hirax.net::inside out::2009年08月22日

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2009-08-22[n年前へ]

読めばワクワク楽しくなる「詳解 OpenCV」 

 オライリージャパンから「詳解 OpenCV 」を献本して頂いたので、リュックに入れて、持ち歩きつつ読んでいます。画像処理プログラミングをする際にOpenCVを使うことも多い私ですが、この本はとても面白く感じます。私よりOpenCVを使ったことがない人でも、端的に言えば、OpenCVを知らない人でも、この本を読めば「あぁ、こんな面白そうなことが実は簡単にできるのか」と思えてくるだろうと思います。

 たとえば、「ナンシー"小"関 風 パッチもん版画」作成ソフトはOpenCVを使っているおかげで、全部でも実質2~30行程度のプログラムだったと思います。そのくらい、OpenCVは簡単に色々なことをすることができます。それは、とてもエキサイティングです。

 つまり、この本は読んでいると思わずワクワクする本です。そして、何かを作りたくなり・実際にそれを作り上げることができる本です。全部で611頁の中に、さまざまな画像処理技術の紹介・そして、そのOpenCVを使った実装方法の具体例が詰まっていて、もちろんサンプル・コードをダウンロードすることもできます。

 本文だけでは、「プログラム全体」をどう書くかという点について、(最初は)少しとまどってしまうかもしれませんが、それはサンプル・コードを見れば解決するだろうと思います。少なくとも、OpenCVを使ったことがない人から、OpenCVを使っている人(けれど使ったことがない機能があるという、つまりすべての人)を、この本は対象にしているように思えます。ひとことで書けば、間口が広く、そして奥行きの深い本に思えます。

 この本の欠点は、リュックに入れていつも持ち歩くには少々重いということくらいです。もちろん、そんな読者はそうそういないはずなので、結局のところ、とても良い本だな、とリュックの重みとともに感じています。