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2007-11-24[n年前へ]

オン・レイルズ(廃線) 

 ランニングをしている時、信号待ちをしていると、足下の変な金属が気になった。錆びた黒い金属が長く伸びている。その長く延びる金属の上を歩いていく老夫婦を眺めると、まるでレイル(線路)の上を歩いているように見える。さらによく眺めてみると、老夫婦が歩く道の先に、さらに「レイル」が延びているように見える。

 これは一体なんだろう?と思い調べてみると、その物体は本当に鉄道の「レイル」だった。昭和49年まで使われていたという旧国鉄の蛇松線が、こうして沼津駅から沼津港までの街の中に残っていたのだった。街の中に廃線が残っていて、人がその廃線上を、気づかぬうちに歩いていたりする風景は、映画を写すカメラの中の景色のようで、少し幻想的で綺麗だ。

蛇松線蛇松線蛇松線蛇松線蛇松線沼津港貨物線(蛇松線)その1旧国鉄 蛇松線(沼津港線) その1






2008-04-26[n年前へ]

魅力的な「鉄道グッズ大図鑑」 

 鉄道写真家としての10年間で、世界50か国で鉄道に乗った総距離数は10万キロメートルを突破したという筆者が、取材の途中で買った鉄道グッズが詰まっている「鉄道グッズ大図鑑」がとても楽しめる。
 筆者は10年間の取材旅行中に1000点を超える「鉄道グッズ」を集めたという。そんなカラフルで面白そうなグッズが、フルカラー190ページの中にたくさん詰まっている。

 これらのグッズを眺めるためだけにでも、世界の国へ行って、世界の鉄道に乗ってみたくなる。スイス国鉄の「モンディーン腕時計」や「ドイツ国鉄腕時計」のシンプルで美しい姿にとても惹かれる。

2009-02-03[n年前へ]

リニアモーターカーの親が書いた「10センチの思考法」 

 「リニアモーターカーの生みの親」と称される京谷好泰の「10センチの思考法―ワクから飛び出せ!考え方を変えれば未来も変わる 」を読んだ。すでに熟成したような技術分野でなく、新しい技術分野で何か新しいものを生み出そうとする時には、その新しいものに挑む中に溢れ満ちてくる困難がある。そんな困難や問題を、この本を読めば解決する勇気を手に入れることができそうな気がする。

 いつの間に日本人全員が「行き止まりの思考」に陥りやすい体質になったのだろう。 (前書き)
 と始まる本書は、新しいことを生み出していくときに抱える問題を解決するための手助けになるだけではない。「新しいことを生み出していく」というのは、結局私たちの人生における作業そのものだから、(特に私たち日本人の)人生における問題を解決することの役に立つような気がする。

 ・・・自分独自の思考法がなければ、ほかより先へ進むことができなくなってしまう。誰でもない自分らしさがなければ、この日本のなかで生きていくことすらできなくなる時代がすでに訪れているのだ。
 行き詰まりの思考のままでは、人生までが行き詰まってしまう。(p.22)
 愛国心と忠誠心は、一致するものではない。愛国心は国を誇りに思い、国を思って行動することである。ところが、忠誠心は二心を持たず、国ため働くことが求められる。間違ったことでもいいなりになる危険性をはらんでいる。 (p.51)
 また、上の愛「国」心という部分は、さまざまな語句に言い換えることができる。そして、その入れ替えた語句の場合でも、ほとんど多くの場合に上の文章は成り立つ。

 最後に3つの文章を抜き出してみた。この3つのアドバイス、特に「1番目を経た2番目」と「3番目」の2つは、とても役に立つように思う。

「(学生が)我々がマンガを読むことについて、どうお考えですか?」
「どうせなら徹底的に読んで欲しい。できれば、自分の言いたいことをマンガで描けるくらいになってみなさい。そこまでできれば、多分おもしろいことになるよ」 (p.104)
 図示や絵の大きな効用。それは、自分の頭の中にあるビジョンがもう一段階クリアになり、自分の意志がはっきりしてくることだ。論理的に整合性を欠く部分が自分で分かり、修正することが可能になる。 (p.106)
 断言しよう。能力、才能、素質、これらは「やりたい」という欲求からしか生まれない。やりたいからやると楽しいし、楽しいから苦労を苦労と思わない。 (p.143)



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