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2009-06-18[n年前へ]

CARVING ROLLER(カービングローラー)で滑ってみたい 

 日経トレンディ6月号(No.291)で「CARVING ROLLER(カービングローラー)」というものを見つけた。長野県白馬にあるメーカーが作っている、スキー板の下に前2輪・後2輪の車輪が取り付けられた、ローラー・スキー板である。板の上面は、一見すると普通のスキー板で、スキブーツ用ビンディングが取り付けられている。つまり、カービングローラは愛用スキーブーツを履いて滑ることができる。

 カービングローラーの説明を読むと、特殊デッキ・4WS機能・スキー用ビンディング・特殊ホイール・専用ベアリングの開発・調整を、数多くのスキーヤーのテストラン滑走を経て行うことで、雪上に近い滑走フィーリングをよりリアルに再現できたという。

 一度、CARVING ROLLER(カービングローラー)で滑ってみたい。いくらアスファルト上で滑れるといっても、近所の道路で滑走するのは難しそうだけれど、人気のない少し斜度のついた駐車場を探し、夏空の下をカービングローラーで滑ってみたい。


CARVING ROLLER(カービングローラー)






2011-01-10[n年前へ]

1998年冬、長野五輪「ジャンプ団体」 

 1998年冬、長野五輪「ジャンプ団体」から。(絆(きずな)でつかんだ栄冠試走者たちの金メダル2つの町を1つにした「776人に会いたい」NHK スポーツ大陸 『絆(きずな)でつかんだ栄冠 〜長野五輪 ジャンプ団体〜』

 長野五輪でのジャンプ団体金メダル獲得。・・・前半が終わり、日本チームは4位。その後、悪天候のため競技は中断する。このまま競技が中止となればメダル獲得はない。しかしその窮地をテストジャンパーが救う。競技前にジャンプ台の整備をし、安全を確かめる役割を担う彼らが、吹雪の中を決死の覚悟で飛び出し、運営役員に続行が可能なことをアピールした。その結果、競技は続行され、日本は金メダルを獲得できた、という話だった。
 2月17日の朝、試走者(テストジャンパー)たちの控え室に原田雅彦があらわれた。彼は西方仁也に「アンダーシャツか手袋を貸してくれ」と言った。西方は原田が忘れてきたと思い、シャツを渡した。原田は、次に葛西紀明のところへ行き、手袋を借りた。葛西も原田が手袋を忘れてきたのだと思った。
 西方が気付いたのは、原田の「失敗ジャンプ」の直後だった。「原田は、4年前のリレハンメル五輪の僚友だった、俺と紀明の思いを背負って飛んでいる。俺のシャツと紀明の手袋を身につけて戦いに挑んでいる」
 試走者25人のリーダー西方は、そのことを試走者たちに伝えた。
 取材は、当時テストジャンパーを務めた人たち一人一人に、話を聞いていくことから始まった。その中で、驚いたことがある。それは、彼らの多くがテストジャンパーとなったことを「最初は悔しかった」と言ったことだ。テストジャンパーとして競技を裏で支える彼らだが、ふだんはジャンプの選手。オリンピックには当然選手として出場したい。それが果たせなかったことが悔しかった、と言う。それを聞いたとき、美談だと思っていた話が、私の中で急に血の通った生々しい話となった気がした。何か人生の一端を表している言葉のように思えた。
 安全であることを証明するために転べない。雪の中バランスを保つよう手を廻すこともできない。雪で前が見えなくても、きちんと飛んで着地しなくちゃいけない。一人また一人と、雪が助走路に積もっていかないように、後の人が飛びやすくなるよう次々に飛んだ。
 7秒間隔のテストジャンプで(25人の)大飛行が繰り返された。2回戦はできますよとアピールしながら、ジャンプ台を守り続けたのだ。
 人は誰しも、常に勝者でいられるわけではない。しかし、そんなときであっても、誇りを忘れず、自分のすべきことをすれば、忘れられない経験が残るのかもしれない。それは誰の人生でもそうだ。そのようなことを取材させてもらった皆さんに教えてもらったような気がする。

「高く空へ駆け上がる人たち」と「地面に這いつくばる自分」 

 長野オリンピックの舞台、白馬の八方尾根の麓で、白馬ジャンプ台を眺めれば、ノーマルヒルでも十分すぎるほど高く、ラージヒルはさらにその上まで伸びています。古代の時代から、人はあまりに高い場所に行ってはイケナイと伝えられていたように思います。たとえば、それは空高く飛ぼうとしたイカロスや、上へ伸びすぎたバベルの塔のごとく、人は高すぎるところに登ってはいけない、と神さまが人にいつも語りかけていたような気がします。少なくとも、絵本の中の人間たちは、いつもそんな風に描かれていたように思います。

