hirax.net::Keywords::「版画」のブログ



2008-04-06[n年前へ]

「銀スクラッチ」と印刷の「見当違い」 

 小学一年生 四月号の冒頭は、「人気もの 入学おいわい! 4大ぎんはがし」というプレゼントコーナーだった。きらりん☆レボリューション / 恐竜キング / たまごっち / ポケモン という4大人気者を題材にした、銀スクラッチを使ったプレゼント特集である。イラストの中に、12~15個程度「銀スクラッチ」で隠された部分があって、そのうちの8割くらい(たとえば、10個程度の部分)の銀スクラッチをセロハンテープで剥し、「あたり」が多く出ればプレゼントに応募することができるのだ。

 こういった「銀スクラッチ」は、後ろから強い光を中てると「(銀スクラッチの下に隠されている)こたえ」が浮かび上がって見えるものが多い。この小学一年生 四月号のプレゼントクイズの場合も、やはり後ろから光をあてると、答えが透けて見えてくる。右の画像は、きらりん☆レボリューション のイラストを白色LEDで背後から照らすことで、「あたり」と「はずれ」を透かし見た場合である。朱色インクで印刷された「あたり」と藍色インクで印刷された「はずれ」という文字が、やはり浮かび上がって見えることがわかる。  また、右の画像は、恐竜キング の場合である。やはり「(あたりを示す)ディノテクターのイラスト」と「はずれ ×」の違いを明瞭に見て取ることができている。それは、他の2つの たまごっち / ポケモン クイズでも同じである。


 そんな風に、強い光などを使って「銀スクラッチ」の下にあるものを見ることができるわけだが、小学一年生 四月号の「銀スクラッチ」プレゼントクイズの場合は、そんなことをするまでもなく、実はこたえがわかるのだった。通常印刷部分と銀スクラッチの印刷がズレてしまい、位置が合っていないのである。つまり、「見当違い(何色も色を使う版画で「色合わせ」するための印を「見当」と呼ぶ)」なのである。だから、右の画像のように「あたりを印刷した朱色インク」と「はずれを印刷した藍色インク」が見えてしまっているのである。

 しかし、実はこんな銀スクラッチの「見当違い」が、わざと行われているものだったりすると面白い。「小学一年生」たちに、考える力・想像する力を付けさせるために、正統派ミステリの「読者へのヒント」のごとく、わざわざ「見当違い」を行っていたとしたら…とても面白いと思う(もちろん、そんなことは現実にはないのだろうが)。

小学一年生四月号の銀スクラッチ小学一年生四月号の銀スクラッチ小学一年生四月号の銀スクラッチ小学一年生四月号の銀スクラッチ小学一年生四月号の銀スクラッチ小学一年生四月号の銀スクラッチ小学一年生四月号の銀スクラッチ






2009-02-11[n年前へ]

iPhoneアプリ版 「ナンシー"小"関風パッチもん版画」作成ソフト 

 今週中にiPhoneアプリ版 「ナンシー"小"関風パッチもん版画」作成ソフト(by gravity loves time)が、近日中にAppStoreから、「無料で」使用できるようになるようです。下に貼り付けた動画で、使用しているようすを眺めることができますが、不思議なくらい、とても気持ちよく、楽しのです。

 リリース予定日は、今のところ2月28日予定(前倒しの可能性あり)ということですから、iPhoneを持っている人は使って遊んでみると、良いのではないでしょうか。

 きっと、iPhoneを使ってこのソフトウェアを作った方は、完成品をいじりながら、とてもワクワクしただろう、と想像します。何だか、iPhoneがとても欲しくなりますね。そして、アプリケーションを、とても、とても、作ってみたくなります。





2009-08-12[n年前へ]

リリー&ナンシーの小さなスナック 

 ナンシー関が亡くなるまで続いたリリー・フランキーとの対談「リリー&ナンシーの小さなスナック 」に収められている、リリー・フランキーによる「あとがき」から。

 繊細な人でしたから、他人を無意味にほめることはなかったし、また、単なる悪口を書くような文章も読んだことがない。気の強い人ではなかったから、書かれる対象以上の重圧を自分で受け止めて、きめ細やかに文章を綴り、消しゴムを彫っているのだと僕は感じていました。

2009-08-25[n年前へ]

