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2004-10-24[n年前へ]

国が育てる「サイエンスライター」 

スラッシュドット ジャパン | サイエンスライターの育成支援を国が検討 「難解な研究の成果を国民に分かりやすく解説できるよう、国の音頭でサイエンスライターを育てるべきだ。納税者である一般の国民に対しても、各家庭レベルでその価値と研究の重要性を分かりやすく説明することが重要」という文科省部会の提言に関するasahi.comの国が育てる「サイエンスライター」の記事を読む。asahi.comお抱え社員でもある科学部記者達の意見を尋ねてみたくなる。
diary200410 それはともかく、「納税者である一般の国民に対しても、各家庭レベルでその価値と研究の重要性を分かりやすく説明する」ことは予算を獲得する研究者の義務であり特権であるとも思う。「科学誌だけでなく、一般誌でも研究成果が取り上げられるように研究成果を分かりやすく解説し、予算を獲得する」ことを、その予算の使い道が正しいと一番信じていて、その予算を使う当事者である研究者達以外の誰がするというのだろうか。「専門家同士でも最先端の研究を理解するのは難しい」というのであれば、それを「サイエンスライター」に期待するのはお門違いであるようにも思う。そんなスーパーマンみたいなサイエンスライターがホイホイいる、わけがない。
moriyama.com : サイエンスライター森山和道 研究者達が「俺たちは前から難解な研究の成果を国民に分かりやすく解説しようとしてるぞ」というのであれば(実際そういう研究者達はたくさんいると思うのだが)、その「国の研究費からライターへの経費支出」分を研究者に渡して(そしてもっとガンバレと叱咤激励する)というのも当然アリだとも思う。あるいは,文科省部会の視界にはそういった人や現状は見えていないのだろうか.


2005-06-06[n年前へ]

どんな「腸内菌」になりたい? 

 走り書き2005から、「必読」シリーズを読む。森山氏

 で。僕はそれで食べて行かなくちゃいけないライターなわけだから「理系の人がどこを面白がっているかについて書く」ことが、どうすれば日銭に結びつくかを考えなければならない、ということですかね。
という二年前の文章(及びその前後)に感銘を受ける。感銘のあまり、何回も繰り返し読んでみた。

 そういえば、「2ちゃんねる研究」が終了した頃、「新聞のニュースインデックス」に関して、こんな感想を書いた。文体が気に入らないので、ちょっと変えてみるとこんな感じになる。
 私は他人の褌は嫌いだ。他人が作ったニュースインデックスは少なくとも、他人のものに違いない。「他人の作ったニュースをたれ流しすることで商売したり」するのは実につまらないと思う。 もっとも、それが新聞社や記者のものかと問われれば、そもそも「そのニュースは誰のものか」ということを考えるべきだ、と思う。「他人の作った人生で商売をする」というのはどういうことなのか、もう少し考えて欲しい、と思う。 人間誰しも寄生虫なのだと思う。そんな寄生虫、あるいは、腸内菌にだって色々あるに違いない。どんな腸内菌になるかは、…その人次第だと思う。
 私は、話題の発端となったサイトは今回も読んでいない。だから、その、今日思ったことは、「『理系の人がどこを面白がっているかについて書く』ことが、どうすれば日銭に結びつくかを考えなければならない」という言葉から、「どんな腸内菌になるかは、その人次第」と思った時のことを思い出した、というだけである。

2009-11-22[n年前へ]

NEWS今昔物語 「 科学の楽しみ」編 (初出2004年10月28日) 

 時間が矢のように過ぎ去る師走が近づいています。というわけで、何かを書くことができなかった日には、ずっと昔に書いた(リンク切れになっている)文章を書き写していくことにします(実際にはWikiで書いた文章を整形するスクレイピング用Rubyコードを書いただけです)。

 過去に書いたものは、今から振り返って見ると的外れなものも多いとは思いますが、意外に今から眺め返してみても新鮮なこと(不思議に現在や未来がわかりやすく見えてくること)もあるかもしれない、と思います。というわけで、シリーズ「今昔物語」を始めてみます。古い文章なので、リンク先は「リンク切れ」になっているものばかりだとは思いますが、ご容赦ください。

5年前のNEWS(未来)を振り返ってみて思うこと

 今は、今井功の直筆書き込みがされた本を、お借りして読んでいます。この記事を書いてから、今井功が病の中、病院で点滴されながら、点滴の落ち具合を観察して考察していた話など聞きました。毎日が、「物理の散歩道」だったのだろうかと、感じます。

(記事を書いた時の)ひとこと

 新潟の地震による被害はとても大きく、ネット上でも多くの募金が行われている。気軽に募金ができるのは不幸中の幸いだ。「人助けはまずお金から」、かも。

「ブラジャー・カステラ」と「学研まんが 下着のひみつ」

 これまで数々の奇妙奇天烈なブラジャー(プレスリリース)を発表してきたトリンプが先月22日ブラジャー・カステラを顧客に配布したという。横浜文明堂カステラの表面を「天使のブラ」デザインでデコレーションしたというスグレもの?だ。

 ブラジャー関連を「顧客に配布」と言えば、今年四月に学習研究社企画制作しワコール全面協力で発売された「まんがでよくわかるシリーズ 下着のひみつ」も、今夏にはワコールジュニア商品取り扱い店舗で限定配布されていたという。一般に女性の乳房は左右あわせて360~640mlの容積で500ml 入りのペットボトルを抱いているようなものなんていう役に立つ?知識も得ることができるようだ。これはちょっと読んでみたいかも…。

「国が育てる?サイエンスライター」と「理科大好きシンポジウム」

 先月10日、「国がサイエンスライターを育て、研究の成果を国民に分かりやすく解説し、日本全体の科学のレベルを上げるべき」という文部科学省の科学技術・学術審議会の骨子案がasahi.comの記事を発端として話題になった

 文部科学省は「科学技術離れ」「理科離れ」対策の「科学技術・理科大好きプラン」の一環として、今月6日から大阪・岡山・東京・金沢で理科大好きシンポジウム2004も開催する。「科学技術・理科大好き」な生徒の研究発表もあるというから、興味のある人は(期待を込めて)行ってみると面白いかも?

ロゲルギスト今井功氏が亡くなる

 先月24日、流体物理学者の今井功が亡くなった。今井功は覆面グループ・ロゲルギスト(近角聰信、磯部孝、近藤正夫、木下是雄高橋秀俊、大川章哉、今井功)の一人"I2氏"として、50年代から70年代にかけて科学随筆「物理の散歩道シリーズ」「新物理の散歩道シリーズ」を書き続け、数多くの理科・技術大好き人間を生み出した。

 もし、「物理の散歩道 」「新 物理の散歩道 」シリーズを読んだことがない人がいたならば,ぜひ探して読んでみてもらいたいと思う。きっと「科学技術・理科の楽しみ」に浸ることができるはずだ。ロゲルギストは間違いなく、日本の科学のレベルを上げてきたと思う。

2010-04-06[n年前へ]

僕にはそれしかできない。だから原稿を書く。 

 K.Moriyama's Diary 10.04.01

 いまこの場で役に立ってないことでも役に立っている。そういう考え方や、世の中に対する見方ができる人が増えることを願って、僕は原稿を書く。ほとんどの人にとって「役に立たない」原稿を書く。最近は、その原稿を欲しいと言ってくれる人も少ない。だが悔しいが、僕にはそれしかできない。だから原稿を書く。



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