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2008-01-29[n年前へ]

"We have learned to live with this stupidity" 

 1925年に生まれた 菊池誠が1990年に書いたのが「若きエンジニアへの手紙」(ダイヤモンド社)だ。65才になった半導体研究者の著者が、若きエンジニアに対し、真摯に優しく語りかけるように言葉を重ねた本だ。時が過ぎて、企業の中央研究所や大学の姿が変わっていったことを考えれば、この「エンジニア」という言葉は、今では、もう少し「研究者」寄りととらえた方が良いかもしれない。

 この本はとても良かった。「若きエンジニア」という部分で、手に取ることをためらう中年エンジニアや研究者もいるかもしれないけれど、65才になった優れた著者が言う「若き」なのだから、どんな年齢でも、恥らわずに手にとって読んでみるといいような気がする。

 たくさんの文章をメモしたけれど、20ページ目にある「トランジスタの父」ショックレーの論文の一部をここに書き写そう。

“What I say about myself-and I am sure most creative people would say the same thing is that, when we look at how long it took us to get certain ideas, we are impressed with how dumb we were- on how long it took us, and how stupid we were. But We have learned to live with this stupidity, and to find from it what relationships we should have seen in the first place. This recongnition that we aren't perfect but that persistence pays is a very important factor, I think, in giving one the "will to think"-you don't need to worry so much about the mistakes you make.

2008-05-13[n年前へ]

「レアメタル(希少金属)」と「(森下)仁丹」 

 レアメタル(希少金属)の記事をよく見かけるようになった。「希少」な金属、言い換えれば「需要に対して供給量が足りない」金属があることを説明する記事や、使われなくなった携帯電話や電子基板からレアメタルをリサイクルしようとする企業がいること、希少金属の産出箇所が限られていることなど語るニュースをよく見かけるようになった。

 レアメタルにまつわるニュースを見ながら不思議に思い出すのは、どの駅にも欠かさず置いてある希少金属だ。駅の構内を行きかう人たちが持ち歩く携帯電話に載せられているレアメタルではなく。つまり、コスト(値段)と性能(できること)を考えたバランスの上で使われている希少金属ではなく、何だかよくわからないけれど希少なはずの「銀」が使われている森下「仁丹」、小さな粒の生薬が銀箔に包まれている森下「仁丹」、強く生薬独特の匂いを撒き散らすあの「仁丹」だ。

 箪笥(たんす)の奥には「おばあちゃんの匂い」が詰まっているという人は多い。そして、森下「仁丹」は「おじいちゃんの匂い」がだという人も多い。そんな「おじいちゃんの匂い」が詰まっている「仁丹」は必ず駅のキオスク(KIOSK)に置いてある。20世紀初頭に生まれ銀箔に包まれた「仁丹」が、21世紀の現在のキオスクに常備してあるのは不思議だけれど、何だか素敵だと思う。

 「仁丹」が22世紀にも残っているとは思えない。そして、銀箔に包まれた「仁丹」は、きっともうじき消えそうに思う。需要が遥かに供給量を上回り、その状態を反映し銀の価格が上昇していくならば、いつか銀箔に包まれた小粒の仁丹は消えてしまうことだろう。

 けれど、まだ駅の売店ではおじいちゃんの匂いが詰まった森下「仁丹」を売っている。レアメタルが詰まった携帯電話を持った人が行き来する駅のホームには、まだ、懐かしいおじいちゃんの匂いが置いてある。

仁丹






2008-08-19[n年前へ]

気になる「あの企業」の年収を教えるよ  

 気になる「あの企業」の年収を教えるよ

2013-03-20[n年前へ]

「業種別企業の平均年齢と年収」のグラフを作ってみた 

 「業種別企業の平均年齢と年収の辞書データを公開しました」という記事を読みました。その「業種別企業の平均年齢と年収」のデータを眺めてみたかったので、グラフにしてみました。

 主な業種別で並べたグラフを見ると、「情報通信は平均年収が結構高い!」と驚いたり、業種毎に傾向がずいぶん違って…なかなか興味深く感じます。

 ちなみに、下に並べた2枚のグラフが「すべてを合わせてみたもの(ヒストグラム濃淡図・ヒストグラム鳥瞰図)」です。企業の平均年齢・年収が、個人それぞれと直結するものでないとはいえ、人生設計は年収300万円で考えた方が良いのかも…。

「業種別企業の平均年齢と年収」のグラフを作ってみた「業種別企業の平均年齢と年収」のグラフを作ってみた「業種別企業の平均年齢と年収」のグラフを作ってみた






2015-12-30[n年前へ]

富士ゼロックス企業広報誌「電子版GRAPHICATION(2)」をPDF化するスクリプト 

 富士ゼロックスの企業広報誌「グラフィケーション(GRAPHICATION)」は、掛け値無くグラフ誌として貴重で素晴らしい雑誌だった。時代の流れか他事情かはわからないけれど、数ヶ月前に「電子版で再スタートする」という通知がされ、数日前から電子版が閲覧できるようになった。

 以前、グラフィケーションについて、「電子版には移行しない。作成にずっと携わってきた編集者が引退する時は閉刊することになるだろう」と聞いたことがあるような気がする。「もったいない」と強く感じ覚えがある。

 今回の電子版は、タイトルがGraphication(2)と変わっている。末尾の編集者サインも、今回は以前の(T)ではなくなっている。いつも時代が変わっていくと同じように、グラフィケーションも少しづつ姿を変えているんだろう。

 …それはともかく、「電子版でもいいからグラフィケーションは残って欲しい」と強く願っていたはずの自分が、タブレットやWEB表示では不便を感じる体になっていた。そこで、仕方がなく、Ruby / Watirでスクリプトを書いてPDFで保存して読むことにした(OCRは富士通のScanSnapツールに後処理させた)。一回、PDF化してしまえば、PDFで環境依存少なく読むこともできるし、(必要に応じて)紙としてプリントアウトして読むこともできる。

 今回書いたスクリプトは、一回ブラウザにレンダリング(ラスタライズ)させてから・OCRを掛けているのは無駄この上ない。しかし、そんな問題を解決するようなスクリプトは、おそらく(私と同じような)グラフィケーション愛読者が一瞬のうちに作成してしまうに違いない。

 何はともあれ、グラフィケーションが新たに・続いてくれることが、何より嬉しい。

 下記スクリプトは、起動するとFirefoxを立ち上げます。その後、しばらくしてスクリーンキャプチャをしつつページを自動でめくっていくので、FirefoxのウィンドウサイズをA4縦サイズに合うような(画面サイズが許す限りの最大の)大きさにしてください。…また、スクリプト中のURLには「号数」が埋め込まれているので、その数字を書き換えておきます。また、ページ範囲も埋め込まれているので、そのページ番号最大値も書き換えて下さい。

require 'rubygems'
require 'watir-webdriver'

b = Watir::Browser.new :firefox
sleep 10

[*1..63].each do |i|
   puts i
   b.goto 'https://graphication2.s3.amazonaws.com/html/001/index.html#/spreads/'+i.to_s
   sleep 5
   b.driver.save_screenshot './capture/'+(100+i).to_s+'.png'
   sleep 1
end
b.close

電子化した富士ゼロックス企業広報誌「GRAPHICATION(2)」をPDF化してみた








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