2004-02-14[n年前へ]
■アダルトビデオの科学 今日のトリビア 編
横揺れ縦揺れ 2.5ヘルツ
「アダルトなモノ」が新しいテクノロジーを牽引することは多い。アダルトビデオにより牽引されたVHS規格のビデオや、エロサイトにより牽引されたインターネットの拡大を筆頭にして、そんな例は数多くあることだろう。もしかしたら、ブロードバンドの恩恵を多く受けているのだってアダルトビデオの配信だったりするのかもしれない。現に、「-ソフトオンデマンド-なんて検索」をかけると、検索結果はほとんど全てがアダルトビデオの配信サービスだったりする。
そんな風に、アダルトビデオが、VHSビデオやブロードバンドといった新しいテクノロジーに与えている影響はとても大きい。しかし、そんなアダルトビデオに対し、科学の目が向けられることは滅多にない。科学の世界ではアダルトビデオはほとんど取り扱われない。アダルトビデオは学問の世界では無視されているのである。科学の世界ではアダルトビデオは裏(ウラ)モノ扱いされているのである。
しかし、どんなものにも表の側面もあれば、裏の側面もある。表の側面しかないのは映画のセットくらいなもので、それではあまりにも嘘くさい。確かに、アダルトビデオは裏ものであるかもしれないが、表の側面にのみ光をあてて裏の側面は写さないというのであれば、そこに写る世界はとても平面的な嘘の世界でしかないに違いない。科学の世界で、アダルトビデオを取り扱わないというのは何だか少し面白くない。そこで、今回はアダルトビデオに科学の光をあてて、「アダルトビデオの科学」を考えてみることにした。
まずは、何はともあれ材料が必要だというわけで、15秒程のアダルトビデオのサンプルビデオを(アダルトビデオメーカーのWEBサイトから)手に入れた。タイトルは「○@△!@の$%*!」と「*@%!な△×%$!」というもので、それらのビデオの「ジャンル」は「ハード」と「巨乳」というように分類にされていたものである。とりあえず、その二つを選んだのにはもちろん理由がある。私の趣味で選んだというわけでは、「残念ながら」ない。次に行う解析には「ハード」というジャンルのビデオがおそらく向いているだろう、と私が(自分の好みは別として)判断したことが一つ、そして、「巨乳」というジャンルは間違いなく「オッパイ星人の科学」にも役立つだろう、と(これも自分の好みは別として)判断したからである。
材料が揃ったところで、さっそくアダルトビデオの画面の中のモノたち(つまりは俳優達だ)がどんな風に動いているかを解析するソフトウェアを作ってみた。いや、もちろんアダルトビデオでなくても構わないし、もちろん男優と女優達でなくても構わないわけであるが、今日のお題は「アダルトビデオの科学」であるわけだから、アダルトビデオの中の俳優達が画面がどんな風に動いているのかを解析するソフトを作ってみたのである。そして、とりあえず各15秒のアダルトビデオ二本における横揺れ縦揺れ速度の変化を解析してみた結果がしたのグラフである。青い線が横方向の揺れの速度で、紫色の線が縦方向の速度になる。
ジャンル:ハード |
このグラフを見ると、おぼろげながらそれぞれのビデオの特徴が見えてくる。例えば、ジャンル「ハード」のビデオではなんだか青い線の方が大きい動きを示している、つまり、横方向の動きが縦の動きに比べるとずいぶんと大きそうだ、なんていうことがわかる。もちろん、それはあくまで平均的な速度の話である。だから、その「動き」というものが、男優の動きなのがあるいは女優の動きなのか、あるいは、他の何かなのかは判らない。しかし、とにかくジャンル「ハード」なビデオ「○@△!@の$%*!」では横方向の振動が大きそうだなんていうことが判る。
また、ジャンル「巨乳」のビデオの方を眺めてみると、こちらの方は紫の線の方が大きそうだということが見えてくる。つまり、ジャンル「巨乳」のビデオ「*@%!な△×%$!」では、縦方向の動き(振動、揺れ)の方が横方向の動きよりも大きいようだ、ということが見えてくる。もちろん、その縦方向の動きというものが、男優によるものか女優によるものかは判らないが、あくまで画面内に写っている対象物は「巨乳」のビデオにおいては縦方向に大きく揺れている、ということが判るわけである。
