hirax.net::Keywords::「デカルト」のブログ



2007-11-22[n年前へ]

「研究者」と「経営者」 

 東京理科大学の宮原教授の講演を聞いた。それは、とても惹きつけられた講演だった。面白いと感じたポイントは2つあち、その一つめは、講演冒頭に「カルチャーショック」と題したスライドを見せながら話された内容だった。

 それは、「研究者」と「経営者」の間の「違い」である。話を聞きながら、走り書きしたメモをタイプしてみると、

  • 研究者(理系)
    • 誰も知らない新しいことを見つけ、新しいものを作り出す
    • 帰納的推論をする
    • これしかない
  • 経営者(文系)
    • 誰でも知ることのできることの関係性から新しい視点を作り出す
    • 演繹的推論をする
    • 色々あるさ
    という具合になる。そして、講演をする時には、研究者は「たくさんのスライドを作りたがる」というし、経営者は「1つの言葉・スライドだけからでも、たくさんしゃべる」という違いがある、という。聞き間違い・書き取り間違いは多々ありそうだけれど、こんな感じの内容だった。

     もしも、研究者と経営者の間に技術者がいるのなら、上に書いた2つの中間になりそうだ。

     そして、もう二つ目の面白かった内容は、期せずしてポスターセッションと趣向が重なり、同じように「エイク・フェルメール・モネ・デカルト・ニュートン…」という名前が登場する歴史とスペクトルと絵画に関することだ。多分、こういった内容はある種鏡のようなもので、見る視点の深さに応じて内容の深さが変わるものだと思う。深く眺めようとすれば、どこまでも深い内容が隠されているし、浅く眺めようとすれば浅い内容しか目に入らない。そういったものだと思う。

    東京理科大学東京理科大学専門職大学院総合科学技術経営研究科白い光のイノベーション






2014-05-18[n年前へ]

「未知数”x”の語源はアラビア語という面白話」はデマの可能性が濃厚です!? 

 「未知数”x”の語源はアラビア語という面白話」はデマの可能性が濃厚です!? を書きました。

 「方程式で未知数を”x”として表すことが一般的になったのはアラビア語に由来する」という話があります。xやyあるいはzといった文字で未知数を表し、a,b,c…といった文字で既知の値を表すのは、17世紀に活躍したフランスの学者 デカルト が使い、その結果広まったとされる流儀です。この流儀の背景には、8世紀から15世紀にかけて盛んだったイスラム数学が反映されているという「へぇ〜。なるほど〜」と感じさせられる説明です。…この話は、さまざまな興味深いトークを開催しているTEDでもTerry Moore: Why is ‘x’ the unknown?として行われ、現在では非常に広まっています。



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