2008-06-05[n年前へ]
■”本城直季”的トリック・アイ
”本城直季”的なミニチュア的写真を雑誌やポスターなどでよく見かける。そんな”本城直季”的写真に綺麗に変換できそうな景色を見ると、カメラで撮影して、後でソフトウェアで処理をかけてみる。そうすると、”本城直季”的景色ができあがる。
もしも「その場で”本城直季”的景色を眺めることができるメガネ」があったら、どんな感じだろう?目の前の広い景色の中から、ごく限られた部分にピントが合った、被写界深度の浅いミニチュア的な”本城直季”的景色を見ることができたらどんな感じだろう?
そう考えているうちに、ふと気がついた。「大きく広がる景色中のごく限られた部分しか見えない」のが「私たちの普通の見方=目」なんだった、と気がついた。私たちは結構楽しくもミュニチュア視的トリック・アイを持っていたのだった。
2008-09-08[n年前へ]
■大きな大きな「ミニチュア鉄道」
ミニチュア写真風な景色を見て連想したのが、大きな大きな「ミニチュア鉄道」です。たとえば、下に貼り付けた動画のような、ミニチュア模型なのだけれども、その小さなミニチュア世界が驚くぐらいの大きさに広がっていて、その広い世界の中を小さな人や馬や牛や列車が動きまわっている・・・というようなものです。
動き続けているこの広いミニチュアの世界をメンテナンスし続けている人がいます。小さな模型を清掃したり・修理したりする専用の道具がたくさん置いてある部屋があって、そこでは魔法使いのように人や木々を作り直し続けている人がいます。魅力あるミニチュア世界を眺めるとき、人知れずそんなメンテナンスをしている「小人さん」を眺めているのがとても楽しい、と思います。
2009-12-13[n年前へ]
■NEWS今昔物語 「楽器と媚薬と掌の中の可能性」編 (初出2004年11月25日)
5年前のNEWS(未来)を振り返ってみて思うこと
数年前の技術を眺めていると、確実に成長した技術・所品・サービスもあれば、同じような技術・サービスが何度も出される割に、いつも続かず・広まらない技術・商品・サービスもあることに気づかされます。その違いを考えながら、過去のNEWSを眺めています。
(記事を書いた時の)ひとこと
スウィングガールズ中の「A列車で行こう」を聴きながら、この文章を書いています。
この曲の題名と歌詞には、「(ジャズを楽しめる)ハーレムに行くなら、速く行ける (ニューヨーク市地下鉄(の)"A"看板の電車(すなわち "A" train = 8番街急行)にお乗りなさい」という意味がこめられているのである。
「鼻歌トランペット」と「楽器の科学」でスウィングしよう!
「鼻歌を歌うだけで、音を誰でも出すこともできる」という電子トランペット「イージートランペット」がヤマハから11月1日に発売された。 この製品は一般ユーザ参加のサイト「たのみこむ」でアイデアを募集しつつ開発が進められたというが、(鼻歌で)奏でているようすを眺めると、とても楽しそうで思わず欲しくなる。大人気の映画「スウィングガールズ」を観たばかりなので、なおさらにそう思う。
面白く楽しい楽器と言えば、手作りでさまざまな楽器を作り上げている人がいる。科学が好きなあなたなら、「チェロの力学」「ハープの力学」「ギターの力学」を眺めれば、楽器を司(つかさど)る物理学に絶対ハマるはずだ。
また、モノを作るのが好きなエンジニアならば、"電磁気学の理論を駆使した"エレキギターの特許明細書や、改造した(飾り物の)小さなミニチュア・チェロにも目からウロコかもしれない。
女性が嫌う男性の「悪臭」は究極の「媚薬」?
11月17日、ライオン株式会社が「女性の体臭を不快に感じたことがある男性はたった15%ほどであるのに対し、全ての女性が男性の体臭を不快に感じたことがあり、その原因物質は"アンドロステノン"だ」という研究結果を発表した。
しかし、その一方で"アンドロステノン"は究極の「女性を惹き付ける男性用フェロモンで、"アンドロステノン"を出している男性には多くの女性がすぐにまいってしまうという謳い文句の商品もある。
"アンドロステノン"で女性がすぐに"まいってしまう"のは「あまりに不快」だからか、それとも「あまりの魅力」のせいか、その謎は深まるばかりだ。試しに、自分の体中に塗りたくって真実を確認してみるのも一つの手だが、とりあえず狭い場所で実験するのだけは(他人への迷惑を考えると)止めておいた方が良さそうだ。
「25億ピクセルのデジタル写真」と「携帯電話がスキャナに変わる」
11月16日、オランダ応用科学研究機構が25億画素のデジタル写真を公開した。一時間強かけて撮影した600枚の画像を繋げ、78797ピクセル x 31565ピクセルの超高精細デジタル写が作り出されている。画面の中にズームインしていくと、遠くの葉っぱ一枚一枚も大きく見えてくるスゴイ画像だ。
しかし、「25億ピクセルのデジタル写真」というとスゴイように思えるが、メガ(100万)ピクセルのカメラ付き携帯電話で2500枚分というと、私たちにも実現可能にも思えてくる。11月25日にはXEROXがメガ・ピクセルのカメラ付き携帯電話をスキャナ・ファックス代わりにする技術も発表したし、Amazonは携帯電話をバーコードスキャナ代わりにして、(実際に)手にした商品を検索し通販で買うことができるサービスも始めた。巨大な「25億ピクセル」よりも、手元のカメラ付き携帯電話の方が実はずっと凄く活躍・成長していくのかもしれない。
2010-01-05[n年前へ]
■デジカメ「ミニチュアモード」「ジオラマモード」対決!?
最近のデジタルカメラの機能の中で、今注目を集めているのが「ミニチュアモード」や「ジオラマモード」などと呼ばれている機能だ。これは実際の風景をミニチュアのように撮る手法で…誰でも簡単にミニチュアのような写真を撮ることができる。
そんなアーティスティックな画像処理機能を搭載した4機種を今回は比較してみたいと思う。
ただ、ニコンのぼかさない部分の幅は少し狭すぎるかもしれない。全体で見渡してみると好みの範疇かもしれないが、E-P2とCX2のぼけ方はかなりシフトしたときの効果に似ているように思う(シフトの仕方によってもぼけ方は違ってくるので一概には言えないが)。
撮影中に余裕があれば、CX2のように幅や位置を調整できる方がいいと思うが、時間が限られているときはD3000のように撮影後再生時に調整できるもののほうが安心できる。個人的にはぼけ始めがゆっくりしているE-P2が好みだ。
2010-03-06[n年前へ]
■ミカンの隣にリンゴを置くと果物だが、ボールを置けば…
非ユークリッド写真連盟(森田信吾+糸崎公郎)「フォトモ―路上写真の新展開 」を読んでいるとセザンヌのこんな言葉に出会う。
ミカンの隣にリンゴを置くと果物になる。しかし、ボールを置くとそれは球体になる。人は、類似性を見つけたがり、そして、分類をしたがる指向を持っているのかもしれない。
人が二人並んで歩いている時、あるいは、人と何かが並んでいる時、私たちはその中にある類似性を見つけ出す本能を持っているのだろうか。