そんな縦と横の動きの関係がもう少し判りやすいように、サンプルビデオの画面平均速度をX-Y平面(「横方向速度-縦方向速度」平面)に描いたグラフを描いてみることにした。そうすると、縦の動きがあればX-Y平面内では縦に動くし、横の動きがやはりX-Y平面内で横にプロットが動くことになり、見て判りやすいグラフになる。まずは、15秒の間に各アダルトビデオの画面が一体どんな風に動いているか(揺れているか)をプロットしてみよう。
このグラフは明らかに各ビデオの特徴を表している。まず、ジャンル「ハード」なアダルトビデオでは、ほとんど横揺れ(振動)だけ発生?していないことがわかる。そして、ジャンル「巨乳」なアダルトビデオでは縦揺れ(振動)の方が若干大きく、もう少し複雑な揺れ方を示していることも見てとれるのである。
といっても、このビデオは販売促進用の15秒間のプロモーションビデオであり、何回か場面も変わってしまっている。つまり、複数のシチュエーションが混ざってしまっている。そこで、単一のシチュエーションのみ、各ビデオにおけるクライマックス(?)部分の五秒間のみで、画面の平均速度をX-Y平面に描いてみたのが次のグラフになる。
こうなると、各ビデオの特徴が明らかになる。「ハード」なビデオ「○@△!@の$%*!」では画面内で横方向に実に単調な往復運動(ピストン運動)が繰り返されており、ジャンル「巨乳」なビデオ「*@%!な△×%$!」では基本的には縦揺れ、だけどグルングルンとなんとも微妙なリサージュ図形が画面内で描かれていることがわかる。「オッパイ星人の力学」で数多く計算した結果、例えば、Gカップバストの揺れる動きを思い浮かべてしまうような。リサージュ図形が描かれていることが手に取るように(残念ながら手に取れないけど)見えるのである。
こんなグラフを眺めていると、アダルトビデオの中の「ハード」な単調振動とは一体どんな振動なんだろう?とか、「巨乳」ビデオのなんとも微妙なリサージュ運動って一体どんな揺れなんだろう?という疑問が当然湧いてくるハズである。どのくらいの速さで揺れているのだろう、とかその揺れの振動の周波数はどうなっているのだろう、なんていう素朴な疑問が湧いてくるはずである。科学の興味(エロの興味だけでなく)が湧いてくるハズである。
そこで、それを調べるために時系列周波数解析をしてみたのが、次に示すグラフである。それぞれのアダルトビデオの支配的な振動、つまりジャンルが「ハード」のビデオの方では横方向の振動、ジャンルが「巨乳」のビデオでは縦方向の振動に対して、モルレーのウェーブレットを用いて連続ウェーブレット変換をかけて、どんな振動が刻々生じていたかを調べてみたのである。
元々は石油探査のために振動波の解析のために、つまりは「地面の中に隠れている石油」を明らかにするために考えられたモルレーのウェーブレット解析なのではあるが、使い方を少し変えてやればアダルトビデオの画面中に見え隠れ(モザイクもあるし)する男優や女優」の解析を行うことだってできるのである。そんな使われ方を見るとモルレーは嘆き悲しむかもしれないが、アダルトビデオの(モザイクもある)画面中に見え隠れする男優&女優」の動きだって明らかにすることができるのである。
というわけで、下に示すグラフは横軸が約15秒間の時間を示している。そして、縦軸は生じている振動の周波数を示し、色はその周波数の信号の強度を示している。つまり、時間をおってどんな周期の振動が生じているかを示したグラフなのである。
すると、例えばジャンルが「ハード」なビデオでは、前半は約2.5ヘルツ(一秒間に2.5回の往復)の規則的な横揺れ運動が生じていることがわかる。そして、後半は(疲れがでたのか)少しばかりペースが少し落ちて、約1ヘルツ(一秒間に一往復)の横揺れに変わっていることが判るのだ。もちろん、別にそれは男優が疲れたわけでも何でもなく「ただ単に場面転換したから」という可能性もあるわけではあるが、ここでは疲れのせいと勝手に決めつけておくことにしよう。
次に、「巨乳」ビデオではどんな周波数の動きが生じているかを見てみよう。すると、前半は5ヘルツ(一秒間に5往復)くらいの縦揺れ振動が生じ、中盤から後半にかけてはやはり2.5ヘルツくらいの縦振動が続いていることが判る。一秒間に5往復というとずいぶんと速いし、解析結果のグラフを見るとそれほどその振動のパワーは強くない。すると、おそらく俳優の体の全体でなく一部(それがドコかとは言わないが)の振動が生じているのだろう、と推測されるのである。つまりは、体の一部が共振して揺れているのであろう、と推察されたりもするのである。
というわけで、今日の「アダルトビデオの科学」が贈る「アダルトビデオのトリビア」はこうなる。