 白馬ジャンプ台のコース上に立つと、あまりの高さに体が思うように動かなくなり、ただただ、雪面と一体化したいと願います。しかし、そんな中、コースに入った雪をかき・溝を奇麗に整えようとしている人がいます。そんな人に「スキーのジャンプをされたことはありますか?」と訊ねれば、空から下を眺めるような笑顔で、「私もノルディック複合の全日本代表でしたから」とその人は笑うのです。

 こんなところから、空へ飛び出して行く人たちは、「限界に挑み続ける人」をまさに具現化する人たちに違いない、とジャンプ台の雪上で這いつくばりながら確信したのです。そして、空へ高く飛び、雪降る林の中を駆ける人たちには、どうやっても近づくことはできないに違いない、と悲しく感じると同時に、そういう人を眺めることができることを心から嬉しく感じたのです。






2011-01-18[n年前へ]

「ヨクスベール」の物理学 

 冬と言えば、・・・どんな連想をするでしょうか?それはもちろん「スキーアルペン競技だ」という人もいるかもしれませんし、あるいは、「入試で頭が一杯です」という人もいるかもしれません。どちらの「冬」にしても、共通するのは「すべる」という言葉です。

 「スキーアルペン競技」では滑らないと困りますが、入試は滑ると困ります。・・・そういう意味では、受験生はお笑い芸人と同じであって、そして、スキー競技選手とは違うのです。スキー選手はスキー板にワックスを塗り、どれだけ滑ることができるかを突き詰めます。その一方で、受験生やお笑い芸人は、太宰府天満宮やテレビ局に行き、「なにとぞ滑りませんように」と心の底から祈るのです。

 狩野英孝が太宰府天満宮のお守りを握りしめ雪面へ飛び出したら・・・、松本人志が最高にチューニングされたワックスを板に塗り登場したら・・・、一体誰が一番「滑り」『滑らない」のでしょうか。どこの神社のお守りが「一番滑らなくて」どの芸人が「一番滑る」のでしょうか。・・・あるいは、最高に頭が良い受験生が、バッファロー木村が絶妙に調合した「ヨクスベール」を服用して入試に挑んだら、果たして「すべる」のでしょうか、それとも「すべらない」ですむのでしょうか? ?

 ヨクスベールを塗りたくりたいスキーヤー、絶対に塗りたくない芸人や受験生たち、冬の季語、悲喜こもごものさまざまな意味を持つ、「すべる」「すべらない」の物理学を構築したら、一体どんな科学になるのでしょうか。お笑いの静・動摩擦係数は、・・・一体どんな風に定義し・解析することができるのでしょうか。

2014-11-15[n年前へ]

「10年振りのスキー」と「新穂高ロープウェイスキー場のリンク集」 

 10年くらい前、新穂高ロープウェースキー場が閉じた頃から、スキーで滑ることをしていなかった。今日、静岡県の裾野・御殿場市から富士山に向かう麓にあるスキー場「イエティ」に行って実験撮影をした。実験撮影の隙間の一瞬に、ブーツを履いて・板をつけ、数十秒だけ、極短ゲレンデを2本滑ってみた。…そして、実験作業に戻るため、リフト乗って景色を眺めつつ考える。あぁリフトから景色を眺めている瞬間って、こんなにとても楽しい「ひととき」だったんだな。

 十数年前、万座温泉スキー場で「15年ぶりくらいに、子供が大きくなり・手を離れ、万座へ来た」と語る女性とリフト上で話した覚えがある。そんな風に、今度は自分が十数年ぶりにスキーをする側になって、久々にリフトから白い雪景色を眺めてみるのも良いのかもしれない。

 そんなことを思い出しながら、懐かしく「新穂高ロープウェイスキー場のリンク集」を作ってみる(…リンクすべきURLを教えて頂ければ幸いです)。新しいことを知りたくて、色んな世界に行ってみたい…と思っているけど、かつて眺めた・かつてあった(好きだった)世界を、も一度書き留めてみても良い時期なのかもしれない。

  1. 奥飛騨へ滑りに行こう!(この伝説の斜面”フィニッシュバーン”まで読むと最高)
  2. 新穂高ロープウェイスキー場
  3. (山スキーではないですが)新穂高スキートレーニング
  4. 新穂高ロープウェイ
  5. 新穂高ロープウェイスキー場(岐阜県高山市):追憶のゲレンデ
  6. 岐阜の消えたスキー場のおもひで (2006/07/20) の記事画像
  7. 新穂高ロープウェイスキー場(hirax.net)

「10年振りのスキー」と「新穂高ロープウェイスキー場のリンク集」








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