hirax.net::Keywords::「泣き顔」のブログ



2002-10-29[n年前へ]

正二十面体の地平線の向こう 

 今日頂いたSさんからのメールを、ほぼそのまま転載。最後の「hirax.net風」という辺りは少しばかり曖昧かつ楽観的にしてしまいました。
Sさんのトレーラーハウス世界を映す玉手箱 - 掌の上の不思議な世界 -

 どんな写真で作ろうかな?と考えてみて思ったことは、 「パノラマ水晶玉みたいな写真外向き正二十面体」はワクワクして楽しそうだし、「内側を覗きこめる写真内向き正二十面体」はドキドキしてとても楽しいだろうけれど、でもふつうの視野の写真を正二十面体にしたものだってとても趣があるということです。

 特に、二十面体の作る人工地平線が写真に与える効果はとても不思議です。「普通だとぼんやりとしか見えない地平線」が「正二十面体上の人工地平線」ではくっきりと見えていて、近くの物さえも地平線が覆い隠すさまがとてもよく見えるのです。

 例えば、壁に掛かっている妻と私の幸せそうな記念写真も、正二十面体上の世界では
  (正面から見ると)幸せな夫婦者
  (左から見ると)アホづらに薄笑いの怪しい男一人
  (右から見ると)ほほえむ女一人
  (裏から見ると)二人ともいない背景だけの世界
と姿を変えて、この人工地平線は非情ともいえる強制力で見るものへの印象・意識を変化させるのです。ちょっと角度を変えるだけで、妻のすぐ隣にいるはずの私が地平線の彼方へと押しやられて、それなのに(むしろ)幸せそうな妻が残り、さらにもう少しほどずらすと風景だけになってしまうのです。

 例えば、二十面の何処かの一面に泣いている人が写っていても、その泣き顔は「地平線の向こう」の他の面からは見えないのです。かなしいことに、なかなかその泣き顔は心に映らないのです。

 ふと考えてみれば、私たちはみんな一人が一つの面に立っていたのかもしれません。もしかしたら、私たちの地球は六十億面体だったのかもしれません。六十億面体の上の、六十億のそれぞれの平面の上に立ちつくす私たちにはすれ違う人さえも「地平線の向こう」で、世界の上で起こる色々なできごとだって、やっぱりなかなか心に映らないのかもしれません。かなしいことに。

 だけど、掌の上で正二十面体の地平線を眺めれば、「普通だとぼんやりとしか見えない地平線」をはっきりと眺めることができれば、その地平線の向こうだってきっと見えてくるような気がします。少しくらいは、その向こうの景色や人が心に映るような気がします。正二十面体をちょっと転がしてみれば、「地平線の向こう」だってゆっくりと見えてくるのかもしれません。

2003-05-06[n年前へ]

ぼくらの一日が景色を描く  

お月さま 以前、ネットワーク上にたくさん散らばっている「笑顔」を集めて、一枚の風景を描いてみたことがあった。屈託のない笑顔もあれば、泣き顔もあるだろうし、こわばっているようなそんな笑顔だってあるだろう、そんな笑顔を集めて一枚の絵を作ってみたことがあった。

 今さっき作ってみたのはこんな「景色」だ。この写真の本物は実はとても大きいから、ここに貼り付けた写真では細かいところはよく判らないかもしれない。きっと、変な三日月の人形かな?と思う位だろう。

 だけど、この写真を拡大してみれば、実はモザイク画であることが判る。よく眺めてみれば、色んな人達が書いているはてなダイアリのWEBページを集めて作ったモザイク画であることが判る。昨日から今日にかけて「色んな人が書いたその日の出来事」で作った一枚の景色であることが判るかもしれない。つまるところ、この写真は数百人のある一日の日記を集めて作った一枚の景色だ。

 何処かの誰かが一日の出来事をWEBページに書いてみる。笑顔もあれば、泣き顔もあるし、何にもない一日だったかもしれないし、あるいは呆然とするような一日だったかもしれない。

 そんなWEBページをちょっと遠くから眺めると、色んな風景が見えてくる。

2003-05-07[n年前へ]

ぼくらの一日は風景を描く 

はてなダイアリー・デ・モザイク


 人間の想像力は貧しくもあり豊かでもあると思う。例えば、びっしりと文字が詰まっている小説を読んでみても今ひとつ実感がわかないこともあるし、ほんの少しの文字だけの日記を読んだだけでわくわくすることもある。そんな風に、文字だけで色んなことを想像できたりもするし、文字だけでは今ひとつ判らないことだって多かったりする。もちろん、その逆のことだってたくさんある。

 そういえば、WEBの世界でよく見かけるアンテナ・ページ(=WEBページが更新されているかどうか調べるページ)はたいていが文字だけで書かれているものがほとんどのような気がする。それらのアンテナは更新された内容を文字で表示してくれて、ぼくらはそのアンテナが表示する文字を読んで更新されたページを読みに行くわけだ。いわば、電車の中に吊られている中吊り広告を読んで週刊誌の発売を知って、そして週刊誌を買いに行くようなものだ。