”消しゴム版画風”画像作成ソフトの”mixiアプリ”「人生スタンプ」公開 

 数日前、読めばワクワク楽しくなる「詳解 OpenCV」で、こんなことを書きました。

 たとえば、「ナンシー"小"関 風 パッチもん版画」作成ソフトはOpenCVを使っているおかげで、全部でも実質2~30行程度のプログラムだったと思います。

 その「ナンシー"小"関 風 パッチもん版画」作成ソフトのソース・コードを元にしたmixiアプリ、「人生スタンプ」が、今日公開されました。

 マイブームをスタンプラリーにして共有するmixiアプリです。自分だけのこだわり、ローカルなネタで撮った写真を、 スタンプ風に加工し自分だけのオリジナルスタンプ帳がつくれます。写真を撮ってきてアップするだけでゆるいコミュニケーションができます。コミュニケーションだけでなく収集欲、自慢欲を満たします。
 かわいいスタンプ風の画像加工には下記のアルゴリズムを利用しています。『「ナンシー”小”関 風 パッチもん版画」作成ソフト』

 ところで、もう「ナンシー”小”関 風 パッチもん版画」という名称を、もう書くこともないし・使うこともないと私は思います(一時の感情で、コードを書き・そして名前を付けてしまったように思います)。

 だから、これからは違う名前として書くのなら、たとえば(この適当に仕立てた)「”消しゴム版画風”画像作成ソフト」のソースを、今回のmixiアプリのように、何か前向きな使い方をしたり・有意義に使って頂けるのなら、心から嬉しく思います。

2009-09-01[n年前へ]

Microsoft C++ 2008 Expressで「OpenMP対応のOpenCV」と「”消しゴム版画風”画像作成ソフト」をビルトする 

 読めばワクワク楽しくなる「詳解 OpenCV」を読み、何だかOpenCVを使ったプログラミングをしたくなったので、無償で使うことができる開発環境Microsoft Visual C++ 2008 Express Editionで、先日、OpenCVの最新(trunk)版をビルドしてみました

 ちなみに、Windows SDK for Windows Server 2008 and .NET Framework 3.5をインストールすると、Microsoft Visual C++ 2008 Express Editionでも、OpenMP(並列計算ライブラリ)を使う設定でOpenCVをコンパイルすることができますので(上位バージョンなら必要ファイルが最初からインストールされています)、なるべく高速に計算させたいという人は、上記ライブラリをインストール後に、OpenCVライブラリをビルドし直しても良いかもしれません。

 ちなみに、そういった作業をしてみると、上記必要なヘッダファイルや、デバッグ版・リリース版のライブラリが、CisualC++のディレクトリにインストールされ使うことができるようになり、それらファイルを読みに行くようしておくことで、Microsoft Visual C++ 2008 Express Editionで「OpenMP対応のOpenCV(trunk版)」をビルドすることができました。

 ・・・と、これだけではつまらないので、せっかくですからOpenCVを使って書かれている”消しゴム版画風”画像作成ソフト(「ナンシー"小"関 風 パッチもん版画」作成ソフト)を(ソースファイルを修正し)、ビルドしてみることにします。ソースファイル・バイナリはここに置いてありますので、そこから試しに nancyKOseki20060719.cpp をダウンロードします。そして、3行目の

#include "stdafx.h"
をコメントアウトし、メイン関数の
int _tmain(int argc, _TCHAR* argv[])
int main(int argc, char* argv[])
とします。そして、OpenCV trunk版をビルドすることで作成される各種ライブラリ
highgui111.lib
cxts111.lib
cv111.lib
cxcore111.lib
ml111.lib
cvaux111.lib
cvhaartraining.lib
を「追加の依存ファイル」に追加したプロジェクトを作成し(ここで作成したプロジェクトファイルを使いまわすと、設定が面倒でなくて良いかもしれません)、そこに上記で修正した nancyKOseki20060719.cpp を加え・ビルドすると、Miscrosoft C++ 2008 ExpressでOpenMP使用のOpenCV trunk版を用いてコンパイルした「”消しゴム版画風”画像作成ソフト」ができあがる、というわけです。

 今回は、OpenMPを使って書きなおしたわけでなく、単にMiscrosoft C++ 2008 Expressで(OpenMP使用の)OpenCV trunk版を使って、コンパイルを通るようにしてみただけですが、ソースファイルから実行できるアプリケーションを作成したり・自分なりのカスタマイズをしたりし始めると、少しワクワクしてくるかもしれません。

 そして、クロス・プラットフォームの便利さを活用し、たとえば、iPhone版mixiアプリ版WEBアプリ版・・・といったものと同じように、さまざまな環境下で動くように改造したりしてみるのも面白いかもしれません。



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