2009-07-13[n年前へ]
■「夏目なにがし」について
「何かを作り出す」ことが好きな人もいれば、「何かを動かす」ことが好きな人もいる。新たに自分が何かを生み出すにせよ、(自分が作ったものでない)何かを(それが新鮮だと感じられる場所に)動かすにせよ、「その何か」にお金を払っても良いと感じる人がいたならば、そこに「価値というもの」が生まれることになる。
何かを作るにせよ、何かを動かすにせよ、その行動を起こした瞬間に、必ずしも「価値が生まれる」わけではない。もしも、何か価値が生まれた時、その瞬間、何かが作り出されり・何かを動かした人に、その価値の対価が還元されるならば話は単純だ。しかし、現実社会では、そうでない場合も多い。
そんな場合、価値の対価はどこに還元されるのが良いだろう。それは、その「何かが生み出されたり・運ばれてきたとき」と価値が生まれた瞬間とのタイムラグや、その状況次第のところもある、と思う。
今、価値の対価をどのように還元するのが良いかをふと考えてみると、その判断基準のひとつは、「価値が生み出されるか否か」ということで判断しても良いのではないか、と思う。「価値が生み出された」ことに対価を払いたいと願うのならば、その対価は「価値を新たに生み出すこと」というのも、至極当然であるように思われる。
そんなことを、「「夏目漱石」は日本の共有文化財産です」という記事を読み、ふと考えた。
2009-09-05[n年前へ]
■台湾自転車メーカーが軽視する日本市場
白井健次の「YS‐11、走る!―たった一人で世界と闘う技術者魂 」から。
要するに台湾のメーカーが重視するのは近くにある日本ではなく、遠くにある欧米マーケットという不思議な状況が続いているのだ。(中略)だが、そんな日本の風潮も、ここのところやや変わってきた気配を感じる。本当にいいものを自分で見分け、長い間乗るという方向に変わっていけば、日本にも本格的な自転車文化市場が形成されていくことだろう。
2009-11-21[n年前へ]
■消費者物価指数とポジティブ・フィードバック
景気の変化をわかりやすく眺めてみたくなったので、 日本の消費者物価指数(CPI)のグラフを張り付けてみた。このグラフは、右下部にある小さなボタンを押すことで、表示する内容を切り換えることができるものである。
このグラフには、1ページ目に「主な消費者物価指数(前年同期比)の推移」が、2ページ目に「主な消費者物価指数の推移」が、3ページ目に「消費者物価指数と前年比の推移」が収録されています。
2ページ目や、3ページ目を眺めると、ここ2,3年は、実に単調に消費者物価指数が低下し続けていることがわかる。この消費者物価指数低下が続くことの要因は、一体どんなものがあるのだろうか。新聞記事をしっかり読んでいれば、その要因分析結果などが解析・解説されているのだろうか。
・・・それにしても、と思う。経済社会はどう考えても、制御工学的にはポジティブ・フィードバックの不安定極まりない世界に思えてならない。少しの外乱が、大きな変動を生み、その変動がさらに激しい波を生むようにみえる。もしかしたら、そこには結構長いムダ時間があったりして、意外にセンシティブではないのかもしれないが、やはりポジティブ・フィードバックの不安定な状態に見える。かといって、安定を実現するネガティブ・フィードバックでは、永遠に一定で変わらない世界になってしまう。おそらく、それでは何の発展もなく進化さえしない世界になってしまうかもしれない。
ポジティブ・フィードバックからは安定な状態は生まれない。上がり続けるか、下がり続けるかで、結局は「発散」してしまうことになる。
次に平積みされる本が、もしも「節約ライフ」的な本だとしたら、景気にはまさにポジティブ・フィードバックが働いていることになる。それらの書籍は、不況への後押しをするポジティブ・フィードバックである。「ポジティブ」という名前が付けられた、しかし、それは同時に不況への案内図なのかもしれない。
以前は途中で挫折したが、もう一度、経済学の教科書に書いてあることをMatlab/Simulinkで実装しつつ、学んでみよう。
2010-01-13[n年前へ]
2010-02-24[n年前へ]
■広告費7700億円が1年で消えた!ネットが新聞を抜いたのではない?フリーペーパーが雑誌を抜く?
「広告費7700億円が1年で消えた!ネットが新聞を抜いたのではない?フリーペーパーが雑誌を抜く? ~日本の広告費2009から見る広告業界の今~」から。
ネットが新聞を抜いた、というよりも、新聞の落ち込みが大きすぎて前年比横ばいのネットの広告費を突き抜けて落ちてしまったように見える。実際に、ネット広告業界で業績をのばしている企業は一部企業に偏っており、多くの人にとってはネット広告業界好調の実感がわかないのが現実だ。
低迷が続くフリーペーパー広告よりも早いスピードで雑誌広告が縮小している、という結果だ。宝島社をはじめとする付録つきの女性誌や、ブランドムックが部数を伸ばしているが、「エスクァイア日本版」「小学5年生」「小学6年生」「PINKY」などが次々休刊するなど、大型の休刊が相次ぎ、2010年も一部雑誌を除いたこうした傾向は続くと見られている。