 だけど、電車の中の中吊り広告の場合はシンプルな文字だけじゃなくて、もっともっとカラフルで強烈に目に入ってくるものがほとんどだ。人間の想像力は豊かでもあるけれどやっぱり貧しくもあるから、単なる文字の羅列ではなくてもっと色とりどりに目に入ってくるような広告がほとんどだ。WEBの世界のアンテナにだってそんなカラフルなアンテナがあっても良いに違いない。

 そう思って、こんなアンテナを作ってみた。「はてなダイアリー」というウェブ日記サービス上で書かれている日記達の更新情報をカラフルなWEBページのサムネイル画像で表示する「はてな・デ・モザイク」というサムネイル・アンテナだ。「はてなダイアリー」の中から600ページほどを更新順に小さなWEBページ画像で並べて表示する、そんなアンテナだ。
 
 

はてな・デ・モザイク
(とても画像がたくさん入ったページです。重いです。)

 とりあえず、こんな風にサムネイルで表示すると、色んなページが鮮やかに目に入ってくるに違いないと思う。例えば、1日一枚づつ花の写真を飾っているページとか、1日一枚アイドルの写真を飾っているページとか、とにかくよりどりみどりのページが目に入ってくるはずだ。そして、これはもちろんアンテナだから、誰かが日記を書けこめば、そのページは小さくだけど上の方に浮かび上がってきて表示され、あなたの目にとまることになる。カラフルなサムネイル・画像群が作る「はてな・デ・モザイク」の世界は、はてな日記を上から眺めているようなもので、そんな世界を眺めていると近くでは見えなかった色んなものがきっと見えてくる。上空の世界を飛んで下の世界を眺めてみれば、きっとこれまで近くからそんなページ達を見ていたのとは違う感覚に襲われるに違いない。それぞれ小さく見える色とりどりのページ、それぞれ誰かが書いてる何処かであった1日の日記を読めば、これまでとは違う感覚を少し感じたりするに違いない。
 

 例えば、600人が書いている600種類の日記と言えばすごく数が多いような気もするけれど、上から眺めてみればそれはそれはとても小さく密集した狭い世界のような気もするだろう。はてなダイアリの上空の世界を飛んでみれば、きっと何処かで手を振っている人もいるし、きっと近くにだってよく似た人もいるに違いない。
 

 そういえば、以前ネットワーク上にたくさん散らばっている「笑顔」を集めて、一枚の風景を描いてみたことがあった。屈託のない笑顔もあれば、泣き顔もあるだろうし、こわばっているようなそんな笑顔だってあるだろう、そんな笑顔を集めて一枚の「絵」を作ってみたことがあった。そんなことを思い出しながら、今日は下の写真のような「一枚の風景」を作ってみた。この写真の本物は実はとても大きいから、ここに貼り付けた写真では細かいところはよく判らないかもしれないだろうし、きっと「何か変な三日月の人形かな?」と思うくらいのものだろう。
 

はてなダイアリの一日で景色を描く

 だけど、この写真を拡大してみれば実はモザイク画であることが判る。よく眺めてみれば、色んな人達が書いているはてなダイアリのWEBページを集めて作ったモザイク画であることが判る。昨日から今日にかけて「何百人もの色んな人達が書いたその一日の出来事」で作られた一枚の景色であることが判るに違いない。つまるところ、この写真は数百人の人達のとある一日の記録を集めて作った一枚の風景だ。

 何処かの誰かが一日の出来事をWEBページに書いてみる。笑顔もあれば、泣き顔もあるし、何にもない一日だったかもしれないし、あるいは呆然とするような一日だったかもしれない。そんなWEBページをちょっと遠くから眺めると、色んな風景が見えてくる。ぼくらのの想像力は貧しくもあり豊かでもあるけれど、きっと何かが見えてくる。ぼくらの一日の記録はきっと何かの風景を描いているに違いない。

2004-05-03[n年前へ]

顔文字「ぼくんち」 

 「ぼくんち」を描く西原理恵子の絵はとても記号化されている。「笑う」顔は本当に「笑う顔」だ。だからこそ、その記号化された「笑い顔」が泣き顔に見えたりもする。

 そんな記号化された顔で描かれているならば、その顔を顔文字にしてしまうのも良いだろうか? いっそ、顔文字で「ぼくんち」を描いてみるのも良いだろうか。記号化された顔文字で「笑うしかない顔」を表してみるのも良いだろうか。

 というわけで、上手くできないけれど、適当に顔文字で貼り付けてみることにしよう。ついでに、ひらがなもカタカナにして。

「ボクンチ」 113,114話ソノ日ジイチャンハ古イ漁船に乗ッテヤッテキタ。調子ノ悪そうなディーゼルエンジンの音ガばひばひイッテイタ。「二太かっ。オマンが二太かっ」 (⌒○⌒)ジイチャンハ海の水と機械油と焼けた鉄のニオイがシタ。ソレハボクの町と似たニオイでボクハずいぶん安心シタ。 ꇊꋞꇻꋞꇋꆿꆡ(軟-軟 )…ゾウの頭ノカタチヲシタ入り江ヲ通ッテ、恐竜の入り江を過ギルト、イヨイヨボクノ町ガ見エナクナル。/\/\  /\〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜  (゜(6 )「ジイチャン。ボク知ッテンデ」「コウユウ時ハ笑ウンヤ」    ( ∩ _ ∩ )



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