2004-05-09[n年前へ]
■オートメーションの時代 50年後の夢
ロゲルギストTとしても有名な高橋 秀俊の50年近く前の1956年に「電信電話」という雑誌に発表した文章「オートメーションの時代 50年後の夢」 氏が予測したコミュニケーションの未来(といっても2004年にいる我々からすればほんの再来年だが)の話。「Gmailに見るコミュニケーション論と検索技術の意味」と合わせて読むのが面白いかも。from textfile.org
2008-12-03[n年前へ]
■ハードウェア要らず?の遠隔リモコン制御
「汎用赤外線リモコンI/Fが使えないエアコンを外出先からオン・オフするにはどうしたらいいか?」ということが話題になっていました。
使える材料として「遠隔操作できるPC」がある、ということなので、「(新たに追加する)ハードウェア要らず?の遠隔リモコン制御」を私も考えてみました。それは「CDトレイをソフト制御してエアコンのリモコンのオン・オフをする」という、実に原始的メカニカルな「アイデア」&「実装」です。
思いついたらやってみよう!というわけで、ソフトウェアを仕立て、万力でエアコンのリモコンを固定して、hirax.netが稼働しているサーバのCDドライブを外に引っ張り出し、実際に検証してみた結果が下に貼り付けた動画です。ケータイで撮影した動画ではわかりづらいかもしれませんが、CDトレイの角でリモコンのボタンがきちんと押されて、エアコンがピピッと鳴り、そしてエアコンからの送風が始まりました。
ちなみに、書いたコードはwin32GuiTest.rbを使ったので、こんな具合になります。「書いた」というほどのものでは、ないことが丸わかり…です。
require 'win32GuiTest' sleep 5 gui=Win32GuiTest.new gui.cdAudioDoorOpen動作としては、CDトレイが開き、リモコンのボタンを押し、何かにぶつかったことをCDドライブが検知し、CDドライブのトレイが(勝手に)自動で閉まる・・・という具合です。こういう動作をするスクリプトを外出先からPCを起動させる時に動かせば、あるいは、常時動いているhttpサーバからでも呼んでやれば、遠隔リモコン動作システムのできあがり、ということになります。
というわけで、今日作ってみたガラクタは「ハードウェア要らず?の遠隔リモコン制御システム」です。
2008-12-06[n年前へ]
■格安ロボットアームで遠隔リモコン制御
「ハードウェア要らず?の遠隔リモコン制御」のポリシーは、「リモコンにハードウェア改造をしない」「コストをできる限りかけない」というポリシーのもとにない知恵を絞って作成してみました。その結果、実装も見た目もが実に「行き当たりばったり感」に満ちてしまい、遠隔操作システムというよりピタゴラスイッチのようなものになってしまいました。
そこで、「リモコンにハードウェア改造をしない」という前回と同じ方針のもとに、けれど、「コストをできる限りかけない」という「縛り」部分を少しゆるめて、格安ロボットアーム「MR-999 」と「シリアル接続I/Oボード:RBIO-2U」を使いエアコンのリモコン遠隔操作をすることができるか、ロボットアームの先っぽで、リモコンの電源オン・オフを押すことができるか、という検証実験に挑戦してみました。
RBIO-2U (USB-シリアル通信-リレー)I/Fユニットを使うと、シリアル通信経由で命令コマンドを送信するだけで、簡単に、100ms単位でロボットアーム MR-999 の各関節や、可動部を駆動制御することができます。・・・で、挑戦してみた結果、リモコンのスイッチを押すことはできたのですが、残念なことに、(関節モータの遊び量が多いことと、いつの間にか動かないモーターが増えてしまい)何度も動作させることができませんでした。
そこで、検証実験中のようすを撮影したものを貼り付けておきます。しかし、この写真を見ても、「見た目」もどうも今ひとつ「原始的」ですし、「安っぽさ」をぬぐい去ることが全くできていないような気がします。技術のぎ「ギ」の字も感じない割に、ローテク感だけは満ちているように思えるところが実に哀しいところです。
2011-01-15[n年前へ]
■「いつも思考し創造的仕事をする」という非人間性
「現代科学思想事典 (講談社現代新書) 」中に収録されている、中山秀太郎「オートメーションへの錯覚」から。
骨の折れるくりかえしの単純労働は人間のやるべき仕事ではない。創造的仕事こそ、人間のする仕事であるということがいわれ、自動化へと進み、ホテルの入り口のドアまで自動化された。はたして単純労働は人間のやるべき仕事ではないか。いつも思考し、創造的仕事をするのが人間性回復なのか。人間も動物である。動物は、単純労働も必要であるし、それがまた創造性を助けることにもなる。
中山秀太郎
■「じどうかねつき」
「じどうかねつき」とPCのキーを叩くと、「自動加熱器」と変換されました。確かにそれが自然だよな・なかなかに賢い漢字変換だなと思いはすれど・・・入力したかったのは実は「自動加熱器」ではなく「自動鐘突き」なのです。
夕暮れの道を歩いていると、お寺の鐘が鳴り始めました。夕暮れに響く鐘の音は本当に美しく聞こえます。だから、思わずその鐘の音の源を眺めてみれば、なんと、梵鐘を突く撞木のそばには人一人いませんでした。鐘は自動で突かれているのです。私が思わず聞き惚れた。冬の空気に美しく響く鐘の音は、「自動鐘突き」の音でした。
最初は、機械が突いた鐘の音なんて、となんだか味気なく思いました。けれど、・・・このお寺には人は住んでいなくて、夕方に鐘を突くことができる人もいなくて、こんな機械がなかったとしたら、鐘の音は響かないままなのかもしれない、とも考えたのです。