2010-11-28[n年前へ]
■「おまえの目は節穴か!」はホメ言葉…かもしれない。
100円ショップで「ピンホールアイマスク 」を手に取り、買おうかどうか…と、ひとしきり悩みました。それを使えば、ピンホールを介して世界を覗くことになり、つまりは、被写界深度が浅くなることで、どこにでもピントがそこそこ合って、目の筋肉への負担が軽くなるかもしれない(つまりは、眼精疲労の老眼気味というわけです)、と考えたからです。
ピンホールアイマスクを手にしつつ、ふと考えたことは、こんなことでした。ピンホールカメラは「どこにでもピントが合う」とも言えますが「どこもそこそこしかピントが合わない」とも言えます。障子に開いた穴と同じようなものです。障子の穴から部屋に差し込む光は、障子と反対側の壁に外の世界を奇麗に映し出しますが、それは、あくまでそこそこのボケ具合とピントの合い具合で、です。所詮それは、障子の節穴が映し出すピンホールカメラのボケた世界です。
しかし、さらに考えてみれば、そんな「節穴」に私は頼ろうとしているわけです。つまり、私の目は節穴以下なのです。私の顔には、「節穴」にも劣るドングリ眼(まなこ)だったのか、と100円ショップで気づかされたのです。
「おまえの目は節穴か!」という台詞があります。しかし、近眼・老眼・乱視のその他モロモロのメガネっこが溢れる今日この頃、ピンホールカメラを作り出す「節穴の目」をバカにしてはいけないと、ピンホールアイマスクを手に取りつつ考えたのでした。「節穴の目」は意外に世界を忠実に映し出すものなのです。意外に、「おまえの目は節穴か!」という言葉は、ホメ言葉なのかもしれません。
2011-10-18[n年前へ]
■「老眼」になったら「ラッシュアワー」の痴漢疑惑に注意しよう!の法則
年をとると、目のピント調整機能が衰えて、特に近くのものを見ることがしんどくなります。そのような現象を「老いた眼」と人は書き、そして、それを「老眼(ろうがん)」と呼びます。
ふつうに考えれば、近くのものが見づらければ、遠く離して眺めれば良いわけです。しかし、そういうわけにいかない場所も多いものです。それが、たとえばラッシュアワーの電車の中、つまりは、混雑して人が間近に立つような密度が高い場所です。そういった場所では、少なくとも、ケータイやスマートフォンを(水平方向に)遠く離して眺めるわけには行きません。情報端末を掌(てのひら)に持ち、「大きく前へならえ」の姿勢をとりつつ…情報端末の画面を確認する・眺める、というわけにはいかないのです。
「老眼」現象が進んでいる人の間近に人が立ち、それでもケータイやスマートフォンを眺めようとすると、ケータイやスマートフォンを(水平方向に)遠く離し眺めることができないわけですから、必然的に、鉛直方向(距離を)離して眺めることになります。…つまり、右図のように手に持ったスマートフォンを鉛直方向に限りなく下げて、そして液晶画面を上に向ける…という姿勢を保つことになります。
これは、非常に危険です。…なぜなら、最近の情報端末では液晶画面の側にもカメラがあることが多いわけですから、つまりは、人しれずカメラを低い位置から上に向けた姿勢(そして、それはあたかも盗撮写真を撮影するような姿勢)となってしまうからです。
だから、老眼になったら、ラッシュアワーの痴漢疑惑に注意しなければならないような気がします。あるいは、大都市をラッシュアワーに走る列車中には「老眼専用車両」が必要となるのかもしれません。ゴルゴ13は「オレの後ろに立つな!」というセリフをよく吐き(それと同時に後ろに立った人を殴打しますが)ますが、老眼の人は「オレの前に立つな!」といつも思っています。というわけで、「人の前には立たない」が「老眼専用車両」のオキテです。
2012-04-11[n年前へ]
■「老眼」の症状は10代から進行し、ついには無限遠ですら”近くて見えなく”なる!
学生の可能性を可能にするポータルサイト ワンダーノーツに『「老眼」の症状は10代から進行し、ついには無限遠ですら”近くて見えなく”なる!』を書きました。
大学に入りたての新入生が10年経って博士課程を卒業しようとしている頃までには、4cmくらい老眼が進んでいるのです。
すなわち、無限大ですら”近くて”(!)眼のピントが合わなくなってしまう!」という状態になってしまうのです。
2012-04-12[n年前へ]
■「遠視の人は老眼になりやすい?」の謎を解け!
「眼の(ピントの)調整範囲」は、年齢が同じであれば、たいてい同じくらいです。ただ、そこには「オフセット」があります。つまり、近い側にピントが合うという人と、遠い側にピントが合う、というオフセットです。前者は近視と呼ばれ、後者は遠視と呼ばれます。
近視や遠視の人は、メガネやコンタクトレンズをすることで、眼の(ピントの)調整範囲のオフセット(ズレ)を打ち消します。たとえば、ピントが合う領域が近い側にオフセットしている近視の人であれば、メガネをかけることで「裸眼時の眼のピント調整範囲(実線)」を「メガネをかけた状態のピント調整範囲(点線)」へと変え、(よく眺める距離領域や)無限遠が見えるようにするわけです。
「眼の(ピントの)調整範囲」は、オフセットはありますが、年齢が同じであればたいてい同じくらいであって、「年をとるにしたがい、眼の(ピントを合わせることができる)調整範囲が狭くなる」ことが「老眼」です。だから、「老眼」は遠視の人にも近視の人にもモレなくやってきます。
しかし、「老眼」というものを「(裸眼で)近くが見えなくなること」だと感じる人も多いのではないかと思います。そういった感じ方を前提にすると、近視の人はメガネをとれば「ピントが合う領域が近い側にオフセットしている」わけですから、年をとって老眼になったとして、メガネをとって裸眼にしてしまえば、比較的近い側を見ることができる、ということになります。(もちろん、メガネをとってしまうということは、無限遠や遠くは見ることができなくなります。それは遠視の人が老眼鏡をかけることと同じです)
「遠視の人は老眼になりやすい?」と言われたり、それと反するように「遠視であっても近視であっても、老眼にはなるんだ」と言われたりします。そこで感じる矛盾は、「老眼」の定義(その言葉をどう考えるか・受け止めるか)が少し互いにズレていることが原因です。
そんな「ズレ」も、上に挙げたようなグラフを眺めれば、自然に溶かし・納得できるように思います。
2013-08-15[n年前へ]
■デジカメ用のフード・ルーペ・ファインダーを作ろう!?
シニア人口が増加して、つまりは「老眼族」が増えるのに「光学ファインダーがないカメラ」ばかり発売されています。それでは困る!老眼族としては非常に困る!…というわけで、(以前も作った)デジカメ液晶用ルーペファインダーを、今回はフードファインダーとして、つまり外光が入らないような構造として、真面目に作り直してみることにしました。
まずは、折り紙で構造を考えた上で、プラ板+単レンズで、大雑把な構造模型を作ってみたもの動かしてみたようすが、下の動画です。ハッセルブラッドの折りたたみファインダーを意識しつつ、お値段は限りなく安く作ることができる構造を試行錯誤しつつ考えています。
こんな昔のカメラ風なデジカメ用フードファインダーを作り、ファインダーの先にある風景を覗いてみると、暗箱の中に浮かび上がる風景は、カメラ背面の液晶を(明るい中で)ただ眺めるのとは違う感覚をもたらすような気がします。