hirax.net::Keywords::「マンガ家」のブログ



2005-09-04[n年前へ]

「芸人・芸風マップ」 

Yahoo!動画 - お笑いツアー - ブームの秘密 「キャラ < - > テク」「ベタ < - > アート」という二軸で二次元空間に芸人たちをマッピングした「芸人・芸風マップ」 最近は、新聞や雑誌でもこんな感じの二次元マップを見かけます。ミュージシャンや小説家やマンガ家など色んな二次元地図を見かけます。こんな二次元グラフを使った面白いアイデアってないものでしょうかねぇ?

2008-05-06[n年前へ]

「舞台裏」 

 マンガ家の西原理恵子が「サンデー毎日」に連載していた4コマ・マンガとエッセイをまとめたものが、1993年に毎日新聞社から出版された「怒濤の虫 」だ。西原理恵子は、「あのコラムは毎日新聞の担当の方が、私の文章を手直ししてくれているんです。時には、原文の姿がどこにも見当たらないほどに」というようなことをどこかで書いていた。その言葉を当然のように受け入れられるほど、確かに「怒涛の虫」はいかにも手馴れた具合で言葉が書き連ねられている。

 世間的には、それで金を稼いでいれば仕事、そうでなければ趣味、ということになるのであろうが、それではday jobをこなしながら喰えない舞台俳優を続けている人にとって、舞台は何なのだろう。
 少し前、河合さんの文章を読み、ずっと思い返していたのは、「怒涛の虫」の中の「死んだのはひとりの芸術家でした」という文章だった。
 彼だけは、その日暮らしの生活を送りながら、完成度の高い絵を描き続けていました。…それなのに、彼の絵は売れませんでした。
 「怒涛の虫」の中で、(唯一といってよいと思う)4コマ・マンガが描かれず文章だけが書かれていたのが、「死んだのはひとりの芸術家でした」だった。西原理恵子と担当編集者が書いた言葉の割合はわからないけれど、若い頃の西原理恵子の「番外編」のような内容で、なぜかずっと忘れられない。
 死んだのは、フリーアルバイターではなく、ひとりの芸術家でした。

 当時のサンデー毎日の”担当S”、今は毎日新聞で「毎日かあさん」の担当をしているのが、毎日新聞出版局の志摩和生だ。「毎日かあさん 出戻り編 4」の「後ろ見返し写真」には、フリーカメラマンの鴨志田穣の笑う姿とマンガ家の西原理恵子の後姿が写っている。この写真を撮ったのは、カメラのファインダーを覗いて、そんな景色を切り取ったのも志摩和生氏だ。そうだ、あの”担当S”氏だ。

 本が作られるまでの裏作業、写真を撮影するための作業、舞台の上で演じられる演劇の舞台裏…そんなことを見るのも良いな、と時折思う。華やかな舞台の舞台裏や、それとは程遠い舞台裏を知りたい、と時々思う。

2008-08-13[n年前へ]

しりあがり寿の絵の上手さに驚く 

 しりあがり寿というと、西原理恵子との「画力対決」が面白かった。西原理恵子も「絵が下手で汚い」を「売り文句」にしつつ、とても上手く絵を描く。しりあがり寿も、西原理恵子と「画力対決」をするくらいなので、実にテキトーに絵を描くような印象が先行するマンガ家であるように思う。

 しりあがり寿の原画展に行った。紙の上の隅から隅までが、本当に見事にレイアウトされ、さらに緻密に線が描かれていてびっくりした。プロなのだから上手いのは当たり前としても、それにしても上手すぎる。小さく縮小された雑誌あるいはコミックで見るのと、原画とは本当に大違いだ。しりあがり寿は、実に細かな計算をしながら絵を描いていたことに驚かされた。

2008-10-12[n年前へ]

鴨志田 穣 「遺稿集」 

  2007年3月20日に腎臓ガンで亡くなった鴨志田 穣の「遺稿集」 の最後、最終章はこんな風に始まる。

妻はマンガ家だった。
彼女と初めて出会ったのはタイのバンコクであった。
 西原理恵子の鳥頭紀行などを、違う側から見たこの本は、2007年3月13,20日にオンラインで公開された最終章を読むためだけにでも手に取ってみるといいと思う。たぶん、そこに綴られた内容に引き込まれると思う。
私とくらした最後の半年間
彼は詩をかいていたらしい。

ほめて
やろうと
思うけど
人生は
いっつも
全然
間に合わない

西原理恵子 「できるかな」
 西原理恵子が鳥頭紀行で描いたタイやアマゾンの風景に、あるいは西原理恵子が写る写真に、西原理恵子が描かなかった一面が重なってきて、さらに深く複雑な色合いに染まって見えてくる、かもしれないと信じる。

2009-04-27[n年前へ]

「世間」と呼ばれ「消費者」と呼ばれ「大衆」と呼ばれるモンスターと 

 文章が限りなくロジカルで、なのにとてもラジカルで、それでいてリリカルな、しりあがり寿の「人並みといふこと 」から。この本は、というより、しりあがり寿は、やはりとても素晴らしい。もっともっと早く、しりあがり寿が描いたもの・書いたものを読んでおけばよかった。

 もし娘が「お父さんやお母さんのように漫画家になりたい」なんて言ってきたらどうしよう。
 君が大きくなるころ、「世間」と呼ばれ、「消費者」と呼ばれ、「大衆」と呼ばれる快楽と安穏を貪るモンスターは、さらに巨大になり、さらに素早く獰猛(どうもう)になり世界中を嵐のように暴れまわるだろう。君はそんな中、自分を見失わないでスックと立ってられるかい?

p.104



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