2001-04-08[n年前へ]
■今日読んだメールから 「有害パラダイス」
「先日何気なく社内からまだ消してはいなかったwww.hirax.netのブックマークを選択すると...あれ?見える。あの忌まわしき画面は現れず、ちゃんと表示されるではありませんか。ああ、やっとwww.hirax.netの素晴らしさを理解してもらえたか...と安堵いたしました。しかし、ふと疑念が...何故?
そこで色々試してみることにしました。アングラ・アダルトサイトを中心にいくつかアクセスしてみると、全て見えるではありませんか!問題なく。なんと我が社ではWebSenseの使用を止めてしまったようです。」
なるほど、自動BCCシステムを導入した某社とは大違いですね。あれっ、と書きながら思ったがWebSenseにhirax.netが有害サイトと認定されたならそれはそれで問題だぁ。
2001-06-30[n年前へ]
■今日のふむむ
「今日hirax.net HPを見ようとしたら、なななんとWebsense filterからAccess deniedが返ってきました。理由は
「The request was denied, as specified in the Websense Content Filter configuration. The content category is adult. 」
ということでした。
アダルトサイト認定されちゃったんですか?(この辺の基準って何なんだろう。もしかして私たちは見かけの自由に捕らわれた囚人なのかもしれませんね)」
というわけで、書いた返事は
「 なななんと、そいつはビックリ。私の書く話がアダルトコンテンツになっていたとは… 大人向きかもしれないけれど、成人向きとは思っていませんでしたが… 会社から見ることができない分には別に構わないのですが、もしも大学や高校などの学校から見ることができなくなるのであれば、それはとても残念です。」
で、笑えるのが実はこのメールの主は富士ゼロ…(以下略)
2001-08-31[n年前へ]
■後から?前から?
「モンロー・ウォークのアニメーションGIF」。アップする前に仲野さんに相談。「一体、このアニメーションGIFはOKなのか自分でも考えちゃうんですよねぇ。アダルトサイト扱いされる今日この頃だし。」「いや、いいんじゃないの?前からの動画だったらマズイかもしれないけどさぁ。」「な・なるほど。前からの動画なんて発想はチットモありませんでした。そういう自分に一安心と言う気分です。ハイ。」
とはいえ、Poserだから前からの顔はちょっとコワイ。(リンク)
2001-09-30[n年前へ]
■「色んな心を集めたアルバム」
「心の姿」を見てみよう
ずっと前から、WEBの世界を一枚の絵にしてみたいと思っている。WEBの世界に散らばっている色んなもの、例えば画像、を使って、それらを組み合わせてパッチワークのに大きな絵を描いてみたい、と思っているのだ。もちろん、特にWEBの世界にこだわるつもりは全然なくて、(いわゆる電脳世界を含まないような)世界でももちろんそういうことはやってみたいのだけれど、とりあえずはリンクという網を土台として元々繋がっているWEBの世界を絵にする方がまだ楽かもしれない、という気がするだけのことである。
ずっと、そんな絵を描いてみたいとは思っているのだけれど、まずはそんな絵を描くためには絵の具がいる。色んな絵の具、すなわち色んな画像が必要なのだ。つまりは、沢山の画像を集めなければ、そんな絵を描くことはできないのである。
これまで、そんな絵を描く下準備として、9人の女神はピンク映画の夢を見るか?のようにWEBの画像の色分布を調べる際には大抵手作業で画像を集めていた。、しかし、手作業でWEBの海から画像を集めることにはかなり無理を感じていた。最近hirax.netに導入した新しい検索エンジン「手作業検索エンジンぐるぐる」もそうなのだが、やはりWEBの世界はだだっ広くて、とてもじゃないが手作業では画像やデータを集めることができないのである。
そうなると、絵を描くためには「画像収集ロボット」をまずは作らなければならないのかなぁ、だけどそれは結構大変そうだなぁ、と考えて困っていたのである。困ったまま、はや一年もの歳月が流れてしまったのである。
