2008-03-16[n年前へ]
■「小学一年生」の「ドラえもん どこでも ゆびピアノ ドレミくん」
30代の終わりも近ついているに関わらず、「小学一年生」を買ってしまった。小学一年生ということは、つまり、6才くらいのこどもが読む雑誌を買ってしまったということである。
それはもちろん、今月号の「小学一年生」付録「ドラえもん どこでも ゆびピアノ ドレミくん」が欲しくなってしまったからだ。掌に取り付けるだけで、どこでもいつでもメロディを奏でることができる ドラえもんPresentsの「ゆびピアノ」がとても面白く。楽しそうだったからだ。
指(ゆび)先にスイッチを取り付けて、指先で何かを押したり叩いたりすれば、思った通りの音程を奏でることができる。これは、まさに「ユビキタス・ピアノ」だ。「指先(ゆびさき)」と「ユビキタス」は音が似ているだけだけれど、実は結構同じものだと、(少なくとも)その瞬間に思ったのだった。
ドラえもんが作った「ゆびピアノ」指先のスイッチを的確に押すためには、少しの慣れも必要だ。しかし、1,2回練習すれば、そのコツもすぐに掴むことができる。ためしに「チューリップの歌」の冒頭を弾いてみた動画を、下に貼り付けてみた。掌に「巨人の星」の大リーグボール養成ギブスのように張り付いている物体が、「ドラえもん どこでも ゆびピアノ ドレミくん」である。
この「ドラえもん どこでも ゆびピアノ ドレミくん」は「ずっと、むかしに小学一年生だった大人」の心を、とても惹きつける付録だと思う。きっと、昔子供だった大人たちは、500円玉と50円玉を一枚づつ掌に握り、近くの本屋さんへ駆け出したくなる。そして、何ともチープなメロディを奏でてみたくなるに違いない。
小学一年生のこどもでなく、二十歳も過ぎたあなたにこそ、この「ゆびピアノ」は似合うと思う。
2008-03-17[n年前へ]
■みんな「ゆびピアノ ドレミくん」で遊んでる。
ふと気づくと、「ゆびピアノ ドレミくん」を色んな人たちが買っている。「ゆびピアノ ドレミくん」を手に入れて、みんな色んな遊び方をしている。
「ゆびピアノ ドレミくん」を駅前の本屋さんで、思わずキャッシャーに持って行き、そして、幸せそうにしている人がいる。パラレル・インターフェースでPCに繋ごうと考えて、「パラレルなんて、今時、そんなレガシーなI/F?を使うんですか?」と突っ込まれ、落ち込んでいる人もいれば、USBで「ゆびピアノ ドレミくん」をPCに繋ごうとしている人もいる。…と思えば、「今時モルフィー?やっぱり、標準ヒューマン・インターフェース・デバイスで繋ぐのがデフォルトでしょう?」と突っ込んでいる人もいる。
そんな風に、「ゆびピアノ ドレミくん」を色んな人たちが買っている。「ゆびピアノ ドレミくん」を指先につけ、思うままに色んなメロディを奏でたり、それぞれの電子工作をして楽しんだりしている。みんな「ゆびピアノ ドレミくん」で遊んでる(今日の演奏は「メリーさんの羊」)。
2008-03-18[n年前へ]
■「ゆびピアノ ドレミくん」を分解してみよう
「メリーさんの羊」が演奏された後、さっそく「ゆびピアノ ドレミくん」を分解してみた。すると、これが実に面白い。
まず、この「ゆびピアノ ドレミくん」には、5本のネジが使われている。電池ボックスに1本。その左右に2本、そしてマジックテープの影に2本のネジが隠れている。その5本のネジを外せば、が使われているのは、「ゆびピアノ ドレミくん」のケースは開く。逆に言えば、小さな本体のために、5本ものネジが使われている。さらに、5本の「指ユニット」に対して、それぞれ3本のネジが使われている。つまり、3*5+5=20本ものネジが ドラえもん「ゆびピアノ ドレミくん」には使われている。これら20本ものネジは、結構小さく、直径1.5mmほどであるし、それらの「指ユニット」にはシールまで一枚づつ貼られている。……これらは、どう見ても、手作業で作っているように見える。また、ネジや工程を減らすよりは、どれも単純な樹脂・部品を使うというやり方に見える。
もちろん、「ゆびピアノ ドレミくん」は、ネジだけで作られているわけもない。そこには、小さなスピーカ・電源On/Offのためのスイッチ・電子音発生のための(タイマICだろうか?)チップが一つづつ使われていて、音スイッチ部分は全部「ゴム+導電スポンジ+基盤」になっている。また、ボタン電池x2個が、エネルギー源としてこの「ドラえもんの道具」を動かしている。
アニメなどが入ったDVDもつき、ほとんどフルカラーの200ページで、こんな電子機器まで付いている「小学一年生」が「本体524円」で売られている。「ゆびピアノ ドレミくん」自体の原価は70円くらいだろうか?普通に売るなら、このおもちゃだけで300円くらいの値段をつけそうだ。
それにつけても、どうやら、価値と価格というものは、イコールではないようだ。その残差は、なぜ生じ続けるのだろうか。
2008-09-23[n年前へ]
■雑誌DE流行マップ で付録を眺める
雑誌DE流行マップで付録を入り口に雑誌を眺めてみるのも、結構面白く感じます。付録一覧を眺めてみると、○×Bookとか△□図鑑といった、小冊子が付録になっているものが多いことに気づきます。
それは一体なぜだろう・・・?と考えているうちに、こんな風に思ったのです。もしも、その小冊子を雑誌内のページに取り込んでしまうと、それは「付録」ではなくなって、小特集になってしまいます。けれど、その小特集を本誌から別に切り離しておけば、それは「付録」になるという仕掛け・・・なのかもしれません。
そんな業界ごとのテクニックを眺めてみるのも、またそれで面白いかもしれません。
2009-04-20[n年前へ]
■付録欲しさに雑誌を買う時代
書店やコンビニエンスストアには現在、ファッション雑誌の5月号が並んでいる。たとえば、集英社「MORE」「BAILA」、主婦の友社「mina」「S Cawaii!」、宝島社「mini」「spring」「In Red」「sweet」には、人気ファッションブランドとコラボしたポーチやアクセサリー、小物類がついている。価格帯は500~800円。
中でも、女性ファッション誌「sweet」(5月号)には、人気ブランド「Cher(シェル)」のトートバッグとポーチの2大付録がつき、話題となっている。キャンバス素材のトートバッグのサイズは、よこ20cm×たて18cm×マチ11cm。水筒や弁当箱を入れたり、財布や本を入れてちょっと外出したりするのには丁度良いサイズだ。また、ポーチには汚れを目立ちにくくさせるための裏地を張り、ポケットもついている凝った作りだ。