hirax.net::Keywords::「実験」のブログ



2003-03-28[n年前へ]

Google・Toolbarの分散コンピューティング機能を実験公開 

 という記事。はてな?も、いやそもそも、社会全体が元々こんな分散コンピューティング環境なんだよなぁ。

2003-05-11[n年前へ]

icc 

 昨日、初台のicc(Inter Communication Center)に行ってきた「芸術と科学の実験」はそこそこに面白かった。展示物は少なく人は多い。霧のスクリーンにダンス画像を投影しているものはとても気持ちよく、面白かった。
 iccのページに飾られているジャグラーを見ることができなかった(それともない?)のは少し残念。

2003-06-08[n年前へ]

はてなダイアリのリンクランク 

 勉強がてら、昨日作ったスクリプトを動作させて、今日の「はてなダイアリから外部へのリンクランキング」を調べてみた。もちろん、そういうリンクランキングの機能自体がはてなダイアリにはすでにあるわけだけれど、そのデータをさらに加工したかったので、とりあえず二つ以上のダイアリから(はてなダイアリの外部へ)リンクされているリンクを抽出してみた。二つ以上のダイアリで重複している外部へのリンクが驚くほど少なかった。また、声優とアイドル関連が強いなぁ、というのがとりあえずの感想である。Webページの母集団をはてなダイアリの3000ページから他のページ群も足して違いを眺めてみようかな。
 あと、はてなダイアリ相互のリンクを除外しなければ、その場合にはコメント欄のリンクが支配的になるのだろうか?というわけで、実験結果がこの「はてなダイアリのリンクランキング」 はてなダイアリのキーワード取得処理も少し変えた方が良さそうかな。

2003-06-30[n年前へ]

人生と商いは止まらない列車 

 胃潰瘍に一度はならなくちゃとか、がんの治療を続けながらも仕事を続ける人の凄さだとか、そんな職場の世間話を実験室で少しする。人それぞれ、泣き笑い色々あるんだろうなぁ。
 なんだか、本当に「人生と商いは止まらない列車」って感じだ。

2003-07-21[n年前へ]

美人の微分方程式 

あなたの写真を美人にしよう

 ここで作成したソフトのオンラインバージョンが作成されています。


あなたの写真を美人にしよう

 先日、ブサイク・フィルタという面白いソフトウェアを知った。それが一体どういうものかというと、なんと画像の微分成分を原画像に足すことで「どんな美人もブサイクにしてしまう」という画像処理ソフトなのである。何が美しく何がブサイクか、というのは人間の感性の問題でもあるし、そんな美醜を機械が処理するのは難しそうに思えるだろう。しかし、実際にブサイク・フィルタのアプリケーションで処理を行ってみると、下に示した例で判るように、確かに「美人がほどよくブサイクになってしまっている」ことが判る

原画像
原画像
「ブサイク」処理後
ブサイク画像

 このフィルタは一体どうやって美女をブサイク化しているのだろう?と不思議に思いながら、ブサイク・フィルタの説明書を読んでみると、そこには
ブサイク画像 = 美人画像 + 微分成分
という式で処理をしている、と書いてある。通常、スケッチ風にしようとして微分することはあるが、それでブサイクな感じも得られるというのはちょっと新鮮だなぁと思っていると、前後して
 画像の微分成分を原画像に足すことで「どんな美人もブサイクになる」のなら、画像の微分成分を原画像から引くと「どんなブサイクも美人になる」のでしょうか
なんていう質問メールを頂いた。なるほど、確かに
ブサイク画像 = 美人画像 + 微分成分
という方程式が成り立っているのであれば、この式を少し変形した
美人画像 = ブサイク画像 - 微分成分
という方程式だって、成り立っているかもしれない。人を勝手に「ブサイク」にしてしまうフィルタも面白いが、人を勝手に「美人」にしてしまうフィルタだって同じように面白いかもしれない。しかも、面白いだけではなくて実用性もあるかもしれないということで、今回はこの「美人画像の微分方程式」について考えてみることにした。

 まずは、
ブサイク画像 = 美人画像 + 微分成分
という式により行われている処理がどのようなものであるかを考えてみよう。これは「微分成分」が、明るいところと暗いところの境界部で大きくなるものであって、それを原画像の輝度値に足している(明るくする)と言うことから、結局、行われていることは「明るいところと暗いところの境界線を明るくする」という処理であることがわかる。

 そして、人間の顔の中では
「明るいところと暗いところの境界部」 =「目や口といった暗く色のついている部分」の境界部
であることから、この式は結局のところ「目や口の境界部を明るくする」という処理を行っていることになる。そして「目や口の境界部を明るくする」と、つまるところ「目や口が小さく見える」ということになる。「大きな瞳を持つ」ということは美人であるための大きな条件の一つだろうから、目が小さくなるということは、美人度が低くなり「ブサイク」になるというのはとても自然なわけである。これが
ブサイク画像 = 美人画像 + 微分成分
という「ブサイク」微分方程式の意味であるわけだ。

 そしてまた、逆に
ブサイク画像 - 微分成分
という処理をすると、目や口を大きくはっきり描くことになり、結果としてはきっと美人になるに違いないのである。だから、先のメールで指摘されていたように
美人画像 = ブサイク画像 - 微分成分
という「美人」微分方程式が成り立つに違いない、ということになる。

 とはいえ、これだけでは単なる推論に過ぎないわけで、実際に試してみなければならないだろう。そこで、この
  1. 「ブサイク」微分方程式
  2. 「美人」微分方程式
の処理を行うアプリケーションとPhotoshopプラグインを試しに作ってみて、これらの微分方程式が成り立つかどうかの実験をしてみることにした。

 まずは、「ブサイク」微分方程式をもう一度確認してみよう。これはもちろん先のブサイク・フィルタと同じで確かに「目や口が小さくなって」原画像よりもブサイクになっていることがわかる。

原画像
原画像
「ブサイク」処理画像
ブサイク画像
 そして、次に「美人」微分方程式の処理を行ってみた。原画像が元々かなりの美人なので判りにくいとは思うが、「美人処理」を行ったものは確かに美人化されていることがわかる。どうやら、「美人」微分方程式は正しく成立しているようである。

原画像
原画像
「美人」処理画像
ブサイク画像

 そして、もっとわかりやすいように、先に作った「ブサイク」画像に対して「美人処理」をしてみたものが次のようになる。もともとの「ブサイク」原画像がずいぶんと美人化していることを確認できることと思う。

原画像(「ブサイク」)
ブサイク画像
「美人」処理画像
ブサイク画像

 ところで、今回考えてみた「美人」微分方程式は目の縁取りを行うことで目を大きく美人に見せることになるわけであるが、それは結局のところ女性の化粧と同じである。「目の回りにアイラインやらアイシャドーやらを入れて、目を大きく美人に見せる」ということを機械的にしているだけのことである。「ブサイク」微分方程式は女性の化粧を落とした顔を見せているのと同じ事であるし、「美人」微分方程式は女性に化粧をした顔を見せているのと同じことである。女性は化粧次第で変身するとよく言うが、今回の処理をいろんな人達にかけて、その処理前後の画像をじっくりと眺めることで、その人達の化粧前後の顔を想像してみるのも面白いかもしれない。あるいは、あなたの写真を(もっと)美人にしてみるのも面白いかもしれない。



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