アダルトビデオのジャンルが「ハード」の場合には、男優と女優の動きは単調な横揺れで、縦の揺れはほとんどない。そして、その「横揺れ」はおよそ一秒間に2.5往復くらいであるが、俳優達もやはり人間、疲れのせいか後半はスピードは落ちて一秒間に一往復程度になる。
一方、ジャンルが「巨乳なビデオ」の場合には縦揺れが大きく、グルングルンとリサージュ回転運動も頻繁に見られる。そして、その速さは速いときには一秒間に5往復ほどであるが、やはり後半は一秒に2往復ほどのスピードまでクールダウンする。
「アダルトビデオの振動方向はジャンルによって違うが、一秒間に2.5往復ほどである」
2004-03-28[n年前へ]
■モザイク・ギャラリー
「シャイニング」のジャッックニコルソンの顔を俳優の顔3000個で作ったモザイク画像。このページには他にも面白いモザイク画像も。Sharewareだけど、ソフトウェアもダウンロードできる。ちなみに、hirax.net製はこちら。
2004-08-01[n年前へ]
■北朝鮮の秘密 マスゲーム編
北朝鮮の得意なマスゲーム、人間モザイク画の秘密は専用ソフトウェアによるマスゲーム用の本を印刷することらしい。電光掲示板で表示されたコードを眺め、コード変換表にしたがって指定されたページをめくり、ページを切り替えていく、ということである。ほとんど昔の暗号解読の手順のようだ。
北朝鮮の子供達は各自の本のページ数が異なっていても日頃の訓練のためノープロブレムだが、他の国の子供だとみんなが同じページ数でないと混乱してしまうという辺りが北朝鮮の「日頃の訓練」の偉大さを感じさせる。さすが「偉大なる」領主さまの国である。力を注ぐ箇所を間違えている。
資源節約のためにページ数をそれぞれ変えているということだが、その「北朝鮮が誇る」階調表現・データ圧縮のアルゴリズムを知りたいところ。
from huixingの日記
2005-02-13[n年前へ]
■「ピンボケ写真…」
void GraphicWizardsLair( void ); //の「Photoshop Tips - ピンボケ写真を救済するには - by StudioGraphics_」を読む。アンシャープマスキング処理中で「異なる色情報を持ったピクセルを検索」なんか、…しないよなぁ。あと、Labへの色変換の理由あたりもひっかかるかなぁ。
「アンシャープマスク」は、とても単純明解な「画像をシャープにする技術」で、手順はotsuneさんが書かれているように「元画像からボカした画像を引き算する」だけである。すると、
ボカした画像 ≒ ローパスフィルタ通過画像 ≒ 元画像の低周波数成分であり、当然のごとく「元画像」は高周波数成分も低周波数成分も含み、
元画像 = 元画像の低周波数成分 + 元画像の高周波数成分なのだから、「元画像 - ボカした画像」は
元画像 - ボカした画像 = (元画像の低周波数成分 + 元画像の高周波数成分) - 元画像の低周波数成分 = 元画像の高周波数成分となる(実際には「ボカした画像」や処理後画像にさらに係数変換が行われるのが普通だろう)。つまり、「アンシャープマスク」をかけるということは、簡易「アナログ」的に「元画像の低周波数成分を低減させ、相対的に高周波数成分を増加させる=その結果、画像がシャープになる」というだけのことである。
実際の(というか従来の)作業過程を知っていると、「なんでシャープにするのにボケた画像(=アンシャープ)を作るの?」と一瞬思ってしまいがちな「言葉のワナ」にはまる人も多いが、結局のところ一言で言ってしまえば
「ボケた成分を - 引いて取り除く -」だけの処理ということになる。「画像の高周波数成分ってチンプンカンプン…」という人には、この説明ならいかがだろうか(短く言い過ぎか)?…ちなみに、アダルトビデオのモザイク消し器にも使われることが多い…らしい。
2005-07-02[n年前へ]
■Flickr Montager
Flickr の画像から(複数の画像を組み合わせて一つの画像を描く)モザイク画像を作ってくれるFlickr MontagerFlickr Montager.がなかなかに気持ち良い
そういえば、「Montage」の語源を辞書でひくと、山や丘を示す古フランス語と書いてある。つまりはMountainで、カメラのレンズの「マウント(=mount)」と同じく、(元来は高い場所に)なにかをとりつけるような感じだという。ふと、何かが頭の中で繋がるような気がするから、ここに少しメモしておこうと思う。