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2010-03-21[n年前へ]

"15-0”と「15才の君へ」 

 テニスで"15-0”という点数を表す言葉、フィフティーン・ラブ "Fifteen-Love"と宣言する声を聞くと、「十五の愛」とか、「十五歳の恋」とか「十五年の愛」とか、そんな風に聴こえてしまうことがある。

 1995年の関西・淡路大震災から15年が経った。関西電力の「15才の君へ」というコマーシャル・ビデオを観ているとき、ふと、そんな"15-0”の幻聴を思い出した。

君たちがいたから、15年でここまで来られた。
君たちこそが、希望の光。

 "0"を、なぜLoveというのだろう。それは、ゼロが卵に似ていて、卵を意味するフランス語の音から来ているのだ、という説もある。

The origin of the use of "love" for zero is also disputed; it is possible that it derives from the French word for an egg (l‘oeuf) because an egg looks like the number zero.
 あの時のゼロの卵たちが、今では十五歳になっていく。やはり、何だか、"Fifteen-Love"という声が聞こえてくるような気がする。

 拝啓、この手紙を読んでいるあなたは、
どこで、何をしているのだろう。

アンジェラ・アキ 「手紙~拝啓 十五の君へ

2011-10-26[n年前へ]

「パックの卵」は「お尻」が上になっている!? 

 卵(ニワトリの卵=鶏卵)は「パック」で買うのが普通です。12個入りパックや10個入りパック、あるいは、6個入りパックをスーパーなどで買ってくることが多いのではないでしょうか?

 スーパーで卵パックを眺めていると、卵パック内の卵すべてが「お尻」を上に向けていることに気づきました。つまり、どの卵も、「尖っていない丸みの大きい方」が真上になるようにパックの中に入れられていたのです。

 卵の中には、産卵後、殻を通して空気がお尻部に入り「気室」ができます。卵を保存する時、この気室が上になるように保管しておく方が鮮度が高く保つことができる、という考え方があることから、パックの中の卵は、すべて「(気室がある)お尻」を上に向けるようにパックの中に入れられていた、というわけです。

 卵の鮮度が置き方によりどのように変わるかは実際のところわかりません。しかし、卵のパック工場から、スーパー店頭、そして自分の家の冷蔵庫に至るまで、鮮度を高く保つために、たまごが「お尻を上に向ける」ようにという考え方・工夫がされていることを知る、というのは何だか少し「新鮮」です。食べ物が並ぶスーパー店頭には、一体どれだけの「工夫」が並んでいるのでしょうか。

「パックの卵」は「お尻」が上になっている!?「パックの卵」は「お尻」が上になっている!?






2011-10-31[n年前へ]

ゆで卵、これが「ベストな剥き方」だ!? 

 「ゆで卵の殻」を割るとき、あなたはどんな風に割るでしょうか?

 もっとも少ないエネルギーで卵の殻を割ろうとしたならば、尖ったものに対してゆで卵の「胴の部分」を打ち付けるのが一番良いやり方です。なぜかと言えば、殻の曲率が低い箇所は外からの力に対して強度が低く、かつ、殻のごく狭い部分に応力を集中させることで殻を容易に破壊することができるからです。

 しかし、殻に対して応力を「一点集中」し破壊するというやり方は、「ゆで卵の剥き方」としては、それほど上手いやり方ではありません。なぜかと言うと、そういう「殻の割り方」をしてしまうと、殻が細かくひび割れてしまうので、実は割れた殻を剥きにくくなってしまうからです(右写真)。

 「殻が細かくひび割れてしまうのがマズイ」となると、こんなやり方が最高に思えます。それは、「平らなものに対して、曲率が低いゆで卵の胴の部分を打ち付ける」というやり方です。すなわち、(強度が低く・曲率も低い)ゆで卵の「腹」の部分を、平らなものにぶつけて幅広~く(粉々にならないように)割ってやろう、というやり方です。実際にこのやり方で「ゆで卵」を割ってみると、広い領域を・大きく(粉々でなく)殻を割ることができるますから、簡単にゆで卵を剥くことができます(右写真)。

 この「平らなものに、ゆで卵の胴の部分を打ち付ける」という「ゆで卵のベストな剥き方」に対して、ゆで卵を製造する各社が提案する「オフィシャル・お勧めな”茹で卵の剥き方”」は、実はこんな方法です。

 卵のお尻(太い端っこ)を割り、2cmくらいの幅で逆の端まで、薄皮ごと縦に殻を剥きます。
 この割り方は、「卵のお尻部分には気室があって、卵の殻・薄皮と白身が離れている」という「制約条件」に基づいています。卵のお尻部分は、白身と殻・薄皮が離れているので、簡単に剥くことができる、という理屈です。

 しかし、私が数多く繰り返した実験結果では、ゆで卵の気室はお尻部分にあるとは限りません。すなわち、ゆで卵の製造過程を経て、気室がお尻以外の部分に移動してしまうことも多いものです(たとえば、セブンイレブンで販売されている「ゆで卵」の場合は、33%もの高確率で!?お尻以外に気室がありました)。すると、殻の曲率が高いお尻部分を割るのは「(殻が堅いために)力は要るし・応力がお尻の狭い部分に集中してしまうので、殻が細かく割れてしまう」というわけで、ゆで卵の殻はとても剥きにくくなってしまうのです。

 「あなたのお勧めの、ゆで卵の剥き方」はどんなやり方でしょうか?


 「ガッて机にうちつけてゴロゴロってカラを壊すように転がして壊れた部分を帯状に薄皮ごと取り除いて残った上下部分をポコってはがす」説

「ゆで卵の殻」のベストな「剥き方」「ゆで卵の殻」のベストな「剥き方」「ゆで卵の殻」のベストな「剥き方」「ゆで卵の殻」のベストな「剥き方」「ゆで卵の殻」のベストな「剥き方」「ゆで卵の殻」のベストな「剥き方」「ゆで卵の殻」のベストな「剥き方」「ゆで卵の殻」のベストな「剥き方」






2013-11-21[n年前へ]

マダガスカル象鳥の卵10kgなら、卵1個から「卵焼き83人分」が作れます!? 

 「数値でみる生物学(生物に関わる数のデータブック)」を読んでいると、カイチュウの染色体数が「たった2個!」だとか、ゾウの妊娠期間が660日(2年弱!)といった、驚くべき・面白い数字が並んでいます。そんな数値の中に、マダガスカル象鳥の卵は「重量が10kg」というものがありました。…10kgと言われても、何だか実感が沸きません。そこで、日常の生活で食べる「鶏の卵」の大きさを基準にして、マダガスカル象鳥の卵の大きさを体感してみることにしました。

 M サイズの卵は「パック中の鶏卵1個の重量が58グラム以上、64グラム未満であるもの」となっています。つまり、一個約60グラムです。ということは、10kgのマダガスカル象鳥の卵なら(通常の鶏卵基準にすると)167 個分になります。たとえば、卵焼きを「鶏卵2個/1人前」で作るなら、(マダガスカル象鳥の卵1個から)83人分の卵焼きを作れることになります。

 とはいっても、マダガスカル象鳥の卵で卵焼きを作るには、当然「それ相応に大きなフライパン」が必要になります。卵焼きの厚みを5mmくらいとして、卵の比重を大雑把に1グラム/cm^3としてみると、83人分の卵焼き(10kg)はおよそ直径160cmくらい。

 …といった、「数値でみる生物学(生物に関わる数のデータブック)」を眺めていると、色んな想像をしてみたくなります。



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