しかし、そんな時救世主Googleが現れた。少し前に、Googleがベータ版ではあるが、GoogleImage Searchという画像検索サービスを導入したのである。これは、WEB上の色んな画像をキーワード検索することができるものだ。例えば、GoogleImage Searchで"Video killed the radio star"を検索した結果の一部が下である。見事にBUGGLESのレコードのジャケット写真などが表示されていることが判るだろう。
しかし、このGoogle Image Searchを使えば色々な画像をWEBの世界から集めることができる。しかし、少数枚の画像を集めるのであれば、これで十分なのだが、大量に画像を集めようとする場合にはまだちょっと不十分なのだった。上のように表示されたページからやはり手作業で画像を保存してやらなければならないのである。
そこで、今回そこで、Google Image Searchを利用して、入力したキーワードに近い画像を集めるアプリケーションGuruguruImageを作成してみた。Guruguru Imageはhirax.net特製検索エンジン「ぐるぐる」ブランドのアプリケーション第一号である。ちなみに、GuruguruImageの動作画面は下のようになる。
とりあえず、
- Andキーワード
- Notキーワード
- proxy接続
- 日本語サイトのみから検索
- アダルト・フィルター
特に動作テストなどはしていないことはいつもと同じで、とりあえずここからダウンロードできるようにしておく。最初はアダルトフィルターのチェックは外せないバージョンのみ配布にしようかとも思ったのだが、「有害サイト」で「子供には見せられないサイト」認定されているここでそんな配慮をするのも馬鹿みたいなので、制限無しバージョン配布にしてみた。とりあえず、Googleのサーバーにあまり負担をかけない範囲で使って欲しいと思う次第である。
次回以降でさらに機能アップしたバージョンを作成する予定なので、何か要望などがあればjun@hirax.net宛てにメールして頂ければ幸いである。ただし、注意事項が一つある。それはGoogleの画像表示結果は元画像がGIF画像などであっても、出力結果はJPEG画像として表示することである。そのため、ダウンロードした結果のファイルで".GIF"などの拡張子が付いていたとしても、実は全てJPEGファイルなのである。そこで、AFNCなどのファイル名変換ツールを使って、".GIF"などのファイル名を全て".JPEG"に書き換えてやれば全てオッケーである。ここらへんの処理も次回は自動化する予定ではいる。
さて、やっと準備ができた。これで、私達はWEBの世界から色んなキーワードを元に沢山の画像を集めて眺めることができるのである。WEBの世界に広がっているもの達を「検索キーワード」を鍵に並べなおして、眺めることができるのだ。
じゃぁ、どんな画像を集めて眺めてみたら面白いだろう?どんなものを目にすることができたら、うれしいだろう?きっと、それは「見えるはずのないもの」だと私は思う。見えるはずのないものが目の前に浮かんでくることほど楽しいことはない、と私は思うのである。
そこで、私は一番最初に「心」すなわち"heart"と私は入力してみた。「心」という目には(一見)見えるはずがないように思えるものだって、もしかしたら世界中に広がっている「心」を集めて、そしてその集まってきたものを遠くから眺めてみれば、そんな見えないはずの「心」も目の前に浮かんでくるものかもしれない、と思ったのである。
というわけで、そんな「世界中の心」を集めた画像のごく一部が、下の画像である。題して、「色んな心を集めたアルバム」(部分)だ。
これが「色んな心を集めたアルバム」で、それはまた「色んな心の姿」でもある。上の検索結果は本当は「アダルトフィルター付き」の検索結果だから、もしかしたら「こども向けの心の姿」だけになってしまっているかもしれないけれど、そんなことはどうでも良い。私達はとにかく「心の姿」を眺めることができるのだ。
