hirax.net::Keywords::「伝説」のブログ



2007-05-31[n年前へ]

ウサギの餅つき 

 友人が言った。

「月のウサギはね、本当に餅つきをしてるんだよ」
友人は星を見るのが好きで、箸が落ちても笑い転げる頃には天文部に入っていた。だから、こんな豆知識を私に教えてくれることが多かった。浮世離れして、突拍子もないことばかりだったような気もするけれど、そんな役に立たない話が、不思議に心をくすぐることもあった。

「月はいつも同じ顔を地球に向けてる、って思ってない?」「28日間の周期で、本当はグルリグルリと顔を揺らしているんだよ」
 私は、月がほぼ同じ顔を地球にいつでも向けていた、ということすら知らなかった。月の上でウサギがモチをついている姿が、いつも地球から見えるのだから、もしかしたら当たり前の話なのかもしれない。…しかも、月が首を振るように地球を見えていたということなんて、全然知らなかった。

「そして、月の模様とウサギの伝説は、不思議なくらい世界中に残っているんだって」「月の模様はウサギが引っ掻いたものだ、というアフリカの伝説もあるし」「インドでは、自ら炎に身を投じたウサギの姿が月の模様になったって言われてるし」
 月の模様が「お餅をついているウサギ」に見えたことはない。けれど、友人が口ずさんだ話、「月がグルリグルリと少しづつ揺れて見える」という知識は、何だかとても新鮮に思えた。28日間という長い時間をかけ、月が顔をかしげているというのなら、そんな姿を眺めてみたいと思う。
「月の顔が揺れているようすが、餅をついてるように見えたのかもね」

 友人が見せてくれた月が揺れ動く姿は、不思議に餅つきのリズムに見えた。頭の真上に浮かぶ丸い満月、地平線近くに鋭く輝く三日月、月上でウサギが餅をつくようすを、いつか現実の夜空で眺めてみたい。月を、時々眺めてみよう。

2008-11-24[n年前へ]

「ブランド」だった「ノートPC」の物語 

 「ブランド」には必ずそのブランドを神格化する伝説があります。たとえば、それが車のロールス・ロイスなら、「砂漠の中でロールス・ロイスが故障した時、ロールス・ロイスはヘリコプターでその車を修理しにやって来て、その上で”ロールス・ロイスは故障しません”という言葉とともに去り、修理代金を請求することを拒否した」といった類の伝説が必ずあります。逆に言えば、そういった物語があって初めて消費商品はブランド品となるのです。

 ノートPCで「ブランド品」と(かつて)言えたものは、どのメーカのどのノートPCだろうか・・・と考えてみました。すると、それはかつての東芝のDynabookとIBMのThinkpadであるように思います。Dynabook(ダイナブック)には、Xeroxのパロアルト研究所にいたアラン・ケイが提唱した、個人が持つ・持ち運び可能なコンピュータ”ダイナブック”の名を受け継いでいる、という物語がありました。そしてまた、IBMのThinkpadには、それこそさまざまな伝説が作られていました。下の動画はそんな「伝説」のひとつです。

 今、「ブランド」と言えるようなノートPCはあるでしょうか。もしあるとしたなら、それはどのメーカのどのノートPCになるのでしょう?

 少し考えて思いつきそうなAppleのノートPCはとても魅力的です。けれど、ここでいう「ブランド」というよりは、「デザイナーブランド」というようなものに見えます。今現在、「ブランド」と呼べる伝説・物語を持つようなノートPCは今の時代に存在するのでしょうか?あるとしたら、一体それはどんな・どのノートPCなのでしょうか。

2009-04-02[n年前へ]

"THE 芸人伝説”板書 

お笑いエピソードGP "THE 芸人伝説"を眺めていると、

  • 人間の器が小さい伝説
  • これぞ!モテモテ伝説
  • これぞ!ミラクル伝説
といった、若手(といっても決して若くはない)芸人たちの笑えるエピソードがたくさん話されていて、とても面白かった。面白かったあまり、観ている途中から、ミニ・ホワイトボードに面白かったことをメモ板書してしまった。

 元猿岩石の有吉弘行いわく、猿岩石が売れていた頃に「僕(有吉)の目は死んでいる」と言ったのは、東野幸治とナンシー関だけでした」という話も、何だか少し頷かされた。
 あるいは、出川哲朗が爆破ロケで、スタッフに「今日はナパーム何キログラム?」と聞き、実は火薬の科学・効果にとても詳しい話とか、何となく意外なすごさが感じられて面白い。



芸人GP








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