像)入力画像で、下右側が機械学習が出力したHDR画像です。相対的に明るすぎて白飛びしている箇所が、それっぽくHDR生成されていることがわかります。
最近のスマホなら、高速連写機能を使ったHDR撮影が普通にできる時代です。とはいえ、動画撮影をするときは、そんなHDR処理が働かないもの。…ということは、撮影した「動画」が白飛びしていたりしたら、こんな機械学習による単一露光条件動画からのHDR動画を作り出してみるのも良いかもしれません。
ところで、下に貼り付けた画像は、全天周カメラ Ricoh Theta で撮影した単一露光条件の低解像度画像から生成してみたHDR画像です。…こうした全天周画像に対して機械学習で使われるCNN(Convolutional Neural Network)処理を掛けようとすると、XY座標系の2次元画像ではなく、曲率を持つ球表面に適用可能なCNN画像処理を掛けたくなります。…そんな全天周画像処理を探す旅に出たくなります。
2017-11-18[n年前へ]
■Software Design 12月号「物理と数学、そしてプログラミング」
今週末に発売された Software Design 12月号 に、「第1特集 ITエンジニアと数学」中の4時限目(「物理と数学、そしてプログラミング」)として、駄文を書かせて頂きました。 記事書きのために書いたサンプル Jupyter ノートブックは、ここに置いておきます。
世界を方程式で表して、何が起きるかを計算する物理(科学)計算プログラム…言葉だけ眺めると、一見とても難しく思えます。けれど、実は「わりと簡単なのにとても楽しい」ものです。…それが少しでも伝わって、あなたの口癖が(ガリレオ湯川先生みたいな)こんなフレーズになれば幸いです。
「なるほど、実に面白い」
2018-04-22[n年前へ]
■Python(Pythonista)でiOSカメラを自由自在に使ってみる
iPhone/iPadなどの機器のカメラは、焦点位置や露光時間や感度など、わりと細かく制御することができます。そうした撮影処理を使って、露光時間を変えた撮影を何枚もして画像(ハイダイナミックレンジ:HDR)合成をしたり、焦点位置を変えた撮影から焦点合成(フォーカススタッキング)を行ったりすると、意外に楽しいものです。とはいえ、そんなコード遊びをするのに、毎回Objective-C(やC++)でコーディングするのは少し面倒です。
というわけで、今日はiOSで動くPython ( Pythonista ) で、iOSのカメラをマニュアル撮影的に使うコードを書いてみました。それが下に貼り付けたPythonコード例です。この例では、焦点制御を無効化した上で、最近接位置から無限遠までのレンズ位置を0.0〜1.0の任意位置に制御しつ、撮影を行うことができます。
「開発用マシンでコードを書いてビルドした上で、スマホに転送して動かす」というような手間を掛けずとも、スマホ上で比較的短いコードを書いて、それをスマホ上で瞬時に動かして「自分だけの特殊撮影マシン」を仕立てて遊ぶことができるのは面白いものです。…今回貼り付けた撮影処理部分は全くPythonっぽくないコードですが、ひとたび「ライブラリ化」してしまえば、こんなコードを見る必要もなく、やりたいことだけをPythonから気楽に実行することができるようになります。…となれば、色々遊んでみたくなる人も多いのではないでしょうか。
# coding: utf-8 from objc_util import * import time AVCaptureSession = ObjCClass('AVCaptureSession') AVCaptureDevice = ObjCClass('AVCaptureDevice') AVCaptureDeviceInput = ObjCClass('AVCaptureDeviceInput') AVCapturePhotoOutput = ObjCClass('AVCapturePhotoOutput') def manualCapture(device, output, focusDistance, fileName): def captureOutput_didFinishProcessingPhotoSampleBuffer_ previewPhotoSampleBuffer_resolvedSettings_bracketSettings_error_( _self, _cmd, _output, _photoBuffer, _previewBuffer, _resolveSettings, bracketSettings, _error ): photoBuffer = ObjCInstance(_photoBuffer) jpegPhotoData = ObjCClass('AVCapturePhotoOutput' ).JPEGPhotoDataRepresentationForJPEGSampleBuffer_ previewPhotoSampleBuffer_( photoBuffer, _previewBuffer) jpegPhotoData.writeToFile_atomically_(fileName, True ) # delegate CameraManualPhotoCaptureDelegate = create_objc_class( 'CameraManualPhotoCaptureDelegate', methods=[ captureOutput_didFinishProcessingPhotoSampleBuffer_ previewPhotoSampleBuffer_resolvedSettings_bracketSettings_error_ ], protocols=[ 'AVCapturePhotoCaptureDelegate' ]) device.lockForConfiguration_(None) device.setFocusModeLockedWithLensPosition_completionHandler_( focusDistance, None) device.unlockForConfiguration() time.sleep(1) delegate = CameraManualPhotoCaptureDelegate.new() settings = ObjCClass('AVCapturePhotoSettings' ).photoSettings() settings.AVCaptureFocusMode = 0 output.capturePhotoWithSettings_delegate_( settings, delegate ) time.sleep(1) delegate.release() @on_main_thread def main(): session = AVCaptureSession.alloc().init() device = AVCaptureDevice.defaultDeviceWithMediaType_('vide') _input = AVCaptureDeviceInput.deviceInputWithDevice_error_( device, None) if _input: session.addInput_(_input) else: return session.startRunning() output = AVCapturePhotoOutput.alloc().init() session.addOutput_(output) time.sleep(1) manualCapture(device, output, 0.0, 'sample.jpg') time.sleep(1) session.stopRunning() session.release() output.release() if __name__ == '__main__': main()
2018-08-12[n年前へ]
■地球のどこでも「この瞬間に街を流れる風」を可視化 する
Maker Faire Tokyo 2018で展示した処理について、( State of the Map Japan 2018のLTで紹介した)大雑把な処理内容を貼り付けておきます。
2019-01-06[n年前へ]
■RAW/生画像の取得に対応したiOS/Pythonista 撮影ライブラリ
以前作成した(iOS上のPython環境である)Pythonista からiOSデバイスのマニュアル撮影などを簡単に行うことができるライブラリをアップデートして、RAW/生画像の取得ができるようにしてみました。まずは、github に仮版でアップロードしてあります。.DNGフォーマット保存だけでなく、(PythonistaだとPure Python でない rawpyといった.DNG読み込みが簡単にできるライブラリは使えませんから )RAW形式の画像ファイルをパースするのが面倒なPythonista ユーザ向けに、 「Python の numpy アレイ・バイナリデータとして保存する機能」も付けてみました。
というわけで、下の画像は、そんな「RAW/生画像の取得に対応したiOS/Pythonista 撮影ライブラリ」を使い、1段置きの8段階の露出スピード違いで(各14bitの情報を)撮影し、つまり、実情報として8+14 = 22 bit のHDR画像取得をしてみた撮影結果例です。…このHDR合成については、また明日にでもHDR合成用のPythonコードも含めて、メモ書きしてみようと思います。