しかし、この「色んな心を集めたアルバム」を眺めている内にちょっと違う風に感じ始めた。「心の姿」を見たことがある人は誰もいないと思っていたけれど、もしかしたら本当は誰もがいつでもあらゆる場所で「心の姿」を眺めていたのかもしれないな、とふと思った。いや、きっとそうに違いない。そして、そんな空気のようにあまりに満ち溢れていてなかなか見えなかったものが、こんな風に一部分だけを切り取ると簡単に見えてくるように思えるのかもしれない、とふと思ったりもするのである。
2001-10-27[n年前へ]
■思えば遠くへ来たもんだ…
故郷を離れて三年目
「できるかな?」を某所で唐突に書き始めたのが、三年前の10月のことだった。今でもそうなのだけれど、「画像形成技術に関するエトセトラ」といういたって小難しい真面目な話がメインテーマで書いていた。そして、書く内容はそのままに、hirax.netを立ち上げたのが、その12月である。しばらくは、同時進行的に「最初に書き始めた場所」と「hirax.net」に落書きを続けていたのだけれど、今では「最初に書き始めた場所」の方はほとんど更新していない。それでも、書き始めた場所も今でもちゃんと残ってはいる。言わば、故郷はそのままに、外の世界へ飛び出したわけである。そんな風に、「故郷」を離れてもうすぐ三年目になるわけではあるが、とりあえずよちよち歩きを続けている。
何はともあれ、「できるかな?」も三歳の誕生日を過ぎたわけで、「ハッピーバースデー> ワタシ、ありがとー > ワタシ …」何て、ムナシク誕生日(ワタシでなく「できるかな?」の)を心の中で祝いつつ、そんな三年を振り返えってみると、その三年の間に周りでは色々な変化がおきた。
例えば、三年前であればワタシにとって検索サイト = infoseekだった。「検索サイトイコール infoseek」であって、「infoseek イコール 検索サイト」であったのである。しかし、今では検索サイトというとGoogle以外にはもう考えられない。私のインターネットエクスプローラには、当然GoogleToolbarがインストールされているので、何か検索したいものがあれば、そのToolbarにキーワードを入れるだけである。
最近ではよく知ってるサイトに飛ぶのにも、わざわざURLを入れるのがメンドくさいので、GoogleToolbarにキーワードやサイト名を入れて、そのサイトに飛ぶことも多くなってしまった。そして、ついには、検索先のページを見に行かずに、Googleのキャッシュを読んで済ますことさえ、実に多いのである。そう、Gooleはエライのである。「Googleは最も的確な検索結果を瞬時に表示します。」とGoole自ら誇るのも、実にもっともなのである。Googleは正しく、Googleは間違えないのである。物覚えが悪く、めんどくさがりやのワタシを救ってくれるのはいつもGoogleだったのである。
しかし、そんなGoogleの検索結果が私にショックを与えた。ある日、私は”オッパイ”というキーワードで検索をかけた、いや、知人がそのエロ検索をかけたということにしておこう。で、”オッパイ”で検索をかけた結果のサムネール画面が下の一覧である。左から検索結果の1位、2位、…、5位というように並べてある。また、同じサイト内のページは一つにまとめて表示してある。
で、これを眺めてみると、なんとhirax.netから「オッパイ星人の力学 第四回」が四位にランクインしているのである。世の中にオッパイページが沢山ある中で、「ワタシがオッパイ第四位?」ととてもビックリしてしまったのである。周りの桃色ページに囲まれて、唯一ワタシのテキストページがじっと所在無げにたたずんでいるのだ。ワタシの左は「オッパイねえちゃん」、ワタシの右は「アイドルのぷるるん…」、エッチな向こう三軒両隣、ワタシは一体何処にいるの?どうして、ワタシは此処にいるの…?と思わず考えてしまうのである。
Googleは正しく、Googleは間違えず、Googleは最も的確な検索結果を表示するハズなのだが、それなら何故ワタシのページがエッチな向こう三軒両隣状態になってしまうのだろうか。これはマズイ。Googleは「できるかな?」をエロページとでも思っているのだろうか?
