2012-05-14[n年前へ]
■1m離れ30μmの「大きさ」が見えたら…視力10と呼ぶのです!?
スギ花粉は、およそ直径30μm(マイクロメートル)です。つまり、直径0.5mmのシャーペンの芯の1/10の大きさです。
そのスギ花粉の「大きさ」を、1m離れたところから見ることができる人はいません(存在を見ることはできます)。何しろ、それを(ランドルト環で計る)「視力」に換算すると、視力「10」というビックリ数値になるくらいです。
身の回りに視力検査で視力10になったという人がいる…なんてことはありません。「ありえない」ということは、細かな数値を調べるまでもなく、目の大きさや光の波長を思い浮かべるだけで、実に当り前の話です。
アップルによれば、人間の目の解像度では、1メートル離れた直径30マイクロメートル以下のものを見ることができないという。”アップルによれば…という” …この「という」”という”言葉は便利かもしれません。しかし、そんな便利な頻出語句を使うことで書き手が何の理解も消化もしないままに書かれてしまった記事が積み重なっていくことは、デザイン(設計)というものを考える人たち(そうなるかもしれない可能性がある人たち)にとっては、少し残念なことだと思います。
日経BPデザイン『実は「だましのテクニック」を利用しているiPhoneのデザイン』
2012-06-14[n年前へ]
■アップルの「Retina ディスプレイ誇大広告」がホントかどうか科学しよう!
『アップルの「Retina ディスプレイ誇大広告」がホントかどうか科学しよう!』を書きました。
アップルが「Retina画面」と呼ぶMacbook Pro Retina・New iPad・iPhone4の画面の画素サイズを「このくらいの視力の人なら識別することができる」という「視力換算」したものが右のグラフです。
アップルお得意の「誇大広告」は、それにダマされず、けれど(それを)楽しむべき、なのかもしれません。 嘘を丸呑みに信じダマされるのはただのアホですが、それを冷静に眺めていてもアホな(同じ)人間であることに変わりはありません。 だとしたら、「踊るアホウに見るアホウ、同じアホウなら踊らな損々~」という阿波踊りのように、ダマされず、けれど楽しむ、というのが風流なのかもしれない、と思います。
2013-01-27[n年前へ]
■「めがねっ娘の秘密」マネキンヘッドで実験!編
続 「メガネをとると美人になる」現象の秘密 ~「”サイズが違う近視用メガネ”のブサイク化マジック」編(めがねっこ大好き。)では、種々のメガネを掛けたときの「目の大きさ」が変化する度合いを計算シミュレーションしてみました。今日は、「(マネキンヘッドに眼鏡を掛け)目の大きさの変化度合い」を実際に確かめてみました。
近視用の-3D(ディオプシー)メガネ、遠視・老眼用の+3Dメガネをマネキンヘッドに掛け、素顔との違いを比べてみたのが下の図です。(視力が0.3程度以下の人が掛けている-3Dのメガネでは目が結構小さく見えてしまうし、結構な遠視・老眼の人がかける+3Dのメガネの場合には、瞳がずいぶんと大きく見える!と実感できるのではないでしょうか。
凸レンズな遠視用メガネは瞳を大きく美人に見せ=メガネ美人を作り出し、凹レンズである近視用メガネは(女の子の瞳を小さく見せるがゆえに)「メガネをとったら、あれ美人だった?」という伝説のマジックの原因になります。
誰にも言ったことがないのですが…実は「めがね美人」になることができる秘密テクニックがあります。それは「近視用のコンタクトを着用した上で、遠視用のメガネを掛ける」というワザです。目の前のものは(これまでと同じように見えるけれど、瞳を大きく美人に見せるのです。…実にムダでおバカなテクニックなのですけれど、ね。
2018-12-16[n年前へ]
■(ラズパイとMathematicaで)膨大な世界情報が見える「視力矯正メガネ」を作ろう!
「ソフトウェアデザイン 2019年1月号」に『(ラズパイとMathematicaで)膨大な世界情報が見える「視力矯正メガネ」を作ろう!』を書きました。
見上げた空に浮かぶ雲を動かす風、空を飛ぶ電波、街を包む犯罪オーラ…そんなものを景色に重ねて眺めたいと思ったことがある人なら面白いかも、と思います。
すでに行っていた実験結果やコードをもとに、羽田・クアラルンプール・シンガポール・ジャカルタ…という移動中に書いたので、「世界の色々なものを、色々な世界のその場所で、見えないものを眺めるメガネが欲しい」という思いが少し入っている気がします。