2003-04-01[n年前へ]
■今日の必ずトクする一言
先月で、「今日の必ずトクする一言」が休止した。「地球とヒトのリソースを消費せずに満足感を実現する」という類いまれなポリシー、hirax.netの「できるだけ役に立たないことに無駄に力をかけよう」「そうしたら、ほんの小さな小さな(これまで気づかなかった)とるに足らないかもしれない満足感が得られるかも知れない」という愚善連盟的なアプローチとは対極的な技術と文化の至高のサイト。エアコンやら何やらで、ちょっと一緒に遊べて面白かったな。同じKORGユーザーだったし。
とりあえず、お疲れ様でした。
2003-05-04[n年前へ]
■スカしッ屁の風速ベクトル
おならの流体力学 放出口外側のパンツ内側編
少し前まで、米軍のステルス戦闘機などの話をニュースで見かけることが多かった。ステルス戦闘機といえば、それはもちろんレーダーには映らないわけで、「音はすれども姿は見えない、まるでアナタは屁のような」戦闘機なのである。これが通常の戦闘機の場合であれば出撃したりするとレーダーに写ってしまって大きな襲来警報のサイレンとともに迎えられたりするわけであるが、ステルス戦闘機の場合にはそんな襲来警報の音もなくいきなり出現するわけで、いわば音を伴わない「スカしッ屁」のようなオソロしい戦闘機なのである。しかし、ステルス戦闘機もオソロしいのだが、スカしッ屁だって十分オソロしい。何しろ、「音のしないおならは臭い」「スカしッ屁は臭い」とよく言われるほどそのに臭いは強烈だとされているのである。スカしッ屁は、ステルス戦闘機のごとくいきなり我々の鼻腔奥深くに達し、そして姿を現した瞬間にはもう我々の体の鼻の奥にその恐怖の毒ガスを充満させていくのである。
ところで、ステルス戦闘機の恐ろしさはともかく「音のしないおならは臭い」というのは本当なのだろうか?当たり前のように口にされる「スカしッ屁は臭い」というセリフであるが、それは何か事実に基づいたものなのだろうか?そんなことはきっと誰しも一回は不思議に思ったことがあるに違いない。そこで、資料などを調べてみると実際にスカしッ屁は臭いという科学的根拠があるらしい。何でも、音がするしないは大抵の場合「おならの量」で決まるらしく、おならの量が多い場合には音がして、おならの量が少ない場合には音がしないというのである。そして、量が多いおならの原因は穀物を食べた時にでんぷんや繊維質が発酵して発生するメタンガスで、それはほとんど臭くないというのである。ところが、量が少ないおならの場合には、そのおならの原因は肉類の蛋白質・脂肪類が発酵して発生するアンモニア・インドールなどで、これが実に臭いというのである。だから、量が多いおならすなわち音が出るおならは臭いけれど、「量が少ないおなら」つまり音のしないスカしッ屁は臭いというのだ。統計的には「臭くないスカしッ屁は気づかれない」から「気づかれるスカしッ屁は必ず臭い」「だからとりたててスカしッ屁が臭いわけではない」という理屈も成り立ちそうなものだが、そんな理屈はさておき「スカしッ屁」の臭いは事実オソロシいものらしい。
「スカしッ屁」の臭いが事実オソロシいとすると、音もなく訪れるそんなオソロシイ兵器から私たちはどのようにして身を守れば良いのだろうか?音もなくいきなり鼻腔に忍び寄ってくる「スカしッ屁」という恐るべき化学兵器からどのようにすれば身を守ることができるのだろうか?そこはもちろん、身を守るためにはまずはその対象をよく知らなければならないのである。敵を知らずして敵に勝つことはできないのである。「スカしッ屁」から身を守るためには、「スカしッ屁」をよく知らなければならないのである。別にそんなことを知りたくもない、という気持ちはもちろんココロの奥底に強く強くあるのだけれど、身を守るためにはそんなことは言っていられないのである。自分のみを守るためには、私たちはおならについて少しばかり考えてみなければイケナイのだ。…というわけで、今回はおなら(毒ガス)が体内から放出(放屁)されたのちに、オナラ放出口近辺で起きている現象を考えてみることにしたい。
今回は、まずはオナラが体内から外に放出された瞬間を考えるために、とりあえず「音のするオナラ」と「スカしッ屁」が「黄門様」から放出されたあとの噴出風速ベクトル(放屁ベクトル)をナヴィエ・ストークス方程式の計算エンジンにNaSt2Dを使って計算してみた。計算領域は放出口の外側、パンツの内側というごく狭い領域である。計算領域の左中央辺りに黄門様が位置しており、計算領域の右側にはパンツがある。また、ここではパンツと言ってもビキニやブリーフのようなピッタリお肌に密着タイプではなく、トランクスのように肌との間に空間が存在するタイプを仮定している。そして、「音のするオナラ」の場合には強く早く小刻みに「ブーッ」っとオナラが放出口から放出され、「スカしッ屁」の場合には「スーッ」と弱~くオナラが黄門様から放出されることにしてみた。下の二つのグラフが、そのようにして計算してみたオナラが出たときの黄門様の外側パンツの内側における「音のするオナラ」と「スカしッ屁」のオナラ噴出風速ベクトルである。音でいうなら、左が「ブーッ」で、右が「スーッ」なのである。