これはイカン、「冷静になって今の自分の状態を把握せねば!」と、ちょっとエッチ系のキーワードで検索を続けざまにかけてみた。まずは、”オッパイ”という少しばかり曖昧な言葉ではなくて、もう少し具体的にエッチなキーワードにしてみるとどうなるのだ?ということで、オッパイ伝説のキーワードともいえる”松坂季美子”の検索結果が下である。
嗚呼、すると何とここでも「松坂季美子と言えば、世界中で四番目にはこのワタシ」なのである。そしてまた、向こう三軒両隣を眺めてみると、左は「アダルトビデオの販売店」、右も「アダルトビデオの販売ページ」、やっぱりエッチな両隣、ワタシは一体何処にいるの?なのである。
こんなものをワタシの母親にでも見られたら、ワタシは既にいい年であるにも関わらず、「こらっ!何ばしようとかいなこの子は!」(by武田鉄矢の母@「母に捧げるバラード」)と怒鳴られること間違い無しなのである。「今も聞こえる〜、あのお袋の〜声〜」なのである。
「何の何の、これはちょっとした間違い、間違い。ヘンな偶然がちょっと続いただけさっ」と気を取り直して、次は”スクール水着”で検索をかけてみた。
す・すると、何とスクール水着の第一位はワタシなのである。ワタシはスクール水着の世界チャンピオンなのである。思わず「スクール水着と言えばワタシですかぁ?このワタシが…」と絶句してしまったくらいなのである。「スクール水着と言えばワタシ、ワタシと言えばスクール水着」という必要十分条件でないのが不幸中の幸いではあるが、何ともビックリなのである。そして、今回もまたワタシ以外のページははもう何とも色使いまでよく似ていて、ワタシのテキスト主体のページは肩身が狭そうに薄汚れているのである。いや、薄汚れているまではいかないかもしれないが、少なくとも華やかな装いはしていないのである。
「できるかな?」が三年前、「故郷」を離れて「外の世界」へ飛び出した時には、「画像形成技術に関するエトセトラ」だったハズが、故郷を離れてはや三年経って、何時の間にかスクール水着の世界チャンプになってしまっていたのである。そして、知らないエロエロ向こう三軒両隣の中で、ワタシは肩身が狭そうにじっと佇んでいるのである。
呆然とするワタシの頭の中で武田鉄矢が歌う
思えば遠くへ来たもんだ 故郷離れて三年目という歌声が流れ出すのも、いたって当然の哀しい現実なのである。「オレは腐ったミカンなんかじゃねぇ〜」と「かとうまさる(加藤優@金八先生パート2)」のように叫びたくなったりもするのである。
思えば遠くへ来たもんだ この先どこまでゆくのやら
しかし、こんな状態は”スクール水着”に限った話ではなくて、 ”ミニスカート”でも同じだったのである。
またしても、ワタシはポールポジションを奪ってしまったのである。「超ミニスカートやセクシーキャミソール」やら「美脚NO.1の西端さおり」を後に従え、トップ・オブ・ミニスカートになってしまったのだ。えーい、もうワタシはミニスカ・チャンプでも、スクール水着・チャンプでもどうでも良いぞー。セクシーキャミソールでも、西端さおりでも何でも持ってこーい。いいから、早く持って来ーい。と、やけになってグレていたワタシを救ってくれたのは、やはりGoogleであった。ワタシを奈落の底に突き落としたのもGoogleであったが、救い出してくれたのもやはりGoogleであったのである。良いヤツなのか悪いヤツなのかよく判らないが、とにかくGoogleだったのである。
何故なら、WEBページを分類しているGoogleWeb Directoryを眺めてみると、わがhirax.netはちゃんと「World> Japanese > コンピュータ > グラフィックス > 画像処理・開発」 に分類されているのである。そもそも「エロ」という分類がGoogleWeb Directoryには見当たらないような気もするのではあるが、そんなことはどうでも良いのだ。やはりGoogleは「できるかな?」を「画像形成技術に関するエトセトラ」だと判ってくれていたのである。
とはいえ、何だかアンニュイな気持ちになるのもまた事実なので、武田鉄矢(海援隊)の「思えば遠くへ来たもんだ」の元歌詞でもあるだろう中原中也が歌った「在りし日の歌」中の「頑是ない歌」の替え歌でも口ずさみながら、一人寂しく誕生日を祝うのである。
ハッピーバースデー……、 しくしく…、 シクシク…(涙)。
あれから三年経つただけ
検索結果を茫然と
眼で追ひ 哀しくなつてみた
あの頃の俺は今いづこ?これでは まるでエロサイト
思へば遠く来たもんだ
此の先 まだまだ何時までか
続けてゆくのであらうけど…