もちろん、言うまでもなく上の計算は実に大雑把で簡易的なものだが、「音のするオナラ」の場合には、おならの風速ベクトルの方向が刻々変わり、またその大きさも大きいことから、放出口外側ですぐに急速に拡散してしまうことが予想される。すなわち、毒ガス濃度がパンツ内ですぐに薄まり、おならガスの危険度が低下していることが判る。黄門様の外側パンツの内側でおならガスが急速に拡がっているようすが目に浮かぶようである。絶対に、目に浮かべたいとは思わないのだがこのグラフを見るとそんな様子がまぶたの裏にまざまざと浮かんでしまうのである。
それに対し、「スカしッ屁」は「スー」っと滑らかに出るがために毒ガスが拡散せず、放出口を出た後も毒ガスの危険濃度を保ったまま「まとまったガス雲」として戦隊飛行を続けていくことが予感される結果なのである。「スカしッ屁」はその毒ガス成分だけでなく、そのガス拡散度合いも考えてみる価値もあるかも知れない(考えたくないが)、とも思わせるのである。
というわけで、今回は何とも中途半端な計算をしただけで、オナラの風速ベクトルを予想しそのオナラの運命に考えを巡らせてみたのであるが、その中途半端さには実は理由がある。何しろ、これまでスクール水着、疑似オッパイ、山本式エアコンなどさまざまな物体に対する流体計算をしてきたが、今回の黄門様近くのスカしッ屁の風速ベクトル計算ほど何ともやる気がおきず、気が乗らず、頭の中で計算対象を想像したくないものも初めてなのである。対象物を強く心の中でイメージできなければ、まともな予想などもできないわけであるが、どうにもパンツの中のオナラをイメージしたくなかったのである。そのせいで、どうにも中途半端な結果になってしまったのである。
あぁ、こんなことではオナラから身を守ることができないぞ、おならを心の中で強くイメージしなければイケナイぞ、と強く自分を戒め、続編へ向けてがんばらなければと思う今日この頃なのである。が、しかしまた、おならを心の中で強くイメージするのと、オナラから身を守るのであればどっちが重要か少し悩んでしまい、続編もちょっと…と思ったりもする今日この頃なのである。
2008-07-07[n年前へ]
2008-12-03[n年前へ]
■ハードウェア要らず?の遠隔リモコン制御
「汎用赤外線リモコンI/Fが使えないエアコンを外出先からオン・オフするにはどうしたらいいか?」ということが話題になっていました。
使える材料として「遠隔操作できるPC」がある、ということなので、「(新たに追加する)ハードウェア要らず?の遠隔リモコン制御」を私も考えてみました。それは「CDトレイをソフト制御してエアコンのリモコンのオン・オフをする」という、実に原始的メカニカルな「アイデア」&「実装」です。
思いついたらやってみよう!というわけで、ソフトウェアを仕立て、万力でエアコンのリモコンを固定して、hirax.netが稼働しているサーバのCDドライブを外に引っ張り出し、実際に検証してみた結果が下に貼り付けた動画です。ケータイで撮影した動画ではわかりづらいかもしれませんが、CDトレイの角でリモコンのボタンがきちんと押されて、エアコンがピピッと鳴り、そしてエアコンからの送風が始まりました。
ちなみに、書いたコードはwin32GuiTest.rbを使ったので、こんな具合になります。「書いた」というほどのものでは、ないことが丸わかり…です。
require 'win32GuiTest' sleep 5 gui=Win32GuiTest.new gui.cdAudioDoorOpen動作としては、CDトレイが開き、リモコンのボタンを押し、何かにぶつかったことをCDドライブが検知し、CDドライブのトレイが(勝手に)自動で閉まる・・・という具合です。こういう動作をするスクリプトを外出先からPCを起動させる時に動かせば、あるいは、常時動いているhttpサーバからでも呼んでやれば、遠隔リモコン動作システムのできあがり、ということになります。
というわけで、今日作ってみたガラクタは「ハードウェア要らず?の遠隔リモコン制御システム」です。
2009-02-24[n年前へ]
■FOMAネットワーク接続の自動販売機
自動販売機の前に立つと、自動販売機の上隅に、黒い変な物体があることに気がついた。よくよく眺めてみると、FOMAのアンテナである。SUICA支払いが可能な自動販売機なので、課金情報などをネットワーク通信するためのFOMA通信ユニットが、上隅に取り付けられていた、ということなのだろう。
SUICAを使うことができる自動販売機以外にも、(たとえばFOMA接続を介して)ネットワークに接続された自動販売機がある、と聞く。これからの時代、ますます、自動販売機・ポスター・エアコンといった、各種さまざまなものが、ネットワークに接続されていくに違いない。
そんな時代では、どんな便利・不便利があって、何が必要となって、何が不要となるのだろうか。